2018.09.20.
起立支援のロボットで最優秀論文賞受賞 理工学研究科の中後准教授、横田さん(M1)、川添さん(M2)ら

 理工学研究科人間システム工学専攻の横田将宏さん(M1)、川添翔平さん(M2)、中後大輔准教授らが9月10~12日、中米パナマで開かれた脚歩行移動ロボットおよび人間支援システムに関する国際会議「The 21st Int. Conf. on Climbing and Walking Robots and Support Technologies (CLAWAR 2018)」で、最優秀論文賞にあたるCLAWAR Association Best Technical Paper Award - First Prizeを受賞しました。

国際会議の議長を務めたOsman Tokhi シェフィールド大学(英国)教授(中央)を挟んで、受賞した横田将宏さん(左)と中後大輔准教授
議長のOsman Tokhi シェフィールド大学(英国)教授(中央)を挟んで、
受賞した横田将宏さん(左)と中後大輔准教授

 受賞論文は、"Standing assistance that considers user posture tolerance," Proc. of 21st International Conference on Climbing and Walking Robots and Support Technologies (CLAWAR 2018), no.29, (2018.09)。東洋大学理工学部機械工学科の横田祥准教授、産業技術大学院大学創造技術専攻の橋本洋志教授とともに取り組んだ研究成果をまとめている。

 足首やひざ、股関節など筋力が発揮可能な関節可動域と体のバランスから、その動作許容範囲を定義して、その範囲内で高齢者の自発的な動作意志を尊重する支援動作アルゴリズムを提案した。高齢者が支援ロボットに頼りきりになると、筋肉の低下につながることもあり、可能な範囲で自らも動くことを想定した支援を加える仕組みにしたのが特徴という。約100件の発表の中から最優秀に選ばれた。
 学会の前には、介護施設で実際にロボットを使ってもらい、効果を検証した。受賞について、横田さんは「人間の体は個人差があり、動く角度や筋肉の量など一つの型にはまらず、これぐらいの範囲というところでの機能を考えました。私にとって、学会は初めてでしたが、高齢者に使っていただける実用的な機能だったことが評価されたのではと思います。研究を今後1年半続けていくモチベーションになりました」と話しています。