2016年度参加者 田島綾乃さん

2016年度参加者の田島綾乃さん(社会学部2年生)に、現地での生活、授業について、レポートしていただきました。

研修場所:デュッセルドルフ大学(ドイツ ノルトライン・ヴェストファーレン州 デュッセルドルフ市)
研修期間:2016年8月2日~8月28日

一日のスケジュール

街の様子

街の様子

06:30     起床
07:00~    ホステルで朝食
08:00~    大学へ向け宿泊先を出発
        (路面電車で30分程度)
09:00~10:30  1限目
10:30~11:00  休み時間
11:00~12:30  2限目
午後~      自由時間(市内散策、夕食、勉強 etc)
※午後に授業が入っている方もいました。

クラスや授業は人によって異なります。私は朝のクラスで09:00~13:00の時間でした。昼からのクラスの人は朝に余裕を持って生活していたようです。
ハインリッヒ・ハイネ大学(デュッセルドルフ大学)の学生寮の1人部屋で生活していたので、朝昼晩と全て自分で用意していました。寮の敷地内にはカフェテリアや食堂(Mensa)があり、学生割引なども適用されます。
通学にはバスを利用しました。クラスによってはバスと電車(S-Bahn)を利用して通学する必要もあります。1ヶ月の定期券を持っていれば、デュッセルドルフの中であれば全ての交通機関が利用できます。
授業は1回の休憩を挟むのみで、ハードでした。休憩中は自動販売機のホットココアやホットチョコレートを飲んだり、お菓子をクラスメートと分け合ったりして過ごしました。
昼は、学校の近くに大きなショッピングセンターがあったので、その中のフードコートでケバブやアジア料理などを食べました。スーパーの前のグリルの屋台で食べるお肉も格別に美味しかったです。ついでにスーパーで食料品や水、お菓子を買って寮に帰って課題をするのが大体の一日の流れです。
放課後に時間がたくさんあったので、市内を観光したり、有名なスイーツを食べたりと充実した時間を過ごしました。

土日は休みで、学校が用意するプログラムに参加したり少し遠出をしたりしました。学校が用意するプログラムは少し割高であったため、自分たちで旅行に行くことの方が多かったです。

ドイツでかかった費用

ドイツではおよそ750ユーロ(当時のレートで8万円ぐらい)ほど使いました。そのうち100ユーロは寮の保証金で、部屋の鍵を返却する時に何も問題がなければ全額返ってきます。
ドイツではレストランやファーストフード店で食事をすると食費がかさむので、私はパスタ(日本に比べてかなり安い、多い)を出来合いのソースであえたり、サラミや生ハム(これも日本に比べて安い)をサンドイッチにしたりして食費を抑えました。
たまに贅沢して16ユーロ程のイタリア料理も食べましたが・・・。
スーパーでは材料などから出来合いのもの、冷凍食品など何でも揃っている印象でした。ものにもよりますが、量が多く安かったです。水は必需品ですが、15セント~1ユーロ程なので自分がいいと思う値段のものでよいと思います。炭酸入りの水は避けたほうが良いです。

コブレンツのドイツの角

コブレンツのドイツの角

旅行は大人数で行くと電車代が安いので、5~15人で行くことが多かったです。5人用の1日乗車券は1人1枚切符を買うより安いのでお勧めです。私はケルンやコブレンツ、デュッセルドルフ内では、ベンラート城やカイザーズヴェルトなどに行きました。
旅行の交通費はケルン、コブレンツ合わせて13ユーロ程です。あとはデュッセルドルフ内で散策したので交通費はかかりませんでした。ICEを使ってベルギーやオランダに行くと200~300ユーロはかかるようです。

授業や寮の様子

私のクラスは、関学から来ている日本人は私のみで、他の大学から来ている日本人の他に、韓国、ブラジル、スペイン、シリア、アメリカなど様々な国の人で構成されていました。みんなとてもフレンドリーで、ドイツ語と英語を交えながら休憩中楽しく会話しました。
授業中は思いついたらすぐ発言、分からない単語は先生にすぐに聞いて確認することを心がけました。周りもそのようにして、分からないことは教え合っていい雰囲気のクラスでした。
授業は文法や単語、そして会話を中心に行われました。発音が難しいのですが、きちんと聞き取ってもらえると達成感があります。耳が慣れるのは大変ですが、日々生活する中で、電車のアナウンスやテレビのニュース、または授業で毎日のようにドイツ語に触れているのですぐに慣れます。クラスメイトに置いていかれないように予習と復習は欠かさずに行っていました。

寮の外観

寮の外観

寮は1人部屋で、それぞれ階はバラバラでした。オートロックなので鍵を閉じ込めないようにだけ気をつければ、かなり快適な環境でした。部屋には洗面所、シャワー、トイレがついており、とても清潔で使いやすかったです。
キッチンはシンクと電熱コンロが2つ、小さいですが冷蔵庫(1人で十分なサイズ)があります。冷凍庫と製氷皿もありました。ベッドと勉強机、クローゼットもあり収納も優れていました。電子レンジはないので、電子レンジで温める食品は購入しないほうが良いです。
洗濯機、乾燥機は寮の電子マネーを使って利用しました。この電子マネーは食堂でも使えるので、私は常にチャージをしていました。洗剤ですが、私は日本から小さい液体の洗剤を持っていきました。現地で買うことも可能ですが、かなり大きいので1ヵ月で使い切るのは無理です。

Wi-Fi環境は、出発前の連絡では寮でお金を払えば使えるとのことでしたが、実際は夏休み中だったので使えず、困っている人が沢山いました。街に出れば時間制限などはありますがWi-Fiは使えます。しかし親などに連絡ができない、集合、待ち合わせの時などが大変不便なため、レンタルして持っていくことをおすすめします。
私は出発前から現地でSIMフリーのスマートフォンを購入し、プリペイドSIM(値段で使える通信料が変わります)を使って過ごすことを決めていたのでそのようにしました。あわせて100ユーロ程かかりますが、次回外国へ行く時にも新しくSIMを買えば使えて便利なのでお勧めです。

後輩へのアドバイス

クラスメイトと

クラスメイトと

参加してよかったことは、現地で実際に生活してその雰囲気に慣れることができた点です。お店の人は先生のようにゆっくり話してくれるわけではないので、レストランの注文や道を尋ねる時は集中して話を聞きました。
ドイツに行ったことで、考え方が変わったように感じます。様々な人と触れ合い、共に過ごすことで、日本ではできない貴重な体験ができました。留学をしたことで、もう一度ドイツに行きたいと思ったので、現地で学んだことを生かして、日本に帰ってきてからもドイツ語に真剣に取り組んでいます。クラスには日本人の学生も何人かいましたが、休憩時間はずっとスマートフォンを触っていたり、日本人同士で会話をするだけで非常にもったいないと感じました。せっかくドイツに来たので、積極的にコミュニュケーションを取ることが大事です。

1ヵ月という時間は非常に短いです。一瞬で過ぎてしまいます。その短い期間で、自分なりに行動し、興味のあることにはどんどん参加することが大事です。
旅行と留学は違います。ただ現地に行って観光したいのであれば旅行で十分です。引率の先生はいらっしゃいますが、先生に頼るのは極力避け、買い物の仕方、電車の乗り方を始め、自分達で考えて行動することを、私は心がけていました。日本語の通じない土地でいかに自分が生活していけるか、自分で考えて行動に移せるかが重要なのだと思います。語学力の他に、これは成長した部分だと感じています。
実際、帰国間際に大きなアクシデントがあり対処しないといけない場面で、冷静に判断して対処することができました。「ドイツに行って、何してきたの?」という質問に、ただ授業を受けて観光してご飯を食べて・・・という答えになってしまわないように、自分なりの目標を立てて挑戦していくことが大事です。