社会学部 大岡栄美ゼミ

[ 編集者:広報室       2016年10月17日 更新  ]

 

 

コミュニティに影響を与える「資源」となり得る人間関係の構造を解明

大岡栄美

 

人間関係が個人やコミュニティにどう影響を与えているのかを「ソーシャル・キャピタル」と
いうキーワードを手掛かりに研究しています。人と人とのつながりの希薄さを表す「無縁社会」という言葉がありましたが、2011年の東日本大震災後、日本社会は人と人との絆を強く求めるようになりました。一方、フェイスブックなどのSNSが普及し、意識的に人とつながることができ、それを視覚的にも確認できるようになっています。しかし、ただつながっていればよいのではなく、どのような構造の人間関係であれば「資源」となり得るかを解明したいと思っています。
 例えば、移民に対して排外的感情を抱きやすい人もいれば寛容的に受け入れやすい人もいます。これは単に年齢や学歴などの個人の属性だけでなく、個人を取り巻く人間関係、ソーシャルネットワークの違いにも影響を受けます。同性や同世代など同質のコミュニティにいる人とそうでない人では、異質なものに対する耐性に違いがあることが分かっています。
 現在は、よりコミュニティに焦点を当て、学生と共に西宮市の卸売市場や鳴尾東の高齢者の居場所としてのコミュニティカフェ等をフィールドに研究しています。結束型や地縁型とされるコミュニティは人のつながりの密度が高く、治安も良く、安心して過ごせる場になりやすい半面、変化や変革に対応できず、活性化しにくいという面があります。各地域の歴史的な背景を考慮しながら、学生団体やNPO、市役所など、新たな地域アクターが紡ぎだす、より開かれた、異質性の高い橋渡し型・連結型のネットワークの意義についても明らかにすることに、大変関心があります。
 私自身は今、2歳の息子の子育て真っ最中です。さらに今後は、西宮市の子育て世代の暮らしやすさについても研究していく予定です。

地域住民の交流拠点づくりに取り組む

飯田 眞子さん社会学部3年生

 

 「鳴尾東つながるプロジェクト」「卸売市場のあるまち・西宮プロジェクト」の二つの調査
チームがあり、私は鳴尾東のプロジェクトに所属。地域資源を活用して、地域に住む人々のつながりが生まれるきっかけとなるような場所をつくることを目標に研究に取り組んでいます。現在は、清掃活動や夕食会などに地域の人と一緒に参加しながら、課題やニーズを聞き出す調査を進めています。そうして聞き出した課題をゼミに持ち帰り、話し合って解決案を出していきます。幅広い世代の多くの人が交流できるような拠点をつくりたいと考えています。
 大岡先生は厳しさの中に愛がある先生です。先生の雰囲気に引かれてゼミに入りました。大岡ゼミとは、先生がよく口にされる「愛のある批評」を通じて互いが成長できるゼミだと思います。