2016.11.02.
石淵順也・商学部教授が日本マーケティング学会でベストペーパー賞(マーケティングジャーナル2016)を受賞

 石淵順也・商学部教授が10月16日、リーガロイヤルホテル東京で開催された日本マーケティング学会のマーケティングジャーナル2016授賞式で、最も優れた論文1編に送られるベストペーパー賞を受賞しました。同賞は、2015年度中に学会誌「マーケティングジャーナル」35巻第1~4号に掲載された総論文数22編の中から選ばれました。
 石淵教授の論文は「店舗内の快感情は衝動購買をさせるだけか」。心理学や小売店舗での現地調査など、幅広い手法を用いて分析しています。
 小売店舗内での楽しい気持ち(快感情)が、衝動購買(来店前に購入予定がなかった商品の購入)を生じさせることは既存研究で知られていましたが、受賞論文では、楽しい気持ちにより消費者が創造的になり、買わなければいけなかった商品を店頭で思い出して購買を行う、購入した商品との関連を見出し更なる購買を行うなどの「創造的購買」も生じやすくなることが明らかにされました。また、衝動購買よりも、創造的購買を行える小売店舗に消費者は長期的に来店する傾向があることも分かりました。
 石淵教授は「『感情的になる』など良い意味で使われることが少ない『感情』ですが、心理学分野では、快感情は人を創造的にすることが指摘されています。本研究では、その効果が店舗内でも生じており、消費者の店舗内行動や店舗選択行動に影響していることが分かりました。感情と消費者行動の関係を明らかにし、企業と消費者の双方にとってより良いマーケティング活動のあり方を研究していきます。」と話しています。


【受賞論文】
「店舗内の快感情は衝動購買をさせるだけか」『マーケティングジャーナル』35巻4号(通巻第140号),27-51, 2016年3月.

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