2017.01.23.
エネルギー政策で高校生が激しく討論 福島県立ふたば未来学園の生徒を迎えて

全体の様子

全体の様子

 関西学院大学は1月21日、西宮上ケ原キャンパス中央講堂で、高校生公開討論会「EUのエネルギー政策から日本のエネルギー政策について考える」を開催し、スーパーグローバルハイスクール(SGH)、SGHアソシエイトの高校生が討論しました。共催は、EUインスティチュート関西(神戸大学・関西学院大学・大阪大学)、大阪府立北野高等学校、兵庫県立長田高等学校、関西学院高等部。

 午前中は、野村宗訓・関西学院大学経済学部教授の基調講演「EUのエネルギー政策の現状と課題」と、西村陽・関西電力お客さま本部担当部長の特別講演「エネルギーの新潮流と次世代の選択」がありました。野村教授は、EUのエネルギー自由化指令、官民連携によるエネルギー開発などについて英国を中心に話しました。西村・関西電力お客さま本部担当部長は、世界のエネルギー事情や資源の歴史と現状に触れ、世界と日本の今後のエネルギー選択や条件などを話し、高校生公開討論が深まるように参加者にアドバイスしました。
 午後からは、関西学院大学出身の関芳弘・環境副大臣・衆議院議員から「これからの時代は、皆様高校生が、いよいよ社会を引っ張って行く時代となっています。確りと現実を捉え、又、適切な対策が打てるような立派な大人になっていってください」などとメッセージが届き、代読されました。

 高校生公開討論会は、司会進行に市川顕・関西学院大学産業研究所准教授、パネラーに2015年に開校した福島県立ふたば未来学園高校(SGH)、兵庫県立長田高校(SGHアソシエイト)、大阪府立北野高校(SGH)、関西学院高等部(SGH)の生徒が登壇。「各国のエネルギー事情」「日本のエネルギー状況」「日本のエネルギー政策(電力)は2050年に向けてどうするべきか?」の3つのセッションで進められました。各校の生徒は、入念に調査したデータを用いて現状、課題、提案などをプレゼンテーションしながら、フロアの生徒とディベートしました。会場からは多く挙手があり、「2050年までに原発はゼロにすべき」「電気代の増加や廃炉への費用などを考慮すると、2050年までに原発ゼロは厳しいのでは」など活発な議論が終始繰り広げられました。会場には高校生を中心に、約200人が集まりました。