森 康俊・学長 メッセージ

森康俊 学長

森康俊 学長

初代学長C.J.Lベーツは、建学の精神を“Mastery for Service”(奉仕のための練達)というスクール・モットーとして提唱しました。そして“Mastery for Service”の言葉に続けて、“We do not desire to be weaklings. We aim to be strong, to be masters.” と説き、自己を修養するために強くあれ。自分の利益のためにだけではなく、世界人類のために、自分を鍛え強くあれと訴えました。

それでは、大学時代に、どのように自己を修養していけばよいのでしょうか。

ひとつは、何が問題であるのかということを意識することです。ある事柄が問題を孕んでいるかどうかを見極めるには自分の中の物差し、言い換えれば、世界観が必要です。大学での学びは、自分自身の世界観を構築するための準備であると位置づけられます。

大学での学びでもう一つ重要なことは、卒業してからも学び続ける基礎を養うことです。世界の動きはめまぐるしく、大学で学んだ知識はすぐに陳腐化します。新しい知識と情報を絶えず身につけていくことが必要であり、そのためには、専門分野の研究対象を科学的に調べ一定の結論を導く思考法(科学的思考法)を体得しておくことが極めて重要となります。

この世界観や科学的思考法を身につけるためには、粘り強い学習とたゆまぬ訓練が必要です。持続的な学習と訓練には、大きな努力と忍耐を伴います。粘り強い学習と訓練をとおして自己を修養し、“Mastery for Service”を体現する世界市民に成長していってほしいと願います。

森 康俊(もり・やすとし) プロフィール

任期

2023年4月1日~2027年3月31日(4年間)

略歴

・1967年6月21日生まれ
・出身地:大阪府

学歴

1993年3月 大阪市立大学法学部卒業
1996年3月 東京大学大学院社会学研究科修士課程修了
1999年3月 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学

学位

修士(社会学)

職歴

1999年4月 東京大学社会情報研究所助手(至 2001年3月)
2000年4月 東京大学大学院情報学環助手(兼担)(至 2001年3月)
2001年4月 大妻女子大学社会情報学部専任講師(至 2003年3月)
2003年4月 関西学院大学社会学部社会学科専任講師
2007年4月 関西学院大学社会学部社会学科准教授
2009年4月 関西学院大学大学院社会学研究科前期課程指導教員
2009年4月 関西学院情報システム室副室長(至 2013年3月)
2014年4月 関西学院大学社会学部社会学科教授
2014年4月 関西学院大学社会学部副学部長(至 2016年3月)
2020年4月 関西学院大学先端社会研究所所長(至 2022年3月)
2020年4月 関西学院大学社会学部長・社会学研究科委員長(至 2023年3月)

学会

ISA(International Sociological Association)、ICA(International Communication Association)、AEJMC(Association for Education in Journalism and Mass Communication)、日本メディア学会、情報通信学会、日本災害情報学会、警察政策学会、サイバーセキュリティ法制学会

専攻

マス・コミュニケーション論、情報社会論、危機管理論

著書

2021年『日本人の情報行動2020』東京大学出版会
2009年『メディア・情報・消費社会』世界思想社