学事報告(在学生の保証人の方)
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1. 関西学院大学の動向
(1)将来構想「Kwansei Grand Challenge 2039」の策定と中期総合経営計画について

関西学院は、創立150 周年を迎える2039 年を見据えて、ありたい姿・あるべき姿を示す「超長期ビジョン」と、前半10年間(2018-2027)の方向性を示す「長期戦略」からなる「Kwansei Grand Challenge 2039」を掲げています。この長期戦略を具体化するため、教学に関する大学執行部、各学部・研究科、各学校の「実施計画」と、経営に関する財政、人事、建設、情報化の「基盤計画」からなる中期計画を策定・推進しています。
本学の使命(ミッション)は「“Mastery for Service”を体現する世界市民を育成する」ことにあります。そのために、卒業生が「真に豊かな人生」を歩めるようにすることを学院の教育成果としています。知識・能力を備え、よき人間関係を築き、所属する組織に誇りを持ち、目標を持って生き、仕事に高い意欲で取り組んでいる。そして、自らを律する「強さ」と、誠実さ・思いやりなど人格の「品位」を兼ね備え、隣人・社会・世界に貢献する―。これを「真に豊かな人生」であると考え、その必要条件である、卒業段階での「学修成果の修得」「学生の質の保証」「質の高い就労」を長期戦略の主要目標に定めました。大学、各学部・研究科、各学校はこれらの目標に向かって独自の施策を立案し、機構等の各部署と協力・協働して遂行しています。
(2)2025年度の事業計画について
本学の中期計画は、3年ごとに取り組み期間(フェーズ)を設定しています。毎年度の進捗点検・評価及び翌年度の計画改善・見直しに加えて、各フェーズの最終年度には、長期戦略のテーマごとに、より広範な視点で計画の進捗確認と見直しを行うTotal Review を実施して、柔軟で動的な内部質保証サイクルを回しています。
2025 年度の計画策定に向けては、第2 フェーズ(2022-2024)までの取り組みについてTotal Reviewを行い、各計画の進捗および成果を検証するとともに、さらなる外部環境・内部環境の分析を踏まえつつ、今後の課題を抽出しました。そのうえで、第3 フェーズ(2025-2027)において注力すべきテーマをピックアップし、次のとおり掲げました。2025 年度は第3 フェーズの開始の1 年として、本学の改革を推進していきます。
国際化の推進
国内学生の派遣では、量的規模の維持と質の向上を図り、特に中長期留学促進に向けた具体的取り組みを推進します。留学生の受入では、文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業で取り組んだ「融合(Fusion)」を本学の理念や特色を踏まえて発展させ、国内学生と優秀かつ多様な留学生がキャンパス内で共に学ぶ「国際共修」プログラムを導入します。学生に対しては、グローバルチャレンジ制度の枠組みを通じて派遣、受入、国際共修を体系化のうえ推奨しデジタル証明にも対応していきます。さらに、約320 校に上る協定校においては、中核となる戦略的拠点校を定め、教職員交流を含む重層的な人的交流を活性化させます。
分野再編の推進
国は「デジタル・グリーン等の成長分野をけん引する高度専門人材の育成」に向けて大規模な財政支援を行っており、その動向に沿って、産業界の人材需要の変化等を勘案した教育改革及び学部・学科の再編・新設を検討します。
本学では、2021 年に神戸三田キャンパス の再編に取り組み、独自性を打ち出して先進的な教育・研究の推進をめざしてきました。第3 フェーズにおいては、2025 年度に理工学研究科博士課程前期課程に建築学専攻を設け、収容定員を増加することに加え、学生寮とインキュベーション施設からなる複合施設「KSC Co-Creation Village【C-ビレッジ】」が開設することを契機に、キャンパス全体のさらなる活性化による新たな教育価値の創造を促進し、“Borderless Innovator”を育む教育・研究を推進させます。
アントレプレナーシップ教育の推進
急激な社会環境の変化を受容し、新たな価値を生み出していく精神(アントレプレナーシップ)を備えた人材の創出が必要です。そのために、大学は研究成果の活用も含め、スタートアップやスモールビジネス、地域特有課題の解決など、創造したい未来・解決したい課題に応じ、実際に事業を進めていくにあたり必要な専門知識や機会を学生に提供する必要があり、希望するすべての学生がアントレプレナーシップ教育を受講できる環境の実現が望ましいと考えています。
本学では「起業」や「新規事業に挑戦する」ために必要なマインド・知識・スキルを身につけるための授業やプログラム等を提供しています。2025 年4 月には神戸三田キャンパスの近接地にインキュベーション施設と学生寮を併設した複合施設「Spark Base」を開設し、①起業家育成、②研究成果の社会実装、③地域課題の解決に取り組んでいきます。兵庫県や三田市とも連携協力協定を締結し、神戸三田キャンパス ならではの郊外型インキュベーション施設をめざします。
研究ブランドの確立
本学では、「大学の研究力」を示す指標(科研費をはじめとする競争的研究資金の採択数・額、国際的論文数、産学連携関連等)をベースに、本学の研究者・分野特性を考慮しつつ各指標の設定を行い、各施策に取り組んでいます。
本学の研究ブランドを確立するため、「大型外部資金獲得等を加速させるチーム型研究の更なる推進」を柱に「研究力向上に資する新組織(事業会社)の設立」等の他の施策を連動させ、大学の研究力向上を図るとともにブランドの確立に資する取り組みを大学として選択的に発信する仕組みを構築します。
サステナビリティ戦略の推進
本学は、2019 年にSDGs 推進本部の設置と同時に「関西学院大学SDGs 宣言」を発出し、教育・研究・経営・神戸三田キャンパス・統括の5 分野において実施計画を推進しています。第3 フェーズにおいては、既存の長期戦略「SDGs の推進」を再編し、SDGs を内包するより広範な概念である「サステナビリティ」の推進に取り組みます。国際水準のサステナビリティを推進すべく、学術・参画推進・経営・計画管理の4 分野で、キャンパス・サステナビリティの基本を踏まえた多岐にわたる施策を推進します。気候変動対策に更に尽力し、学生のみならず教職員も世界市民としての意識を深められる環境を整備します。
(3)認証評価で「適合」の評価結果
本学は2020年度に大学基準協会で3回目の認証評価を受け、「適合」の評価結果を得ました。認定期間は2021年4月1日から2028年3月31日までの7年間です。この認証評価は7年以内に一度、大学としての適切な教育研究水準を維持し、質の保証と向上に取り組んでいるか、そのための組織・体制が整い、質保証のシステムが適切に機能しているか等について認証評価機関による評価を受ける制度です。
超長期の構想と10カ年の長期戦略からなる独自の計画体系を構築し、教育成果の対象と範囲を正課外の教育、卒業後にまで広く捉えている点は「特に優れた取組み」として高く評価されています。
2. 教育・授業に関すること
(1)建学の精神-キリスト教主義教育とチャペルアワー

私立大学はそれぞれ建学の精神を持って創立されていますが、本学の建学の精神・教育理念はキリスト教主義に基づく人間形成です。それを簡潔に示しているのがスクールモットー「Mastery for Service」(奉仕のための練達)です。これは第4代院長のベーツ博士が学生に語った言葉であり、自己修養(練達)と献身(奉仕)を合わせ持つ生き方の尊さを示したものです。本学では、キリスト教を通した人間理解を学びのベースに置き、キリスト教の精神に触れることで、人間の本質を理解し、世界への視野を広げ、思考や価値観の指針を形づくることをめざし、すべての学部でキリスト教科目を必修としています。また、1時限目と2時限目の間にチャペルアワーを設け、神の前に身を置くことで自らを見つめ直すとともに、未来に向けてどう生きるべきかを静かに想う時間としています。
(2)授業

①大学・大学院祝日授業実施
ハッピーマンデー制度による祝日や祝日の振替休日により各曜日の授業回数を確保することが極めて困難な状況をふまえ、2025年度は下記の祝休日に授業を実施します。
祝休日:4月29日(昭和の日)、7月21日(海の日)、10月13日(スポーツの日)、11月3日(文化の日)、11月24日(勤労感謝の日の振替)
なお、2026年度以降、主体的な学びを支援する柔軟な教育プログラムの提供やICTを活用した教育への転換を進めることによる教育効果の向上を目指すとともに、現行授業スケジュールの問題点を解決し、より良い学修・教育環境を整備するために、大学・⼤学院(司法研究科、経営戦略研究科を除く)における学年暦・授業時間割を変更いたします。主な変更と目的は以下の通りとなります。
・時間割に基づく対面授業の週数を12週に短縮
学生の主体的な学修や活動をより促進するために、定められた曜日・時限に教室等で実施される授業の期間を短縮し、留学、海外研修、資格試験・検定試験、インターンシップなどの取り組みを推進します。
大学設置基準等で定められた総授業時間数に対する不足分の授業については、オンライン授業(オンデマンド型)の活用等により、「学生の主体的な学びを支援する柔軟な授業形態」により提供します。
・各学期の授業開始前に1週間程度の「スタートアップ期間」を新設
授業の意図やシラバスの理解を促し、新入生が大学生活へスムーズに移行できるように 「スタートアップ期間」を設け、原則、初回授業をオンデマンド型で実施します。
・1時限あたりの授業時間を100分から90分に、昼休みを40分から60分に変更
より良い学修・教育環境を整備するため、1時限あたりの授業時間を100分から90分に変更し、西宮上ケ原キャンパス・西宮聖和キャンパス・神戸三田キャンパスの授業時間帯を統一します。
また、昼休みの時間が短く昼食時間を十分に確保できない現状を改善するため、昼休みを60分とし、ゆとりある時間帯に変更します。
「授業・試験期間」を設置
補講日は設けず、定期試験(中間試験を含む)と授業が実施できる期間として、「授業・試験期間」を設けます。西宮上ケ原キャンパスおよび西宮聖和キャンパスは7日間、神戸三田キャンパスについては、交通アクセスの制約や実験・実習科目に柔軟に対応するため、17日間とします。
補講は、オンラインを活用した実施(オンデマンド型、課題提示型)を原則とします。
②複数分野専攻制(Multidisciplinary Studies:MS)
複数分野専攻制(以下MS)は、通常の他学部履修とは異なり、自学部の学習を軸に、他学部のカリキュラムをまとまった形で学ぶことができるものです。学部の枠を超えた領域を学ぶことによって、幅広い知見と深い専門性を備えた学生を輩出するため、各学部・センターがプログラムを提供しています。
MSにおいて提供される副専攻プログラムには、特定の学部が開講する科目で構成される学部副専攻(神学部、文学部、社会学部、法学部、経済学部、商学部、人間福祉学部、国際学部が提供するプログラム)と特定のテーマに関連する各学部・各センターの科目で構成される学際的副専攻(言語教育研究センター、日本語教育センター、国連・外交統括センターが提供するプログラム)があります。各プログラムとも一定のまとまりをもった科目群から2~3年間でおおむね40単位を修得することによって修了となります。プログラム修了者には、卒業時に学位記とあわせて独自の修了証書が授与されます。
③マルチプル・ディグリー(MD)制度
上記②の複数分野専攻制と早期卒業制度・4年次編入を組み合わせて、最短4年間で2つの学部を卒業し2つの学位(学士)を取得できるものとして、日本で初めて本学が導入した制度です。2025年3月には12名の学生が卒業しました。本年度は7名がこの制度を利用して編入学し、2つ目の学位取得を目指しています。
④成績評価とGPA(Grade Point Average)制度
学生の多面的な能力を評価するために、本学では定期試験のみの成績評価ではなく、授業中の討論、発表、リポート等を含めた、より総合的できめ細かな成績評価制度を行うこととしています。成績証明書には素点に応じて2018年度以前入学生はS、A、B、Cの4段階、2019年度以降入学生はS、A+、A、B+、B、C+、Cの7段階で表記されます。また、各授業科目の授業形態、授業目的、到達目標、授業計画、成績評価方法・基準などを記載したシラバスを本学ホームページに公開しています。
加えて、GPA(Grade Point Average)制度を導入しています。この制度は、学生が履修した各科目の成績評価に対して一定のGP(Grade Point)を与え、その合計の加重平均をGPAとして提示する成績評価方法です。この制度を通じて学生が自己の履修を管理し、学習成果がどのレベルに位置するかを把握し、学習意欲を高めることが期待されます。GPAに基づく成績優秀者については、それを学期ごとに学部にて掲示し、顕彰します。さらに卒業時には各学部の4年間のGPA上位5%の者に対して学長より表彰状を授与しています。
⑤セメスター制と単位制
1年を春学期と秋学期に分けるセメスター制を導入し、4年間8学期でカリキュラムを編成しています。一つの科目を半年間で集中的に学ぶことにより、学習効果が高まるとともに、留学等の計画が立てやすいという利点があります。一部の学部ではさらに集中的に学ぶクオーター制の授業も開講しています。
また、卒業(学位取得)のための必要単位数を定めており、一つの科目を所定の期間履修し、試験やリポートなどの評価で総合的に合格すれば単位を修得できます。定期試験は、春学期は7月下旬から8月上旬、秋学期は1月下旬に行われます。
⑥教授者―学習者支援システム(LMS)の活用
授業担当者と受講生を繋ぐコミュニケーション・授業支援ツールであるLMS(Learning Management System)を導入しています。教材の配布や課題の提出、テストの受験、教員からのフィードバック、質疑応答やグループ学習の意見交換など、多くの授業で活用されています。
⑦学修行動と授業に関する調査
学生を対象として、学修行動と授業に関する調査を行っています。「学生自身による学修行動・成果の振り返り」、「授業担当者が授業内容や方法の改善に取り組むこと」、「授業環境について組織的な改善に結びつけること」を目的に、毎学期実施しています。授業への取り組み状況や、授業で身についた知識(技能)・物事の見方、授業や教室設備への評価などを質問しており、学生は自身の回答の一部や全体の結果を学内システムで確認することができます。
調査結果は、各授業担当者にフィードバックして、教員自身による授業内容の充実や改善に役立てるほか、大学での組織的な改善の取り組みにも活用しています。また、調査結果に対する授業担当者からのコメントや、結果を分析した報告書を学内システム上で公開しています。
⑧学生調査・卒業生調査
新入生、在学生や卒業生を対象とした各種調査を実施しています。在学生を対象とした調査では学習経験や入学後の能力変化、将来に対する意識などを、卒業生を対象とした調査では在学時の学生生活や満足度、現在の就業状況や大学とのつながりなどについて尋ねています。これらの調査結果をもとに、大学全体の改善に結びつけられるよう取り組んでいます。
⑨FD(授業の改善・教育内容の向上)の取り組み
上述の「学修行動と授業に関する調査」による授業改善の取り組みのほか、各学部・センター等でのFD研究会の開催や、高等教育推進センター主催での講演会・ワークショップの開催など、全学的にFD活動を推進しています。
(3)特色ある教育
①AI活用人材育成
2019年度より、本学と日本IBMが共同開発した「AI活用人材育成プログラム」を開講しています。このプログラムは、今後の社会で益々必要とされるAI活用人材(AIやデータサイエンス関連の知識を持ち、それらを活用して現実の諸問題を解決できる能力を有する人)を育成するものです。
基礎から実践、応用まで段階的に学べるように設計されており、文系・理系関係なく、AIやプログラミング等に関する特別な知識やスキルがなくても履修できます。全10 科目(20単位)で構成され、講義だけでなく多くの演習や PBL(Project Based Learning) も組み合わせた、ビジネスの現場でも役立つ実践的なプログラムとなっており、世界でも先駆的な取組みとして注目されています。
全10科目のうち6科目をバーチャルラーニング(オンラインにて演習含むすべての授業とテストを受講でき、TAチャットボットへの質問や、トークボード上での意見交換を行うことができるオンライン授業形態)として開講しており、場所や時間にとらわれない受講が可能となっています。また、2024年度より、AI活用発展演習Ⅰの先修条件を変更のうえ、「AIプラクティショナーコース」を設置しました。プログラミングスキルの習得より先にデータサイエンスやデザイン思考の基礎を含めることにより、データ分析も含めた総合的なAI活用スキルの習得が可能となります。
バーチャルラーニング科目の単位修得者には各科目のオープンバッジが授与されます。さらにAIプラクティショナーコース修了者・プログラム修了者には特別なオープンバッジに加えて、修了証書が授与されます。
【AI活用人材育成科目カリキュラムツリー】
②ハンズオン・ラーニング
ハンズオン・ラーニングセンターでは「キャンパスを出て、社会に学ぶ」をキーコンセプトに、全学部・全学年を対象としたハンズオン・ラーニング・プログラムを開発・提供しています。
ハンズオン・ラーニングは、国内で唯一、関西学院大学が提供する教育プログラムで、社会に「何を」学ぶのか、自らの考えを研ぎ澄まし、問うべき問いは何かを探究します。「触れる」をキーワードとした学びのスタイルを身に着け、”考える”ことそのものを鍛えます。
現場に「触れ」 、抽象度の高い課題を実践的に取り組むことによって、大学の学びの基盤をつくります。
③ライティング教育
2020年4月より、ライティングセンターを設置し、「ライティング科目」の運営と「対面指導」という2つのアプローチから、学生の「書く力」を養成し、論理的思考力や表現能力を身に付けた「自立した書き手」を育成しています。
「ライティング科目」については、2020年度より、『スタディスキルセミナー(リポート執筆の基礎)』を開講しています。本科目は、大学でリポート課題に取り組むことに対して不安を抱えている学部生や、リポートの書き方を体系的に学びたい学部生を対象としています。主な対象者は1年生ですが、2年生以上の受講も可能です。 本科目では「文章を書き、教員による添削や受講生同士での相互評価の内容を参考に、書いた文章を修正する」という実習形式の活動を繰り返し、大学や社会で求められる基本的なライティングスキル・論理的思考力の習得を目指します。
「対面指導」については、2021年度からスタートし、現在は対面とオンラインの併用で指導を実施しています。「対面指導」は、授業のリポート課題や卒業論文など、アカデミックな文章を書くことで悩んだり困ったりしたときに、ライティングセンター専属のスタッフや教育指導員(本学大学院生)から1対1でアドバイスを受けることができるというもので、相談は1回あたり45分(予約制)です。どうすれば書き手の考えが的確に伝わってわかりやすい文章になるかを、書き手自身が気づいて修正できるよう、対話を通じた支援をおこなっています。
また、経済学部の1年生向けに動画教材を提供する等各学部との連携強化をはじめ、今後も全学的な学生のライティングスキル向上にむけた様々な取り組みを充実させていく予定です。
④少人数教育とオフィス・アワー
少人数教育を重視し、演習科目(ゼミナール)を中心に密度の濃い学習指導を行っています。 また、教員と学生のコミュニケーションを深めるために「オフィス・アワー」を設けています。各教員が週に一度時間を定め、学生はその時間を利用して個人研究室を訪問し、授業での疑問点や関心のある問題の取組み方など勉学に関すること、学生生活上のさまざまな相談事などについて、直接、教員から指導を受けたり、語り合うことができます。
(4)国際教育

①言語教育
「英語の関学」の伝統を受け継ぎ、国際化時代をリードする人材の育成をめざして言語教育プログラムを展開しています。習熟度別クラス編成を徹底するため、入学予定者を対象として、入学前の2月~3月にプレースメントテスト(GTEC)の自宅受験を実施しています。また、学生の学習到達度を統一的に測るため、1年次と2年次にアチーブメントテスト(TOEIC-IP)を課しています(総合政策学部はTOEFL-ITPを実施)。また、在学期間を通して継続的な英語学習環境を提供し、自主的な学習を行えるようe-learning教材の活用も推進しています。
ドイツ語、フランス語についてもインテンシブ・プログラムを実施するとともに、夏季には、フランシュ・コンテ大学でのフランス語研修、ブレーメン州大学共通言語センターでのドイツ語研修を実施しています。さらに英語以外の選択言語としてフランス語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語、中国語、朝鮮語、インドネシア語、日本手話を開講しています。
②留学プログラム
本学は、世界59カ国・地域、310を超える海外の大学・コンソーシアム等と学術交流協定、学生交換協定あるいは学部間協定を締結しています。このパートナーシップに基づいたさまざまな留学、国際教育プログラムを展開し、世界市民としての第一歩を力強くサポートしています。海外協定大学・機関等への留学制度として①「交換留学」(本学に在籍しながら協定大学へ1学期間または2学期間留学できる制度)、②「長期留学(学部科目履修型)」(本学の協定大学で1学期間または2学期間留学して英語を集中的に学習し、学部授業も履修できる制度)、③外国語運用能力の習得に焦点をあてた「英語中期留学」、「フランス語中期留学」「スペイン語中期留学」、ビジネス英語に加えて現地企業で課題解決型学習を行う「中期グローバル・キャリアPBL」、④夏季・春季休暇等を利用した「外国語研修」、「インドネシア交流セミナー」、「短期海外インターンシップ」などを設けています。さらに、グローバル社会の発展・成長に寄与できる世界市民リーダーズを育成することを目的としたバーチャルカレッジ"Cross-Cultural College"をカナダの協定4大学(キングス/ウエスタン大学、マウント・アリソン大学、クイーンズ大学、トロント大学)と協働で運営し、高い英語運用能力と多国籍な場面で活躍できる能力を養う実践的なプログラムを提供しています(2023年度には学外アワードで二度の受賞実績あり)。また、社会学部、商学部、国際学部には本学と海外大学の両方の学位が取れる「ダブルディグリー制度」もあります。
このほか、本学はアジアの大学として初めて国連ボランティア計画(UNV)と協定を締結し、2004年度から開発途上国への「国連学生ボランティア」派遣を開始しました。2013年度には「国連ユーズボランティア」としてプログラムが改編され、現在、国内4大学(基幹校:関西学院大学、連携校:明治大学、明治学院大学、立教大学)が国連機関と連携しプログラムを実施し、これまでに連携校を含めて130名以上の学生を開発途上国へ送り出しました。また、同年、本学内に「『国連ユースボランティア』派遣日本訓練センター」を設置し、派遣前の研修を実施しています。この国連ユースボランティアに加え、2013年度からは国際協力機構(JICA)の協力先機関、赤十字国際委員会(ICRC)、NGO、教育機関等に学生を派遣する「国際社会貢献活動」を実施しています。またこれらのプログラムへの参加を検討している学生向けの短期プログラム「海外フィールドワーク」も導入的学びとして実施するなど多彩なプログラムを提供しています。
学生の海外留学を後押しするため、経済的負担を軽減するための支援もあわせて行っており、ほぼすべてのプログラムにおいて受給可能な奨学金(返還不要)を支給しています。また、昨今の円安、インフレ等の環境変化に対応するため、2022年度より期間限定で留学費用を支援する「緊急留学支援金」を急遽設置するなど学生が海外留学に踏み出すための支援を行っており、2025年度も継続支給することを決定しています。
本学は2014年度にスーパーグローバル大学(タイプB:グローバル地域牽引型、以下SGU)に採択後、海外派遣者数が順調に伸び、2024年度はのべ1709名の学生を海外に派遣しました。SGU採択前から比べると海外派遣者数が約2倍になっており、引き続き学生の約2人に1人が留学することを目指しています。2024年度からは海外留学やボランティア等の海外に渡航して学ぶプロプログラムだけでなく、キャンパス内外で留学生と共に学ぶ科目(融合科目)等で構成する「インターナショナルプログラム」へのチャレンジを全学部生に推奨する「グローバルチャレンジ制度」
(https://ciec.kwansei.ac.jp/abroad/preparation/globalchallenge/)
を導入しています。本学のスクールモットーである”Mastery for Service(奉仕のための練達)”を体現する世界市民として活躍する力を養うことを目的として、海外派遣のみならず国内でも留学生と共に学ぶ共修の機会を提供しています。
(5)大学図書館
地上3階、地下2層からなる西宮上ケ原キャンパス大学図書館は、収容能力は約150万冊で、館内にはデスクトップパソコン68台と貸出用ノートパソコン40台を備えています。また、1,200席を超える閲覧座席では個人のパソコンを使用した自習ができ、充電可能な座席も各階に多数あります。利用者が館内のほとんどの図書や雑誌を自由に手に取って利用することができる開架制を採用しているのが、大きな特徴です。DVDなどの視聴覚資料も充実しており、館内の利用コーナーで視聴することができます。
大学図書館は西宮聖和キャンパスと神戸三田キャンパスに分室があり、これらの図書館の図書・資料を利用することもできます。西宮聖和キャンパス図書館は、約20万冊の図書や雑誌を備え、教育関係、特に幼児、初等教育関係の資料が充実しています。
神戸三田キャンパス図書メディア館では、社会科学分野と自然科学分野を中心に約30万冊の図書や多数の雑誌、視聴覚資料等を利用することができます。また、デスクトップパソコン112台、貸出用ノートパソコン31台、利用相談カウンターを備えたメディア・フォーラムを併設しています。
加えて、本学図書館は、豊富な電子資料を提供しています。本学の学生は、約15万点もの電子ブック、約5万種類もの電子ジャーナル、約240種類のデータベースなどを自由に利用することができます。これらは大学図書館Webサイトを通じて利用でき、学内各キャンパスはもとより、ご自宅など学外からでも利用可能です。
これら3キャンパスの図書館は、相互に資料を取り寄せて利用したり、所属学部によらずどこからでも電子資料にアクセスしたりすることができ、大学図書館として一体化した運用がなされています。
なお大学図書館は、関西学院大学の学生ならびに同窓生のすべてが「生涯課題(ライフミッション)」の追求のために学ぶことのできる知の拠点であり、卒業後も生涯にわたって利用することができます。
3.学生生活に関すること
(1)学生生活支援
①奨学金制度
経済的な理由により就学が困難な者に対し、学資の援助を行うことにより、教育の機会均等に寄与することを目的として「高等教育の修学支援新制度(日本学生支援機構 給付奨学金・授業料減免、多子世帯への国の支援等)」や本学独自の奨学金制度を多彩に設けています。
本学独自の奨学金(返済義務のない奨学金)として、就学の継続を目指し学費の援助を必要とする者を対象とする「関西学院大学支給奨学金」、文化・芸術・スポーツ・社会貢献活動等の正課外活動において特に顕著な成果をあげた者を対象とする「奨励奨学金・クレセント奨学金・同窓会奨学金」、および学業成績が特に優秀で、勉学に熱意を有する者を対象とする「産学合同育英奨学金」があります。その他にも、家計状況の急変や不慮の災害により、学費支弁が著しく困難となり緊急に援助を必要とする者を対象とする「特別支給奨学金・後援会奨学金」を設けています。
各奨学金の募集案内は学内ポータルサイト「kwic」にて行います。これらの奨学金で、学資の援助を必要とする方は勿論、勉学やスポーツ・文化活動で顕著な成果を修めた方の学生生活も強力にバックアップしています。
②総合支援センター
総合支援センターには、「キャンパス自立支援室」と「学生支援相談室」の二つの専門部局があります。
「キャンパス自立支援室」は何らかの障がいや病気、特性のある学生の修学支援や就労支援を全学的に行うための総合窓口です。「学生支援相談室」は学生生活上でのさまざまな悩みや問題について、個別に相談ができます。
「キャンパス自立支援室」にはコーディネーター、「学生支援相談室」にはカウンセラーと、それぞれ専門的な知見を有するスタッフが配置されています。
<キャンパス自立支援室>
障がいや病気、特性がある学生が、他の学生と同様に学びながら充実したキャンパスライフを過ごせるように、関西学院大学「障がい学生支援に関する基本方針」・「障がい学生支援実施基準(ガイドライン)」に基づき全学的な修学支援を行っています。ひとり一人の学生の修学上の困りごとを専門職のコーディネーターが聞き取り、学部・研究科の教職員と連携して修学支援を行っております。修学支援をサポートする学生サポートスタッフの養成も行っております。また、障がい学生の就職支援も行っております。
<学生支援相談室>
公認心理師、臨床心理士等の資格を有するカウンセラーが、学生生活を送る上での様々な悩みや問題について個別に相談対応をしています。通常は対面での相談ですが、対面での相談が難しい状況下では、電話やオンラインでの相談も実施しています。また、学生からの希望に基づき、学内外の諸機関等と連携してサポートをする事もあります。その他にも、本学卒業生の弁護士による「なんでも法律相談」を年間12回実施し、法律に関するトラブル等の相談にも対応しています。

(2)課外活動
課外活動は学生の主体的な活動であり、その活動は学生の人格形成に大きな役割を果たしています。現在、本学には160以上の課外活動団体があります。
「体育会」は43部・約2,600名により運営されています。体育会の学生については、2019年度入学生からAcademic Eligibility for KG athletes(関西学院大学体育会員に関する対外試合出場のための資格制度)が導入され、課外活動と学業の両立にも果敢に挑戦しています。また、地域のこども園を訪問したりスポーツ体験会を開催するなど、様々な社会貢献活動を実施しています。
「文化総部」は文化系クラブ33部・約1,200名から構成されています。「新月祭実行委員会」が主催する大学祭(新月祭)は3キャンパス合計で約3万6千人が訪れる大規模なイベントで、多くの学生たちの活動発表の場となっています。その他、4つの総部や60を超えるスポーツ系・文化系・学術系の同好会である登録団体が日々活発に活動しています。
なお、課外活動は、これまで独自の規則などに則って管理運営しており、学生の自主活動として、正課とは一線を画した「課外活動」と位置付けられてきました。しかしながら、近年の高等教育研究において、多くの学生が社会で必要とされる汎用的能力を課外活動によって身につけていることが示されているほか、大学は学生に知識を修得させるだけでなく、汎用的能力の育成や価値観・倫理観等の資質の涵養を求められています。これらを「正課外教育」として位置付け、まずはスポーツ活動から取り組みを具体化するため、2021年4月1日に「競技スポーツ局」を設立し4年が経過しました。
(3)通学・学生生活マナーに関すること
①自動車・バイク通学について
西宮上ケ原キャンパスでは、交通事故の原因や近隣住民の迷惑になるため、自動車による通学(身体障がい学生の利用などを除く)および原付一種(総排気量500cc以下及び125cc以下で最高出力4kw以下の車両)を超えるバイク通学を全面禁止し、原付一種以下のバイクによる通学は自粛として、入学時に誓約させています。神戸三田キャンパスでは、公共交通機関の整備が西宮上ケ原キャンパスに比べると十分とは言えない面もあり、やむを得ず自動車通学を必要とする学生には申請・許可制により自動車通学を認めています(駐車場は有料)。西宮聖和キャンパスでは、関西学院幼稚園が併設されていることもあり、自動車・バイク通学を一切禁止しています。
なお、これらの取り決めを守らず迷惑駐車・駐輪、排気量超過のバイク通学等を行った場合は大学による指導を行い、改善が見られない学生には停学処分を含めて厳しく対処いたします。
また、昨今、市中や学内での自動車やバイクによる危険な走行が見られます。走行時は、ルールやマナーを守り安全な走行を心かけるよう注意喚起しています。
②自転車通学について
通学にあたり、手軽な手段である自転車を利用する学生も多くいますが、自転車が「車両」であることの法規を理解せず、通行区分を違反(右側通行など)する者、イヤフォンを装着して乗車する者、学内で走行する者もおり、加害者となり得ることを考慮しないケースがあります。2024年11月から自転車運転中にスマートフォン等を使用する「ながら運転」(「ながらスマホ」)等への罰則が強化されましたので、注意喚起しています。また、キャンパス内の駐輪場では、警備も行っているものの自転車盗難が発生しており、駐輪時には必ず2つ以上の鍵で施錠するよう注意喚起しています。なお、自転車の乗車に関してもヘルメット着用が努力義務となりましたので、その旨も注意喚起しています。
③マナー向上啓発活動
近年、キャンパス周辺での学生のマナーの低下が多くの近隣住民等より指摘されています。周辺住宅街における迷惑駐車・駐輪をはじめ、一般歩道での自転車・バイク駐輪、電車・バス内での迷惑行為、通学路における信号無視(歩行者・自転車・原付バイク)やルール違反、横に広がって道を歩き他の通行人や車両の迷惑となる、ゴミのポイ捨て、人混みでの歩行喫煙、サークルの飲み会で深夜まで騒ぎ近所迷惑となる等の苦情が寄せられています。
本学では、新入生オリエンテーション等における啓発活動のほか、学生団体への注意説明会、一人暮らしを始める新入生対象に一人暮らし説明会を実施しています。また、学内では指定場所以外は禁煙となっていますが、指定場所以外や学外の路上、私有地で喫煙する学生が散見され、教職員が注意を行っています。
④安全安心な学生生活のために
新入生全員に学生生活での注意点について解説した冊子「学生生活スタートブック 学生生活は危険がいっぱい」を入学時に配布しています。また、2年生以上には、同じ内容のウェブコンテンツのリンクを掲載した案内チラシを配布しています。
活動範囲や交友関係が一気に広がる大学生活では、薬物乱用(危険ドラッグや大麻など)やカルトと呼ばれる危険な宗教団体や政治運動や社会運動を標ぼうし、暴力的な不法行為を行う団体、特殊詐欺に関わる「闇バイト(出し子など)」、飲酒トラブル、セクハラやアルハラなどのハラスメントなど様々なリスクが潜んでいます。これらの危険を回避し、被害者にも加害者にもならないよう、オリエンテーションやゼミを通じて教職員より注意喚起しています。
4.就職・キャリア支援
関西学院大学の就職・キャリア支援は、「学生一人ひとりに寄り添い、長所を引き出し、強みを生かす」ことを基本的な考え方としています。就職活動を自らの人生を考える一つの機会ととらえ、自分らしい生き方、働き方を考える、様々なプログラムを提供しています。
さらに、各種セミナーの開催や個人面談、先輩学生による支援に加え、就職活動のオンライン化に対応するためにICTを活用したサービスも提供。万全のサポート体制を整え、高い就職率および就職先への満足度につなげています。
(1)2024年度就職活動の状況
①大卒求人動向
2025年3月卒業者対象の大卒求人倍率は1.75倍で、前年の1.71倍から0.04ポイント上昇。コロナ禍前水準に戻りつつあります。従業員規模別に見ると、300人未満企業および300~999人企業で大卒求人倍率が上昇、1000~4999人企業は変動なし、5000人以上企業では低下しました。
従業員規模5000人以上企業においては、求人総数を就職希望者が大きく上回り、大手企業は狭き門という状況が続いています。企業規模にこだわらなければ選択肢は多い状況であるといえます。
【数値はリクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査」による】
②就職活動スケジュール
2025年3月卒業者の就職活動は、前年同様、「広報活動(※1)」開始を卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降、「採用選考活動(※2)」開始を卒業・修了年度の6月1日以降とするスケジュールが政府から経済団体等に要請されました。しかし、実態としては就職活動は年々早期化しており、政府要請スケジュールよりも早期から採用活動を開始する企業が多数あります。また、3月1日の広報活動開始は本選考のエントリー開始にあたり、採用選考までの期間が非常に短いため、いずれにしても早めの準備が重要となります。
(※1)広報活動:採用情報提供や就職活動生の個人情報取得に向けた活動
(※2)採用選考活動:合否を伴う面接や試験等
(2)本学学生の就職状況(2025年3月卒業者)
就職率(※1)は99.8%(男子99.7%女子99.9%)、就職・進路決定率(※2)は92.9%(男子91.2%女子94.3%)と昨年を上回る結果となりました。また、就職先への満足度(※3)は98.0%(男子97.7%女子98.2%)と昨年度同水準で、学生自身が納得のいく進路決定を実現できている状況が続いています。
(※1)就職率=就職者/就職希望者数
(※2)就職・進路決定率=(就職者+自営)/(卒業者-進学者)
(※3)満足度=進路決定時学生アンケートにおける「大変満足」「大体満足」の合計人数/回答者数
(3)サポート体制
①就職支援
a)学内サポートプログラム(一部)
・キャリアガイダンス(4月、9月、12月)
・業界・仕事研究(学内企業研究セミナー等)
・就活きほんシリーズ(ES、SPI、業界研究、集団面接、グループディスカッション、面接マナー等)
・筆記試験対策(筆記試験対策ツール「SPI eラーニング」の提供)
・学校推薦に関する説明会(理系学生対象)
その他、年間を通じてさまざまなテーマでセミナーや講座を実施し、就職活動を支援しています。イベントによっては参加対象学年に制限を設けず、低年次からの情報収集や準備が可能な体制を整えています。
b)各種コンテンツ
・個人面談(オンライン・対面による予約制個別相談)
経験豊かなキャリアアドバイザーが学生と1対1で向き合い、自己分析から面接対策に至るまで、学生それぞれの持ち味を活かした就職活動に向けたアドバイスをしています。各キャンパスにおける対面形式での面談に加え、オンライン形式にも対応しており、自宅や留学先からも相談することができます。
・KGキャリアナビ
関学生が日々活用するポータルサイト「kwic」からログインできる「KGキャリアナビ」で企業や団体から大学に届く求人やインターンシップ情報の検索が出来ます。他にも企業情報、先輩の就職活動体験記などの各種情報をスマートフォンやパソコンから閲覧できます。また、個人面談や各種イベントの予約などもこのサイトから行うことができます。
・KGキャリアチャンネル
ガイダンスやセミナー等のリアルタイム配信の視聴や、過去に実施したセミナーや先輩の就活体験談等の アーカイブ動画の視聴など、役立つコンテンツが満載の関学生専用の動画チャンネルです。
・SR(Student Reporters)
毎年、就職活動を終えた4年生が相談会などを開催し、後輩の就職活動を力強くサポートしています。長年にわたり受け継がれている本学の特徴的なサポートのひとつです。
・SNSを通じた情報の発信
キャリアセンター公認のLINEオープンチャットやInstagramアカウントを運用しており、キャリアセンター主催のイベントや各種プログラムの案内、就職活動中の学生に向けた激励メッセージなど、タイムリーな情報発信を行っています。
②キャリア教育
キャリアセンターでは、”Mastery for Service”を体現する世界市民の育成をめざし、1・2年次から受講できる「ライフデザイン科目」を開講しています。オンデマンド科目の「KGキャリア入門」は6359名もの学生が履修しました。各分野で活躍する様々な職業の卒業生が語る、当時の大学生活や現在の仕事の話を通じて、「関学で学ぶこと」の意味を考える内容となっています。他にも、社会で活躍する卒業生や企業担当者、他学部生とともに卒業後のキャリアについて考える実践的な科目を複数提供しています。
5.生涯学習に関すること

生涯学習を担うという大学の使命のもと、社会人を対象として大学の教育・研究成果を授業、講座、講演会といったさまざまな形でプログラムを提供し、地域や社会に貢献しています。また、在学生を主な対象として各種資格取得や試験対策をサポートするエクステンションプログラムも提供しています。
(1)大学の授業を受講できるプログラム
①科目等履修
大学および大学院で開講している授業科目を受講し、単位を取得できる制度です。
②聴講
大学および大学院で開講している授業科目を受講できる制度です。聴講した科目について成績評価を受けることができますが、単位は取得できません。
③関西学院大学リベラルアーツ・プログラム(KGLP)
社会人を対象として、急速に変貌する社会を読むための技術、知識と、「教養と生き甲斐の追求」の糸口を提供する履修証明プログラムです。「国際情勢を読み解く」、「心理とカウンセリング」などの11のテーマを設定し、テーマごとに各学部の科目を横断的に履修できるようにパッケージ化して提供しているもので、単位を取得できる制度です。また、8単位以上の修得で修了証を交付します。
(2)ビジネスパーソンを対象としたプログラム
TKC・関西学院大学 新月プログラム「税理士のための会計講座」
TKC全国会と協力して税理士、会計士を対象とした会計に関する専門性の高いプログラムを提供しています。2025年度には第21期の講座を開講し、時代の変化に合わせて受講生のニーズに応えながら、プログラムの更なる充実を図っています。
(3)社会人を対象としたプログラム
①K.G.ライフワークスクール
社会人を対象として「キリスト教」、「歴史」、「文学」、「法学」など幅広いテーマについて関西学院大学の名誉教授らがわかりやすく講義します。大阪梅田キャンパスと西宮上ケ原キャンパスで実施しています。
②オープンセミナ-
主に地域住民の皆様を対象とした、無料の公開講座を春と秋に実施しています。本学の様々な学部が企画した幅広いテーマで、西宮上ケ原キャンパス講座と神戸三田キャンパス講座として提供しています。
(4)エクステンションプログラム
エクステンションプログラムは、単なる資格取得や試験対策のためではなく、大学教育の一環として、在学生が将来の進路に向け準備をするための支援として位置づけているプログラムです。こちらは、卒業生や社会人の方の受講も可能となっています。講座の選定にあたっては、これまでの実績や受講生アンケートに基づく満足度等で毎年講座内容を審査し、厳選しています。各講座は、西宮上ケ原キャンパス、神戸三田キャンパスを活用し、平日の5時限目以降や授業のない期間を中心に開講しています。また、各講座は「対面型」もしくは「オンライン型」、あるいは両方を対応する「ハイブリッド型」などで実施し、多様な学びの機会を提供しています。
6.その他
(1)入学試験
本学は「“Mastery for Service”を体現する世界市民の育成」というミッションに基づく教育方針に沿って、入学者選抜の方針を定めて入学試験を実施しています。一般選抜として一般入試、大学入学共通テスト利用入試を実施し、学力選抜により高い学力を有する生徒を迎え入れています。一般選抜のほかに特定の分野において優れた能力を有する生徒などを迎え入れるための総合型選抜を実施しています。
また、学校推薦型選抜では各高校の優秀な生徒を高等学校長の推薦により迎え入れています。
2025年度入試(2024年度実施)は、大学入学共通テスト利用入試に8科目型を新設する等、受験生ファーストの入試改革を継続的に実施し、一般選抜の志願者数は5年連続の増加(昨年度比106.9%の56,236人)となりました。 これは、1975年の記録を更新し過去最多の志願者数の実績です。また、本学の魅力や特徴をよりよく知っていただくため、オープンキャンパスや独自説明会などをはじめとした取組みを継続し、特色ある教育システムや各学部での専門性の高い学びなどを入学センターと広報部が連携して入試広報を展開し、情報発信を強化してまいります。
(2)大阪梅田キャンパス
阪急大阪梅田駅から徒歩数分のアプローズタワー(大阪市北区茶屋町19-19)10階・14階に大阪梅田キャンパスがあります。経営戦略研究科をはじめ昼夜開講制大学院の授業が数多く開講されています。
また、各種の研究会活動、学生の就職活動、同窓会活動、生涯学習の拠点としても活用されています。PCコーナーは40席あり、在学生も自習等に活用できます。
(3)東京丸の内キャンパス
東京駅日本橋口直近のサピアタワー(東京都千代田区丸の内1-7-12)10階にオフィスを構え、首都圏での関西学院の情報発信、学生の就職活動支援、社会人や同窓を対象とした生涯学習講座(「丸の内講座」、「三日月塾」等)や公開セミナー等の開講による学習機会の提供、教員の研究活動の支援、関西学院後援会や同窓との連携等さまざまな活動の拠点となっています。
(4)同窓会・後援会
本学には卒業後も同窓生としての強い絆で結ばれる機会を提供する「関西学院同窓会」があります。
現在、同窓生は約27万人におよび、国内89支部、海外29支部、127の公認団体等で活発に活動を行っています。また、「関西学院後援会」は、学生・生徒・児童の保護者・保証人の方を会員とし、学生・生徒・児童がより充実した活動を行うことができるようさまざまな事業を行っています。
(5)教育懇談会
保証人を対象に実施している教育懇談会は、大学の教育・研究活動の現状や成果の情報を提供するとともに、保証人が大学の教職員と直接会い、学生個々人の学業成績・学生生活・就職・留学・教職等について相談・懇談をすることができます。2025年度の開催予定は以下のとおりです。
①地区別教育懇談会
四国地区(高松) | 6月7日(土) |
東海地区(名古屋) | 7月5日(土) |
関東・東北・甲信越地区(東京) | 7月26日(土) |
②学内教育懇談会
神戸三田キャンパス | 9月6日(土) |
西宮上ケ原キャンパス | 10月4日(土) |