2024.10.15.
産官学連携による大阪市西成区の課題解決・魅力向上プログラム第2弾を実施

エイチ・ツー・オー商業開発 × 関西学院大学人間福祉学部 × 西成区役所

エイチ・ツー・オー リテイリンググループの株式会社エイチ・ツー・オー商業開発(本社:大阪市西成区、以下「H2O商業開発」)と関西学院大学人間福祉学部(兵庫県西宮市)、大阪市西成区役所(大阪市西成区)は、大阪市西成区の地域課題を学びあい、その解決に向けたアイデアや魅力創出を目的として、「産官学連携による西成区の課題解決・魅力向上プログラム」(以下「本プログラム」)の第2弾を以下の要領にて実施します。
本プログラムは西成区役所が、西成区に本社を置くH2O商業開発と同区の地域再生に取り組む関西学院大学の白波瀬しらはせ達也・人間福祉学部教授を繋いだことをきっかけに2023年度に実現しました。第1弾ではインバウンド客と区内の学校をつなぐ異文化交流事業や、空き地を利用した畑作就労つながり支援などの西成区の課題に対する多くのアイデアが提案され、それらの内容が実際の取り組みの検討に活用されています。第2弾となる今回は、学生の自由なアイデアを募りつつ、新たな試みとして、西成区にあるエイチ・ツー・オー リテイリンググループの食品スーパー(イズミヤ)との協働に向けたアイデアなど、特定の対象にフォーカスした提案に取り組むことも予定しています。

開催要領

参加者:エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 サステナビリティ推進部
    エイチ・ツー・オー商業開発 サステナビリティ事業推進部
    関西学院大学人間福祉学部社会起業学科の1年生〜4年生 約20名
    西成区役所 総合企画課
 
(第1回目) 日時:2024年10月28日(月)17:00~18:30(予定)
      場所:エイチ・ツー・オー リテイリング 本社オフィス
      内容:H2Oグループによる座学と参加者同士のディスカッションを通じて、
         学生がエイチ・ツー・オー リテイリンググループのサステナビリティマネジメントと
         H2O商業開発における実際の取り組みを知る。
(第2回目) 日時:2024年11月9日(土)11:00~16:00(予定)
      場所:大阪市西成区内各所
      内容:西成区でのフィールドワークを通じて、
         学生が同区の魅力や課題解決に向けた取り組みを学ぶ。
(第3回目) 日時:2024年11月25日(月)17:00~18:30(予定)
      場所:大阪市西成区役所
      内容:過去2回のプログラムを踏まえ、学生が西成区の課題解決や魅力創出に
         関するプレゼンテーションを実施する。

参考:2023年度プログラムの様子
参考:2023年度プログラムの様子

白波瀬達也教授のコメント

西成特区構想は8分野(貧困、福祉、医療、安全・安心、子育て、教育、観光・にぎわい、まちづくり)の取り組みを通じて西成区の活性化、イメージアップ、若者や子育て世帯の流入・定住促進などを目指しています。私は2018年から同構想の有識者として主に就労や福祉の課題に向き合っています。近年はホームレス問題や環境面の課題は解決傾向にある一方、若者や子育て世帯の流入・定住促進については一層の取り組みが求められています。そこで鍵になるのは若者の新しい視点をまちづくりに組み込んでいくことです。この産官学連携では社会課題の解決に強い関心を持つ学生の見解を活かしながら西成区の課題解決に向けたアイデアを検討し、学生とともに西成区の魅力創出に向けた提案にチャレンジします。昨年度は西成特区構想の重点対策地域である「あいりん地域」を中心に取り組みましたが、今年度は西成特区構想でまちづくり方針が検討されている天下茶屋エリアも含めて取り組むことを予定しています。

三者の役割と目的

H2O商業開発は、本社所在地であり創業の地である西成区の活性化に協力するとともに、グループ他企業店舗のある地として、西成区における今後のサステナビリティ経営の在り方を模索いたします。
関西学院大学は “Mastery for Service(奉仕のための練達)”を体現し、「世界市民」として世の中の課題を解決する人材を育成しています。本プログラムはその教育活動の一環であり、学生が実際の企業や行政の現場でフィールドワークを行い、地域課題の解決に向けた施策を知り、自らアイディアを考えることに取り組みます。また学生が卒業後も生涯にわたり、地域課題の解決に貢献するマインドを醸成します。
西成区役所は、第3期西成特区構想に掲げる目標の実現に向けて、行政視点にはない、営利企業や学生のアイディアを得、今後の取り組みの具体化への参考、さらには軸となる取り組みとなることを期待しています。加えて、三者ともが本プログラムを通して相互関係の醸成を図り、さらなる活動へつなげることを期待しています。

今後の展開

本プログラムの参加者や地域の方のご意見を踏まえ、それぞれの立場でその効果などを検証します。そのうえで、改善点を探りつつ、より実現可能性の高い学生提案を引き出せるよう本プログラムのさらなるブラッシュアップを図り、西成区地域課題への具体的な取り組みへの展開なども検討する予定です。