2025.05.19.
関西学院大学博物館が企画展を開催 「カラフル!日本の蔵書票 -技ひかる小版画の世界-」

蔵書票作成のデモンストレーションも披露

関西学院大学博物館(兵庫県西宮市、館長:濱田 琢司はまだ たくじは、日本の蔵書票を特集する企画展「カラフル!日本の蔵書票 -技ひかる小版画の世界-」を5月19日(月)から7月19日(土)まで開催いたします。蔵書票は、本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を明らかにするための小さな紙で、15世紀にヨーロッパで誕生したとされています。関西学院大学博物館には、蔵書票、豆本、版画など1万点を超える原野賢吉氏のコレクションがあります。本展はこの原野コレクションを主とした蔵書票の展覧会です。そのほか、6月13日(金)には「銅版画の蔵書票ができるまで 解説&刷りのデモンストレーション」と題し、蔵書票ができるまでを直接見ることができるイベントも開催いたします。

企画展「カラフル!日本の蔵書票 -技ひかる小版画の世界-」について

関西学院大学博物館には、蔵書票、豆本、版画など1万点を超える原野賢吉氏のコレクションを所蔵しています。 この原野コレクションは1930年代から2000年代に制作された蔵書票を中心に構成されており、そのなかには前川千帆や川西英、川上澄生、畦地梅太郎、棟方志功といった昭和を代表する作家たちの作品も含まれます。 蔵書票とは本に貼られる小さい版画のことで、その持ち主を明らかにする役割があります。15世紀にヨーロッパで生まれた蔵書票は、明治時代に『明星』や『白樺』といった文芸雑誌を通して日本にもたらされました。以来、創作版画の作家たちによって作られるようになり、メゾチント、エッチング、板目木版、木口木版、型染などさまざまな技法で制作されました。 そこで本展では、日本の蔵書票に見られる技法の多様さとそれによる色彩豊かな表現を蔵書票の「カラフルさ」と捉えました。蔵書票の技法に注目することで、創作版画の歴史における日本の版画表現の広がりをお見せします。また、「カラフル」な蔵書票たちは用途としての枠を越え、小版画としても鑑賞され、愛されてきました。ここではそのような蔵書票愛好の諸相についてもご覧ください。

松原秀子 《童と鬼灯》
若月公平 《ふくろう》

企画展

展覧会名:「カラフル!日本の蔵書票 -技ひかる小版画の世界-」
会期  :2025年5月19日(月)〜7月19日(土)
      ※会期中、展示替えを行います。
      前期 5月19日(月)〜6月18日(水)
      後期 6月20日(金)〜7月19日(土)
休館日 :日曜日、6月19日(木)
開館時間:午前9時30分〜午後4時30分(入館は午後4時まで)
会場  :関西学院大学博物館(時計台2階展示室)※入館無料
主催  :関西学院大学博物館
後援  :大正イマジュリィ学会、西宮市

開催記念イベント

「銅版画の蔵書票ができるまで 解説&刷りのデモンストレーション」
講師  :若月 公平 氏 (版画家、東北芸術工科大学名誉教授)
日時  :2025年6月13日(金) 13:20〜15:00
会場  :関西学院会館1階「翼の間」※参加無料・事前申込制

関西学院大学博物館が企画展を開催 「カラフル!日本の蔵書票 -技ひかる小版画の世界-」PDFリンク

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