2025.05.01.
藤井美和・人間福祉学部教授が日本人初 「Academic Educator Award」を受賞

関西学院大学(兵庫県西宮市、学長:森康俊)人間福祉学部の藤井美和教授が、死生学などの専門家による国際的・学際的な学会「Association for Death Education and Counseling」(ADEC/The Thanatology Association)において、「Academic Educator Award」を受賞しました。2025年の同学会は4月2日~5日(現地時間)にかけて、アメリカ・ニューメキシコ州のアルバカーキで開催されました。「Academic Educator Award」は同分野における研究・教育への貢献を表彰する賞で、日本人の受賞は藤井教授が初めてとなります。藤井教授は日本初の体系的な死生学教育プログラムの開発や国際研究への貢献など、長年にわたって死生学の研究と教育に尽力してきたことが高く評価されました。

ADECは、死生学、死への準備教育、グリーフカウンセリング(死別と死別以外の喪失を含むケア)に関する国際的・学際的な専門組織で、死生学における研究者と臨床家に専門資格Certification in Thanatologyを認定している学会です。
2025年の学会は4月2日~5日(現地時間)にかけて、アメリカ合衆国ニューメキシコ州のアルバカーキで開催され、3日に今年の受賞者が発表されました。
「Academic Educator Award」は、死生学教育プログラムの開発とそれに基づく学術的業績、死と死別、喪失の分野における論文発表歴を含めた学術的能力の評価、死生学の最新動向を把握した先進的な考えの発信と継続的な取り組みの3点における卓越性が評価された個人に授与されます。藤井教授は日本初の体系的な死生学プログラムやワークショップを開発するとともに、世界保健機関(WHO)のスピリチュアリティ研究等の国際的貢献、生命倫理やいのちの見方への提言など、長年にわたって死生学分野における研究・教育に尽力してきたことが高く評価され、日本人として初の受賞となりました。
これまで、学際的な近代死生学の礎を築いたRobert KastenbaumやHerman Feifel、死生学教育を構築したCharls Corr, さらに悲嘆研究における第一人者の一人、Thomas AttigらがAcademic Educator Awardを受賞しています。藤井教授の受賞は、日本における死生学研究と教育の重要性を世界に発信するものとなりました。

藤井教授のコメント

授賞式での様子

死は、いかに生きるかを問いかけるものであり、私たち人間にとって最大の課題です。日本での死生学領域における研究と教育(Death Education)が評価されたことは、今後、私たちが“いのち”に向き合う大切さを伝える機会となり、大変うれしく思います。

ご参考

「Association for Death Education and Counseling」について詳しくはこちら:
https://www.adec.org/
歴代受賞者についてはこちら:
https://www.adec.org/page/Past_Award_Winners