2022.04.28.
関学生が中心となり「胎内被爆者の体験手記を英訳、発信へ」

関西学院大学を中心とする学生グループ(9大学45名から構成)が、広島、長崎へ原爆が投下された際に母親の胎内で被爆した「胎内被爆者」が当時やその後の人生をつづった体験手記を英訳しました。

このプロジェクトを中心的に進め、他大学の学生にも参加を呼びかけた貞岩しずくさん(文学部4年)をはじめ、池浦一樹さん(総合政策学部4年)、橋本みれあさん(総合政策学部4年)などの関係者が、425日に関西学院大学大阪梅田キャンパスにて開かれた記者説明会(オンライン併用)で今回の活動に対する思いを語りました。池浦さんは翻訳する上で、「英語を母語とする読者だけでなく、一人でも多くの人に伝えたいという思いから、出来るだけ分かりやすい英語で翻訳することを心がけた」と話しています。また、橋本さんも「文字は誰かに読んでもらってはじめて息をするものだと思うので、たくさんの人に読んでもらいたい」と自身の思いを語りました。中心メンバーである貞岩さんは、「同世代の人に広島・長崎で何が起きたのかを知ってもらいたい。そして世界にも発信していきたい」と今後の展望を話しました。

今回、英訳に取り組んだ主な学生は、関西学院大学のハンズオン・ラーニング・プログラムの科目「社会探究実習」で、20212月に広島(江田島・呉)で行われたフィールドワークに参加した学生です。胎内被爆者の方からお話を伺う中で、原爆胎内被爆者全国連絡会が計47名から寄せられた手記を取りまとめて発行した「生まれた時から被爆者〜胎内被爆者の想い、次世代に託すもの」の続編にあたる「被爆70年に想う〜胎内被爆者等の体験記」がまだ翻訳されていないことを知り、学生の力で取り組めないかと考え、プロジェクトをスタートさせました。昨年7月下旬から21組で翻訳作業を始め、毎月のオンライン連絡会を重ねながら、12月までに英訳を完成し、現在は最終的なチェックや6月の電子書籍公開に向けての最終調整を行なっています。

2022.4.25. 関西学院大学などの学生約50人 胎内被爆者の体験記を英訳、配信へ
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