2025.01.23.
【開催のご案内】Patricia Cabredo Hofherr氏 講演会 フランスのろう教育 ~過去・現在・未来~

関西学院大学手話言語研究センター(兵庫県西宮市、センター長:松岡まつおか 克尚かつひさ )は2月16日(日)、関西学院大学西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟1階101教室において、フランス国立科学研究センター(CNRS)主任研究員のPatricia Cabredo Hofherr氏を講師に迎え、講演会および研究交流会を開催します。第1部の講演会ではHofherr氏がフランスのろう教育の歴史、パリ第8大学における手話教育や研究体制について講演し、第2部では「カタルーニャ手話の不特定性を表すNM標識」をテーマに研究交流会を実施いたします。世界で初めてろう学校が設立されたフランスのろう教育について国内で学ぶことができる貴重な機会です。要参加申込み。

Patricia Cabredo Hofherr氏
Patricia Cabredo Hofherr氏

Patricia Cabredo Hofherr(パトリシア・カブレド・ホッファー)氏とフランスのろう教育

Hofherr氏は、フランス国立科学研究センター (CNRS) 主任研究員で、専門は言語学の受動態と不定、名詞と動詞の複数性などです。現在はカタルーニャ手話やフランス手話の統語に関する研究を行っています。Oxford Handbook of Grammatical Number (2021) の共同編集者で、Sign Language and Linguistics 21 (2) (2018) の「Impersonal human references」に関する特集号の共同編集者でもあります。今回の講演会および研究交流会は、Hofherr氏の「日本の手話言語学研究者とネットワークを構築したい」という思いから実現しました。フランスは世界で初めてろう学校が設立された国ですが、フランスのろう教育について日本国内であまり詳しく語られる機会がないことから、講演テーマを「フランスのろう教育」に設定しています。講演会では、Hofherr氏がフランスのろう教育の過去、現在、未来を語ります。

カタルーニャ手話、NM標識について

第2部の研究会で取り上げる「カタルーニャ手話」は、スペインのカタルーニャ自治州で使用されている手話で、スペイン手話とは語彙の表現方法が異なっていると言われています。「NM標識」は、日本語では「非手指標識(表現)」とも言われ、手指以外の部分(例:眉・目・頬・口・舌・あご・頭・上半身)で表現される言語的要素のことを指します。例えば、手指表現と同時に眉を上げ、目を見開き、あごを下げると、Yes/No疑問文に、あごを下げる代わりに小刻みな首振りをすると、WH疑問文になります。研究会は、Hofherr氏によるプレゼンテーションの後、Hofherr氏と参加する研究者らとのオープンな意見交換、交流の場とします。

関西学院大学手話言語研究センターについて

関西学院大学手話言語研究センターは、手話言語やそれに関連する領域において科学的・学術的研究を行い、手話の言語としての位置づけを学術的に確立すること、および社会的な認知度を高めることを目的にしています。2015年に学内の特定研究プロジェクトとして設立され、翌年度より日本財団の助成を得て様々な事業を展開するに至っています。2023年4月より学長直属の常設研究機関として新たにスタートしています。

講演会・研究交流会概要

◆日 時:2025年2月16日(日) 10:30~15:30(受付10:00~)
◆会 場:関西学院大学西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟1階101教室
      ※オンライン開催はございません。
◆対 象:第1部(講演会):イベントに関心のある方、どなたでも
     第2部(研究交流会):主に研究者、大学院生、研究に関心のある方
◆参加費:無料
◆定 員:100名
◆情報保障:英日音声同時通訳、手話通訳、文字通訳がつきます。
 ※本イベントは音声英語による講演のため英日通訳聞取用インカムを貸出します(台数限定先着順)。
◆申込方法:以下のURLの申込フォーム、
       またはチラシのQRコードからお申込みください。

手話言語研究センター主催講演会 参加申込フォーム関連ページへのリンク

◆申込締切り:2025年2月7日(金)16:50
お申込み完了後の回答を印刷したものかスクリーンショットを当日受付にご提示ください。
お持ちいただけない場合でもご入場は可能ですが、受付にお時間がかかる場合がございます。