2021.11.12.
関学の生協食堂 学生の要望聞き、頑張っています!

衛生面等さまざまな条件クリアし、メニューを提供

ロマサバ丼(ホウレンソウと豚肉を加えたマダガスカル料理)

ロマサバ丼(ホウレンソウと豚肉を加えたマダガスカル料理)

「途上国の子に給食を」とおにぎりアクション 「難民の人たち支援に」と難民のふるさと料理

 関西学院大学生活協同組合の食堂が、学生からのアイデアや要望を聞き、さまざまなメニュー開発に取り組み、提供しています。新型コロナウイルスの影響でオンライン授業が続き、昨年以降、学生の利用数が減って苦しい状況が続いていましたが、10月以降、対面授業が増えたこともあり、国際貢献や環境問題への関心から生まれた企画などが相次いでいます。11月12日までは、環境問題への関心から肉を使わない「プラントベース」のタコライス、11月15日からは、難民問題に関心を持ってもらおうと2013年から続く難民出身国の料理を提供する「Meal for Refugees(M4R)」が始まります。

 メニューとして提供するには、材料や価格、衛生面での折衝なども必要で、準備に時間がかかり、提供には手間もかかります。それでも、学生の気持ちを大切にしよう、応援しようと、担当者は工夫を重ねて取り組んでいます。

大豆ミートを使ったプラントベースタコライス

大豆ミートを使ったプラントベースタコライス

環境問題を考え、肉を使わないタコライス ゼミ研究先のマダガスカル料理……

 関学生協の食堂は、ビッグパパとビッグママの二つの食堂があり、ボリュームたっぷりの食事を安く学生に提供しています。定番メニューのほか、国内各地の郷土料理などを扱ったり、体育会応援と銘打ったりする催事も展開しています。そうした合間に、学生からの企画に取り組んでいます。

 10月下旬以降は、春から計画が延期になったものも含め、学生企画メニューが続いています。
・10月25日~29日 おにぎりアクション(TABLE FOR TWOのイベントに協力)
・11月1日~5日  マダガスカル料理「ロマサバ丼」
・11月8日~12日  プラントベース学食「タコライス」
・11月15日~19日 M4R~「チキンのトマト肉じゃが」(アゼルバイジャン)、     
カレン族のデザート「ココナッツ白玉」など

 いずれも、授業などをきっかけに学生のグループが考案した企画で、M4Rも、難民を支援するサークルが毎年、メニューを考えています。
 「タコライス」は当初、完全菜食主義のヴィーガン料理を目指しましたが、食堂では動物性食品も使用しているため、混入する可能性もあるとして、担当者と学生が何度もやり取りして、「プラントベースフード」として展開しました。「価格が折り合わない」「食材の調達が難しい」「作りにくい」「衛生上問題がある」といったハードルを乗り越えての提供となります。人気を集め、ほとんどが予定の提供数をオーバーするのが現状です。
 食堂の担当者は「今回は学生さんがきれいなポスターを作ってくれたおかげもあり、とても好評で、私たちもやりがいがありました。職員さんにも多く食べていただけましたので、お昼のピーク中に売り切れてしまうこともありました。これからも学生の希望に沿ったものを提供していきたい」と話しています。