商学研究科案内

[ 編集者:商学部・商学研究科       2019年3月18日   更新  ]

理念・目的・教育研究目標

理念(商学研究科)

 商学研究科では、経営、会計、マーケティング、ファイナンス、ビジネス情報、国際ビジネスの6分野において、伝統的な研究領域に新しいアプローチを導入し、学際的な分野において新たな研究課題や解決策の構築を行ってきている。また、企業を取り巻く環境が急激に変化するなかで、現代の経済・社会や個々の企業が抱える諸問題を受けとめ、それらの根底にある理論や原理を研究・教育の課題としている。そこで、個々の研究者がこのような新しい任務に取り組み、伝統の継承と新たな領域への挑戦を積極的に行い、研究のより一層の高度化を計ると同時に、成果を教育に反映する。これらを通じて、スクールモットーである“Mastery for Service(奉仕のための練達)”を具現化した「組織運営に関して高い分析力と深い洞察力を有する研究者や専門職業人」の輩出を図ることを教育理念とする。

目的(商学研究科)

 近年の経済社会の変革と進展のスピードは著しく、企業等の組織運営にあってもテクノロジーの急速な進歩や社会変革に対応する能力が問われている。そこで要求されるのは高度の論理的思考能力と分析力である。従って、21世紀には理系に傾斜した技術的専門家だけではなく、組織運営を深く洞察する能力を有する人材が必要になると考えられており、社会科学 、とくに商学に精通した理論的基盤のある高度専門家の育成が重要と考えられる。そのため、企業経済環境に関する独創的な研究によって早期の課程博士授与をめざす前期課程・後期課程5年一貫による「研究職コース」と、深い理論的基盤と分析力を有する職業人を養成するための前期課程2年による「専門学識コース」を設ける。

めざす学生像(商学研究科)

 商学研究科教育がめざす学生像は、スクールモットーである“Mastery for Service(奉仕のための練達)”を具現化した組織運営に関して高い分析能力と深い洞察力を有する研究者や専門職業人である。

教育研究目標(商学研究科)

【研究者の養成】
・「研究職コース」においては、前期課程・後期課程5年一貫制のコースを通じて、高等教育機関等における研究者にとどまらず、民間のシンクタンクをはじめとした幅広い分野での活躍を想定した高度な専門性と豊かな人間性を備え、独創的な理論研究能力を有する課程博士を授与するにふさわしい研究者の養成を目標とする。

【ビジネスリーダー等の養成】
・「専門学識コース」においては、前期課程2年間のコースを通じて、企業にとどまらず官公庁、NPOなど幅広い分野での活躍を想定した実務現象の解明の基盤となる理論を修得した人材ならびに高度の専門的学識を備えたビジネスリーダーの養成を目標とする。

研究領域の多様性

 まず研究面における商学研究科の特色は、そのカリキュラム内容ならびに6つの分野に整備された研究領域の多様性にあるといえます。

 経営学分野では、日本におけるドイツ経営学の牙城としての研究が展開され、組織、形態、生産、労務、財務、学史などの各領域について、アメリカ型経営学とは一線を画した個性的な研究が続けられています。

 会計学分野では、財務会計と管理会計・監査という伝統的領域の関西における研究・教育機関の中核としての役割を果たすと同時に、企業の国際化や社会性に対応した革新的な領域についての研究も積極的に行われています。

 マーケティング分野では、マーケティング、ロジスティックス、交通などの領域について記述的、歴史的なアプローチに加えて、数理的・計量的なアプローチや行動科学的アプローチによる先進的な研究が進められています。

 ファイナンス分野では、金融、銀行、保険などの領域について、金融の理論・制度・政策・歴史に関するアカデミックな理解の上に急速に進展する情報化・国際化の中での金融のあり方を考え、伝統的な金融論からのアプローチを重視しつつ、ファイナンスに関連する先端的な研究が行われています。

 ビジネス情報分野では、統計分析、情報システム、情報ネットワークなどの領域について、客観的、科学的な経済分析を中心とした研究が展開されると同時に、計量分析や情報システムの利用にかかわる先端的な研究が進められています。

 国際ビジネス分野では、グローバル化した企業の活動と組織を商務・法務・コミュニケーション戦略といった複数の視点から分析する学際的な研究が進められています。

 商学研究科のこのような研究分野やアプローチの多様性は、伝統的な研究分野に新しいアプローチを導入したり、研究者の努力を結合することによる学際的研究から新たな研究課題や解決策を構築していくことにも結びついています。会計学と経営統計学の間で行われている合同研究や、文学研究科や社会学研究科とともに開講している行動科学研究法などは、この多様性のもつ利点を生かしたものといえます。また、急激な企業経済環境の中で、現代の経済・社会や個々の企業が抱える諸問題を受けとめ、それらの根底にある理論や原理を研究・教育の課題とするということも新しい任務のひとつになってきました。これによって既存の研究領域に新たな刺激があたえられることも期待されています。

 このような新たな問題の出現に合わせ、高度な洞察力と分析能力を有する研究者と職業人を輩出することを強く意図して、「研究職コース」と「専門学識コース」の2つのコース制に組み替えた新たな教育・研究制度を導入しています。

研究職コース

 商学研究科における理論研究・教育によって、前期課程・後期課程を通した5年一貫制のコースを通じて、高度な専門性と豊かな人間性を備えた研究者の養成を目指します。

 従来、博士課程の修了者は、高等教育機関・研究所等における教員あるいは研究者として活躍することが主流でした。しかし、近年の経済社会の変革と進展のスピードは著しく、企業等の組織運営にあってもテクノロジーの急速な進歩や社会変革に対応する能力が問われています。そこで要求されるのは経験と勘ではなく、高度の論理的思考能力と分析力です。従って、21世紀にはこれまでのように理系に傾斜した技術的専門家だけではなく、組織運営を深く洞察する能力を有する人材が必要になると考えられており、社会科学 、とくに商学に深く精通した理論的基盤のある高度専門家の育成が重要と考えられます。商学研究科では、「研究者」の概念をこれまでのように高等教育機関等の教員、研究者に限定せず、組織運営上の 開発・分析能力を備えた人材をも研究者と捉え、その活動のスタートとなる課程博士の学位取得をこのコースの教育目的として位置づけます。前期課程入学段階から一人ひとりの院生に「博士論文指導委員会」を設けての複数指導体制をとり、博士学位取得までを一貫して指導する責任を明確にした教育研究制度を整備しました。カリキュラム体系の見直しなどとも併せて、在学中の学位取得を目指します。

 その進路としては、高等教育機関等における研究者に止まらず、民間のシンクタンクを始めとした幅広い分野での活躍を想定しています。

専門学識コース

 現代企業社会はドラスティックに変化しており、企業人として活躍するためには、実務現象に内在する理論的背景の理解とその応用が不可欠となっています。企業においては、次々に出現する新たな社会事象や経済事象に的確に対応するために、明確に問題意を認識し、十分な論理的思考能力と分析力をもって問題に対処し、あわせて問題解決の方法をプレゼンテーションできる人材が強く求められています。専門学識コースはこうしたニーズに対応するために新たに設置したもので、実務現象の解明の基盤となる理論を修得した人材、高度の専門的学識を備えたビジネスリーダー等の養成が目的です。その進路は企業に止まらず官公庁、NPOなど幅広い分野での活躍が期待されます。

 従来、文系の場合、民間企業等への就職は大学学部からの新卒採用が主流でしたが、近年、学部での知識に、博士課程前期課程においてさらに専門的な能力を積み上げた修士学生に対するニーズは高まっており、すでに商学研究科において修士学位を取得した学生が、わが国の有力企業のみならず、外資系の重要企業等へ就職する割合も急速に高まっています。

アドミッション・ポリシー

 商学研究科は、経営、会計、マーケティング、ファイナンス、ビジネス情報、国際ビジネスの6分野において、スクールモットーである“Mastery for Service”(奉仕のための練達)を具現化するために「組織運営に関して高い分析力と深い洞察力を有する研究者や専門職業人」を輩出することを教育上の目的としている。

 そのため5年一貫の「研究職コース」と2年間の「専門学識コース」において、高度の専門性と豊かな人間性を備え、理論的基盤のある人間の育成を目指す。したがって、この趣旨を理解し、向上心を持ち、さまざまな適性を有す、多様で幅広い学生たちを受け入れることを基本とする。

 ※ アドミッション・ポリシーは各入試要項に掲載しています。

ディプロマ・ポリシー

 前期課程では、研究職コース学生に対しては、博士論文執筆のための研究能力の基盤を養うことに主眼を置き、博士論文の部分的・中間的作品として修士論文を位置づけている。そのため、主分野に特化するのではなく、主分野以外に必要と考えられる分野についての履修を促して、商学に関する幅広い基盤を得させて、学位として修士(商学)を授与する。その上で、後期課程において独創的な理論研究を行って博士論文を提出することによって、博士(商学)の学位を授与する。
 これに対して専門学識コースにおいては、前期課程において専門性を高めるため、主分野に特化して、理論的な思考力・分析力を2年間で完結的に養うことに主眼を置き、その集大成として修士論文を位置づけている。したがって、学位は特化した主分野を明記し、修士(経営学)、修士(会計学)、修士(マーケティング)、修士(ファイナンス)、修士(ビジネス情報)、修士(国際ビジネス)を授与する。  

カリキュラム・ポリシー

 「研究職コース」および「専門学識コース」ともに前期課程1年の段階で、経営、会計、マーケティング、ファイナンス、ビジネス情報、国際ビジネスの6分野から指導教授の所属する分野を「主分野」として選択する。そして、前期課程において、大学院教員による少人数での講義科目と、主分野の指導教授による演習指導を通じて、研究職コースにあっては博士学位論文作成に至る中間成果として、専門学識コースにあっては2年間の研究活動の集大成として修士論文の作成に取り組む。

 後期課程においては前期課程に引き続き博士学位論文の完成を目指し、指導教授を中心とした博士論文指導委員会の指導を受けながら、3年の課程内での博士学位取得、遅くとも後期課程進学後5年以内の博士学位取得に取り組む。