2016.05.19.
日本の国連加盟60周年記念シンポジウムを開催

基調講演

基調講演

 関西学院大学は5月18日、西宮上ケ原キャンパスの関西学院会館で、日本の国連加盟60周年記念シンポジウム「リーダーなき世界における国連と日本の役割」を開催しました。
 第一部の基調講演では、明石康・SGU招聘客員教授(元国連事務次長)が「世界情勢の変遷と私の国連観:日本の若者へのメッセージ」をテーマに登壇しました。カンボジアなどでの国連平和維持活動(PKO)に携わったことなどを振り返り、「国連にはその時その場で、実現できることとできないことがあるので、我々は状況を理解する力をつけないといけない。また世界平和のため、日本は今後も責任を果たし、地道な努力を続けなければいけない。そのためにも世界で活躍できる日本人が育ってほしい」など、国連での経験や考えを話しました。終盤には学生らに、「『眼は遠くを足は地に』が私のモットー。大きなビジョンを持ちながら、その達成に向け一歩ずつ前進してもらいたい」などと訴えました。

明石・教授と学生ら

明石・教授と学生ら

 その後、総合政策学部の学生8名とのQ&Aセッションがありました。「テロが発生する昨今、国連の果たす役割は」「紛争の現場で意思決定する時に重要なことは」といった学生らの質問に、明石教授は「国籍や人種など、自分と違う人の意見に耳を傾けることが何よりも大切だ」などと答えました。

トークセッション

トークセッション

 第2部では、明石教授と関西学院大学の6名の教授のトークセッションを実施。村田俊一・総合政策学部教授(前国連アジア太平洋経済社会委員会事務局次長)を進行役に、神余隆博・副学長(元国連日本政府代表部大使、元在ドイツ大使)、久木田純・SGU招聘客員教授(前国連児童基金駐カザフスタン事務所代表)、和気邦夫・総合政策学部客員教授(元国連人口基金事務局次長、元国連事務次長補)、西野桂子・総合政策学部教授(元国連児童基金人事部担当官)、大崎麻子・総合政策学部客員教授(元国連開発計画開発政策局担当官)が登壇しました。それぞれの専門領域、国連での経験、国連や国際社会における日本の役割、人権やジェンダーなど国際的な課題、国連で求められる能力などについて話しました。終盤には、ミッションを全うできる情熱や他尊心の形成、常に考え続けることの重要性などがあげられ、「世界のために、若者には積極的に海外に羽ばたいて欲しい」などとメッセージが送られました。
 会場には学生など約190人が来場し、熱心にメモを取っていました。

【6月4日(土) 大学院副専攻「国連・外交コース」募集説明会開催!】

日時:2016年6月4日(土)10:00 ~ 12:30
場所:関西学院大学上ケ原キャンパス D号館

説明会・個別相談会の詳細はこちらをご覧ください。

大学院副専攻「国連・外交コース」説明会【コース要項を配布して詳しくご説明します】 News お知らせリンク