2024.09.13.
関西学院大学大学博物館が 「大学博物館開館10周年記念 天を見あげて ─関西学院のヴォーリズ建築─」を開催

会期中に計59点の図面・器物を展示するほか、 講演会、キャンパス・ツアーを予定 時計台内部のアイアンワーク復元プロジェクトも始動

関西学院大学博物館(兵庫県西宮市、館長:濱田琢司)は、ヴォーリズ没後60年・大学博物館開館10周年を記念して、関西学院のヴォーリズ建築を特集する企画展「大学博物館開館10周年記念 天を見あげて─関西学院のヴォーリズ建築─」を9月28日(土)から12月14日(土)まで開催します。本企画展では、株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所より借用する図面、学院が所蔵する豊富なヴォーリズ建築の写真資料などを展示します。また、9月28日(土)より、戦時中に金属供出で失われたままになっている時計台内部手すりのアイアンワーク(金属製の飾り)復元を目指す寄付金募集プロジェクトをスタート。この機運を高めるために石榑督和・関西学院大学建築学部准教授と建築学部生2名が制作したアイアンワーク木製模型を合わせて展示します。その他、9月28日(土)に開催記念講演会として「関西学院とヴォーリズの歩み」(講師:山形政昭・関西学院大学国内客員教授、田淵 結・関西学院大学名誉教授)を、会期中の11月7日(木)、12月2日(月)には石榑准教授による西宮上ケ原キャンパス・ツアーを実施します。

企画展「大学博物館開館10周年記念 天を見あげて─関西学院のヴォーリズ建築─」について

1929年、関西学院は創立の地である原田の森キャンパス(現在の神戸市灘区)を去り、西宮上ケ原へやってきました。
この新校地の設計を任されたのは、W. M. ヴォーリズ(William Merrell Vories,1880-1964)率いるヴォーリズ建築事務所です。ヴォーリズは原田の森キャンパス時代から校舎などを手がけ、学院の発展はヴォーリズ建築とともにありました。ヴォーリズが図書館として設計した上ケ原キャンパスの時計台には、現在大学博物館が入っています。
そして2024年、ヴォーリズは没後60年、大学博物館は開館10周年を迎えます。これを記念し、本展では関西学院のヴォーリズ建築をご紹介します。株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所より借用する図面25点や学院が所蔵する豊富なヴォーリズ建築の写真資料から、建築の構想と建物の詳細をご覧いただけます。

図書館ロビー詳細図
図書館ロビー詳細図 1928年 所蔵:株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所 撮影:清水茂

時計台内部手すりのアイアンワーク復元を目指す寄付金募集プロジェクト

今回の企画展に合わせて、時計台内部にあったアイアンワークを復元する寄付金の募集を開始します。
西宮上ケ原キャンパスの時計台内部の手すりには、もともとアイアンワークが施されていました。しかし、戦時中の金属供出により、現在も失われたままになっています。この復元を目指し、大学博物館は企画展初日の9月28日(土)から寄付金を募集します。目標額の550万円を達成し次第、アイアンワークを鋳造・設置する予定で、学院創立140周年となる2029年までの設置を目指しています。戦時中に失われたアイアンワークを復元することで、学院の歴史に想いを馳せてもらうほか、装飾の復元による来館者の安全確保、平和への想いの共有も目的としています。
なお、今回の企画展開催にあわせて、アイアンワーク復元の機運を高めるために石榑准教授と建築学部学生2名が制作したアイアンワーク木製模型も展示します。この制作に携わった同准教授研究室に所属する建築学部4年生 安澤広晟さんの曽祖父 安澤松兵衛さんはヴォーリズが設計した旧豊郷小学校(豊郷町石畑518番地、国の登録有形文化財)校長を務めており(在任期間:1950〜1964年)、安澤さんは「自分も曽祖父と関わりの深いヴォーリズ建築の制作に携わりたいと思って参加した」と話しています。

アイアンワーク木製模型制作に関するプレスリリース(5月22日発信分)はこちら
アイアンワーク木製模型制作に関するプレスリリース(5月22日発信分)関連リンク

アイアンワーク木製模型
アイアンワーク木製模型

講演会、ツアーの見どころ

9月28日(土)の開催記念講演会では、ヴォーリズ建築研究の第一人者である山形政昭・関西学院大学国内客員教授、関西学院元院長でヴォーリズ建築に明るい田淵 結・関西学院大学名誉教授による講演を行います。
11月7日(木)、12月2日(月)のキャンパス・ツアーでは、関西学院大学建築学部ヴォーリズ研究センター所員で、今回展示されるアイアンワーク木製模型の制作にも携わっている、石榑督和・関西学院大学建築学部准教授の解説とともに関西学院大学西宮上ケ原キャンパス内のヴォーリズ建築をご案内いたします。

開催概要

【企画展】入館料無料
展覧会名:「大学博物館開館10周年記念 天を見あげて─関西学院のヴォーリズ建築─」
会期:2024年9月28日(土)〜12月14日(土)
開館時間:午前9時30分〜午後4時30分(入館は午後4時まで)
会場:関西学院大学博物館(時計台2階展示室)
展示図面:1期(11点)9月28日(土)~10月26日(土)
      図書館東立面図、文学部校舎チャペル詳細図 他
     2期(12点)10月29日(火)~11月16日(土)
      図書館西立面図、神学部校舎チャペル詳細図 他
     3期(12点)11月19日(火)~12月14日(土)
      図書館構想図、図書館ロビー詳細図 他
休館日:日曜日(但し11月24日(日)は開館)、10月28日(月)、11月18日(月)、11月23日(土)
主催:関西学院大学博物館
協賛:株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所
後援:関西学院大学建築学部ヴォーリズ研究センター、西宮市
協力:株式会社竹中工務店

【開催記念講演会】申込不要、聴講無料
講演会名:「関西学院とヴォーリズの歩み」  
 講師:山形 政昭 氏 (関西学院大学国内客員教授)  
    田淵 結 氏 (関西学院大学名誉教授、関西学院元院長)   
 日時:2024年9月28日(土)14:00〜15:40    
 会場:西宮上ケ原キャンパス 社会学部101号教室
 後援:意匠学会
 ※講演会のご取材・撮影は可能ですが、講演会内で投影するスライドの撮影・映り込みはお控えください。

【関連イベント】募集終了
西宮上ケ原キャンパス・ツアー
講師:石榑 督和 氏(関西学院大学建築学部准教授)
日時:2024年11月7日(木)13:20~14:00
   2024年12月2日(月)13:20~14:00
場所:関西学院大学西宮上ケ原キャンパス
   ※集合場所は参加者にメールでお伝えいたします。
後援:関西学院大学建築学部ヴォーリズ研究センター
申込方法:すでに一般の方のお申込みは締め切っております。

大学博物館展示チラシ・出品リストPDFリンク

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