2024.11.01.
【取材のご案内】関西学院大学×モリタホールディングス 楽しく、まじめに、防災を考える第二弾『防災キャンプ』を開催

関西学院大学(学長:森康俊、所在地:兵庫県西宮市)と株式会社モリタホールディングス(代表取締役:金岡真一、本社:大阪府大阪市)は2024年11月8日(金)・9日(土)、昨年度に続いて第二弾となる『防災キャンプ』を関西学院大学神戸三田キャンパスで実施いたします。今回は防災の専門家が最も重視している「たべる・ねる・トイレ」に特化したプログラム構成となっており、学生は被災時に生き延びるための知恵を専門家から学ぶほか、防災食やダンボールベッドを体験します。2025年に阪神・淡路大震災から30年を迎えるにあたり、自分や家族の「いのち」を助けられる人財育成機会とすることを目的としています。


関西学院大学とモリタホールディングスは、新たな学びの機会の創出と共同研究の実施、持続可能なまちづくりへの貢献を目的とし、2023年3月に包括連携協定を締結しました。「防災キャンプ」は防災と環境衛生をテーマに実施する産学連携事業であり、防災教育の新しい試みとして2023年10月27・28日に第一弾を開催しました。
 

第一弾の様子はこちら
楽しく、まじめに、体験しながら防災を学ぶ「防災キャンプ」を開催関連リンク

参加学生は自然豊かなキャンパスの中でキャンプをしながら、防災知識を学び、疑似的に被災を経験し、学びや気づきをプログラムの中で実践します。全キャンパスの学生を対象に募集し、理学部、工学部、建築学部、総合政策学部の学生を中心に、経済学部など西宮上ケ原キャンパスの複数学部も含め、1年生から4年生まで約30人が参加する予定です。

開催日時・場所

日時 2024年11月8日(金)17:10開始、9日(土)17:00終了 【雨天決行】
場所 関西学院大学 神戸三田キャンパス 体育館、Central Garden(第一厚生棟東側の芝生広場)、
   VIII(8)号館など ※集合場所はKSC体育館

プログラムの特色

前回に引き続き「楽しく、まじめに、防災を考える」ことをコンセプトに設定しています。今回のプログラムの特徴は、被災した時に困る、「たべる・ねる・トイレ」に特化し、体験型で学ぶ構成になっていることです。普段の生活では「できて当然」である、睡眠・食事・排泄が、被災時になぜ問題となるかを知ってもらうほか、各分野の専門家や第一人者にご登壇いただき、うわべの知識だけでない学びを深め、体験し、自分や家族の「いのち」を助けられる人財育成機会とすることを目的としています。

➤たべる(食事)
昨年度に実施した防災キャンプ第一弾の夕食は、保存食品や防災食、レトルト食品のローリングストック法を紹介し、超長期間保存可能な食品でなくとも、いつも少し多めにストックすることで非常食となることを紹介しました。今回は、夕食と朝食は防災食を普通に食べて、一般的な防災食はどんなものかを知る機会とします。また、実際に災害が発生した際、大多数の避難所では防災食が延々と続くことになります。最初は食べられるだけで安心していても、1日3食続くと徐々に飽きてしまうケースも多くあります。昼食ではプロの調理人の指導のもと、この単調な防災食を一工夫し、同じものでも少し手を加えれば飽きずに食べられることを体験します。

➤ねる(睡眠)
避難所での雑魚寝は、一般には他に選択肢がないと理解されており、受け入れざるを得ないものとなっていました。しかし、避難所に使われる学校の体育館等は床が固く、歩く人からの視線が避けられずリラックスしにくい状態です。土足で歩くことで埃が舞い、呼吸器系の病気を発症して、避難所で亡くなる方が後を絶たないことも、あまり知られていません。これらの問題を解決するために、実際の避難現場ではダンボールベッドの利用が始まっています。このダンボールベッドを実際に体験し、有用性を実感します。ただダンボールベッドに寝るのではなく、組み立て、起床後に分解・収納を学生自身で行います。

➤トイレ(排泄)
特定非営利活動法人日本トイレ研究所が行った東日本大震災後の調査では、発災から3時間以内に3人のうち1人が、また6時間以内に3人のうち2人がトイレに行きたくなったという調査結果があります。空腹なら多少は我慢できても、トイレの我慢は数時間が限界である一方、人としての尊厳にかかわる問題でもあるため、いつでもどこでも、という訳にもいきません。また、水洗トイレの普及により衛生面は格段に改善されましたが、被災時に電気、ガスに加えて上下水道が被害を受けるとトイレを流すことができないことに変わりはありません。そのような状況でも、やはりトイレに行かないという選択は無く、多人数が利用する避難所のトイレは清潔とは言えない状態になります。これらのことから、被災する前にどんな準備をしておくか、また、被災したらどのようにトイレの状態を維持するか、といった重要な知識を学ぶ機会とします。

各プログラムの概要(予定)

・ダンボールベッド体験(1日目夕方)
講師:避難所・避難生活学会常任理事 J パックス株式会社 代表取締役/博士(工学)
   水谷嘉浩 様
概要:グループでダンボールベッドの組立てを行う。グループで活動し、相互に助け合ったり
   相談したりして、お互いを知り合う時間とする。

・焚火トーク(1日目夜)
講師:避難所・避難生活学会常任理事 J パックス株式会社 代表取締役/博士(工学)
   水谷嘉浩 様
   防災啓発活動を行う博多 あん・あんリーダー会(地域防災士会)初代女性会長
   防災士 因幡那水 様
概要:1テーマ 45 分、前半後半で入替
   ①3.11 の活動 東北にダンボールベッドを届ける
   ②防災士にかける思い

・講話「くらしを守る『せいかつ防災』#備え」(2日目朝)
講師:防災啓発活動を行う博多 あん・あんリーダー会(地域防災士会)初代女性会長
   防災士 因幡那水 様 
概要:女性視点でみた避難時のアイデア、男性ができることを学ぶ。

・防災車両の見学(2日目朝)
講師:モリタグループ担当者 
概要:避難時に大きな役割を果たす給水車(防災食を温めるお湯用に利用予定)、
   トイレカー(展示用のため当日は内覧のみ)などの特装車を実際に間近で見学し、
   役割や機能、工夫や使いやすさなど開発者の想いを伝える。

・講話「イタリアから学ぶ避難所のあり方〜災害関連死を防ぐTKB48とは〜」(2日目朝)
講師:避難所・避難生活学会常任理事 J パックス株式会社 代表取締役/博士(工学)
   水谷嘉浩 様
概要:避難所におけるダンボールベッドの効果に関する講話。

・講話「くらしを守る『せいかつ防災』#食事」(2日目昼)
講師:防災啓発活動を行う博多 あん・あんリーダー会(地域防災士会)初代女性会長
   防災士 因幡那水 様 
概要:手に入る種類が限られた避難所の防災食であっても、一工夫することで辛い経験の中でも
   楽しい食事で心が癒される。そんな簡単な一工夫で非常事態を乗り切るための、防災士で
   ありながら予約制の和食店を運営される講師から調理の工夫を教えていただく。また学生
   自身も調理体験できる昼食とする。

・講話「避難所等でのトイレの備え」(2日目昼)
講師:特定非営利活動法人日本トイレ研究所代表理事 東京都防災会議専門委員(東京都)
   加藤篤 様 
概要:普段何気なく使っているトイレが災害では使えなくなる。水道が使えない中、食事よりも
   我慢できない排泄。人間の尊厳が問われる事態にどう対応するかを学ぶ。

プログラム詳細

【11月8日(金)・1日目】
 17:10~17:30  開会式(体育館)
 17:45~19:30  段ボールベッド体験(体育館)
 19:30~20:30  夕食(セントラルガーデン)
 20:30~22:00  焚火トーク(セントラルガーデン)
 焚火トーク終了後、体育館に設置した段ボールベッドで就寝

【11月9日(土)・2日目】
  7:00~8:00    朝食(第三厚生棟またはセントラルガーデン)
  8:00~9:00    講話「くらしを守る『せいかつ防災』#備え」(アカデミックコモンズ・シアター)
  9:15~10:15  防災車両見学(体育館とアカデミックコモンズの間の通路)
 10:30~12:00  講話「イタリアから学ぶ避難所のあり方〜災害関連死を防ぐTKB48とは〜」
           (アカデミックコモンズ・シアター)
 12:00~13:15  講話「くらしを守る『せいかつ防災』#食事」・昼食(セントラルガーデン)
 13:30~15:00  講話「避難所等でのトイレの備え」(VIII号館3階307教室)
 15:15~16:00  閉会式(VIII号館3階307教室)

【関西学院大学概要】
1889年に宣教師ウォルター・ラッセル・ランバス氏により設立された学校で、1932年に大学令により「関西学院大学」に、1948年には新制大学となる。現在、キャンパスは兵庫県西宮市と三田市、大阪・梅田、東京・丸の内に所在。総合大学として14学部(神、文、社会、法、経済、商、人間福祉、国際、教育、総合政策、理、工、生命環境、建築)と14研究科を擁する。
URL: https://www.kwansei.ac.jp/

【神戸三田キャンパス概要】
開設:1995年4月
所在地:〒669-1337 兵庫県三田市学園上ケ原1番
敷地面積:351,000㎡
学生数:6,220人(2024年5月時点)

【株式会社モリタホールディングス概要】
1907年に創業し、日本初のガソリン・エンジン付き消防ポンプを完成させるなど消防技術の進化の道を切り拓き、現在は『「安心」を支える技術と絶えざる挑戦で、人と地球のいのちを守る』というパーパスのもと、「消防車輌事業」「防災事業」「産業機械事業」「環境車輌事業」の4つの事業を展開している。兵庫県三田市には、アジア最大級の消防車製造工場をはじめ、3つの工場を構える。
URL: https://www.morita119.com/  

取材・撮影をご希望の方は以下フォームより11月7日(木)15時までにお申し込みください。
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