2019.06.05.
2021年 神戸三田キャンパスに理系4学部を開設します(設置構想中)

~2021年度よりKSC5学部体制で「境界を越える革新者(Borderless Innovator)

神戸三田キャンパス

神戸三田キャンパス

 関西学院大学は6月4日(火)に大阪で、5日(水)に東京で、村田治学長による記者会見を行い、2021年4月に予定している神戸三田キャンパス(KSC、兵庫県三田市)の再編構想について説明しました。理系4学部(理学部、工学部、生命環境学部、建築学部)を新設するという内容で、KSCは1995年の開設から四半世紀の節目に、現在の2学部(理工学部、総合政策学部)から、総合政策学部と新設4学部を合わせた5学部体制に生まれ変わります。

 今回の再編は、学校法人関西学院(本部:兵庫県西宮市)が2018年、創立150周年の2039年を見据えた将来構想「Kwansei Grand Challenge 2039」を策定し、その長期戦略の中で掲げた「理系の強化・充実」を受けたものです。この計画は現在、設置構想中であり、2020年4月に文部科学省に設置届出を予定しています。

 計画は以下の通りです。

KSC再編について説明する村田治学長

KSC再編について説明する村田治学長

(1)KSCのキャンパスコンセプト
KSCの新たなキャンパスコンセプトは “Be a Borderless Innovator.”
学生、教職員が国境、文系理系、学問分野、大学と社会などさまざまな境界を飛び越える“Borderless Innovator”として活躍するキャンパスをめざします。

(2)KSCの歴史
1989年:神戸三田キャンパス(KSC)校地を取得
1995年:総合政策学部開設
 ●「総合政策学部」は国内では4番目。
 ●「ヒューマン・エコロジー(人間生態学)」を核とし、「自然と人間の共生ならびに人間と人間の共生」を掲げて地球規模課題の解決策を立案できる人を育てる。
 ●特長は「国際性」「学際性」。外国人や外国での活動経歴が長い教員がほぼ半数で、分野も社会科学系、人文系、自然科学系、工学系と様々な分野にまたがる「国際的かつ学際的」な教員陣で構成。
2001年:理学部が西宮上ヶ原キャンパスからKSCに移転、翌2002年「理工学部」に改組
 ●本格的な文理融合キャンパスに発展。
2012年:大学院理工学研究科に国際修士プログラムを設置(英語のみで修了できる)
2019年:KSCの再編を決定
2020年:KSC開設25周年
2021年:理学部創立60周年、KSC移転20周年
 ●KSCは5学部体制となって再スタート(設置構想中)

(3)“Borderless Innovator”を育てるKSC ――教育・研究の特長
①地球規模課題に革新を起こす探究 ―― “Sustainable Energy” の一大研究拠点を形成

 KSCにおける重点研究テーマを「持続可能なエネルギー(Sustainable Energy)」とします。本学は国連・外交コースを創設するなど国連・国際機関との連携を強化しており、2019年度にはSDGs推進本部も発足しました。当該テーマは国連SDGsの17の目標の一つであり、KSCには当該テーマと関わる理学部の次世代有機EL、工学部のパワーエレクトロニクス(エネルギー半導体)、生命環境学部の人工光合成など社会から高い注目を集める研究が集積しており、建築学部もネット・ゼロ・エネルギービルやスマートシティ等、持続可能な建築と都市の実現に取り組みます。総合政策学部も開設時からSustainability(持続可能性)は最重要テーマであり、文理の研究力を結集して一大拠点の形成をめざします。

②国境を越えた学び ――海外学修を含む国際プログラムを大幅に拡充
 学部の専門分野に即した海外学修科目(PBL=Project-based Learning、フィールドワーク、実習、インターンシップ等)を大幅に拡充し、学生たちが世界各地で社会的課題に各国の学生らとともに取り組む国際プログラムを充実させます。1995年の開設時から充実した英語教育や国連等との連携を基盤に国際化で高い評価を得ている総合政策学部はもとより、理系も生命環境学部や建築学部を中心に積極的に海外学修のプログラムを提供します。

③文系理系や学問分野の境界を越えた学び ――分野横断型の教育システムを確立
 工学部の課程同士や、建築学部と総合政策学部間で双方の分野を学べるメジャー・マイナー制度を導入します。また、5学部それぞれの専門分野の基礎的な科目からなる分野科目群(合計12科目群)を設け、KSC5学部の学生に他学部の科目群を履修することを強く推奨することで、文系・理系を横断し、学問分野を越えて複眼的な視点を持つ人材を育てます。

④大学の枠を越えて実社会で起業する学び ――アントレプレナー育成プログラムの創設
 理学部が母体となってアントレプレナー育成科目を創設し、総合政策学部が提供する経営学、知財、会計、マーケティング等の科目で構成される科目群や日本IBMと共同開発した「AI活用人材育成プログラム」(10科目)とを組み合わせることで、学生の起業を後押しします。また、本学同窓のベンチャー企業創業者らに支援を受け、インキュベーション(孵化)機能を整備して共同で起業家を輩出します。