2016.07.07.
「激論講義 in KSC」を開催-総政と理工の教員が熱く議論

 「激論講義 in KSC」が7月6日、神戸三田キャンパスのアカデミックコモンズで開催されました。これは新しいタイプのアクティブラーニングとして、関西学院大学で検討、企画されたものです。第1回は「科学技術、2位じゃダメなんですか?~科学技術の発展と財政は両立できるか?~」をテーマに、水木純一郎・理工学部教授と亀田啓悟・総合政策学部教授が登壇しました。
 序盤は2名がそれぞれの立場で講義しました。結晶物理学や超高周波X線解析を専門にする水木教授は科学技術の観点から、様々な科学技術とそれらが社会や生活にもたらす多大な恩恵について説明。財政政策や公共投資を専門にする亀田教授は財政の観点から、政府債務の厳しい現状などを話しました。

 その後、巳波弘佳・理工学部教授がコーディネーターとなり、科学技術の発展と財政の両立可能性について討論を開始しました。同講義の特徴は、集まった学生が各自のスマートフォンからコメントをスクリーンに送信し、他の参加者の意見や疑問などを全員で、リアルタイムで共有することができるシステムを用いている点です。このシステムは巳波研究室が新たに開発しました。登壇者が集まった意見や疑問に回答したり、コメント間で討論が起こるなど、会場全体で活発な議論が繰り広げられました。
 学生に対して、水木教授は「やるからには科学技術も1位を目指すべき。限られた予算をどう使うかを判断することが大事で、その能力を大学時代に身につけてほしい」、亀田教授は「政策に対してしっかり考えている人も、関心がない人も平等の1票を持っている。そのため、一人ひとりが財政について知識をつけることが大切。配分や政策まで考えられるように、大学で様々な知識をつけてください」などと話しました。
 参加した学生らは「立場の違う先生の考えや議論を聞けて、自分ならどうするかを考えるきっかけになった」「興味、関心の幅が広がった」「スマホを使って自分も参加できるので臨場感があり楽しかった」などと話しました。