2019.06.14.
学生たちがスポーツ用義足を体験 NPO法人STANDの協力で実施

義足をつけて春田選手(左)と一緒に走る学生

義足をつけて春田選手(左)と一緒に走る学生

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を控え、学生にパラリンピックを身近に考えてもらおうと、関西学院大学は6月14日、西宮上ケ原キャンパスの中央芝生などでスポーツ用の義足を学生が体験するイベントを開きました。障害者スポーツの普及などに取り組むNPO法人STANDの協力で、2012年のロンドンパラリンピックに出場した春田純選手と義肢装具士の沖野敦郎さんに来ていただき、学生たちは初心者でも扱いやすいタイプの体験用義足を装着したり、病気で左足下部を失った春田選手が義足を付け替えるところを間近で見たりしました。

春田選手から、義足の説明を聞く学生たち

春田選手から、義足の説明を聞く学生たち

 体験会は午前と午後に計3回実施し、計65人の学生が体験しました。学生たちは沖野さんから装着方法の説明を聞いたあと、いすに座って実際に装着、ゆっくり立ち上がって歩いてみました。最初は立ち上がることも難しく、他の人の肩をかりなければならなかった学生も、沖野さんや春田選手に体重のかけ方などコツを教えてもらうと少しずつ上達し、軽く走れるほどになっていました。一方で、初めてとは思えないほど軽々と歩いたりジャンプしたりする学生もいました。

義足をはいた歩き方の指導を受ける学生たち

義足をはいた歩き方の指導を受ける学生たち

 沖野さんは「義足を装着して動くことの難しさや、義肢装具士という職業があることなどを理解してもらい、少しでも興味を持ってもらえたらうれしい」と話していました。一方、義足を体験した学生は「重心のかけ方がとても難しかった。足を回転させて走るというよりは、トランポリンのような感覚だった」「選手たちは簡単に扱っているように見えていたが、難しさを知ることができた。競技を見る時には、今までとは違った気持ちで観戦することができると思う」などと話していました。