2015.12.05.
CCC公開フォーラムを東京都のカナダ大使館で開催

発表をする小國さん

発表をする小國さん

 関西学院大学は12月4日、カナダ大使館の協力を得て「日加大学協働・世界市民リーダーズ育成プログラム『クロス・カルチュラル・カレッジ(CCC)』」の公開フォーラム「若手グローバル人材育成における産学連携」を開催しました。
 基調講演では、住友化学株式会社人事部長の佐々木康彰氏が登壇。住友化学株式会社の産学連携の取り組みや外国籍の社員の採用状況などを紹介し、「『国籍に関わらず世界に通用するプロフェッショナルになろうとする志のある人材』が我々の求めるグローバル人材であり、挑戦心、専門性、責任感などを兼ね備える必要があります」などと話し、日本人学生に必要な能力として、「日本をよく理解し、外国人に日本の魅力を伝えることができる力が大切」と話しました。
 CCC修了生の発表では、関西学院大学代表として小國瞳さん(国際学部4年生)が、プログラムでの経験や自身の成長についてスピーチしました。「カナダの学生と課題の解決に取り組むのは、考え方や取り組み方に違いがあり、最初は苦労しました。それでも積極的に取り組むことで大きく成長できました。この経験を生かして、社会に出ても様々な国籍やバックボーンの人と関わってきたいです」などと話しました。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

 協力企業の講演後は、「若手グローバル人材をいかに育てるか」をテーマにパネルディスカッションを実施しました。パネリストに住友化学株式会社人事部長の佐々木康彰氏、株式会社リコー LeadのDarren Menabney氏、ホテル・リザベーション・サービス株式会社Head of Product and ITのYasmin Nilufa 氏、株式会社EnglishCentral 代表取締役社長の松村弘典氏、副学長の神余隆博、モデレーターに法学部教授の水戸考道が登壇しました。「語学の習得を前提とした、高い専門知識の必要性」「大学の4年間でいかに学ぶ意欲を高めるか」などが議論されました。神余隆博・副学長は「日本人がグローバルビジネスで活躍するには、会議など物事を決める場で中心になれるインサイダーになることが大切です。そのためには、高い語学力と知識が必要。大学には、インサイダーになれる人材をいかに育てるかが問われています。関西学院大学は今後も企業と連携し、世界で活躍できる人材を輩出していけるように努力していきます」などと話しました。会場からは多くの質問があり、盛り上がりを見せました。


※CCCは、平成23年度に文部科学省「大学の世界展開力強化事業」に採択され、関西学院大学がカナダの3大学(マウント・アリソン大学、クイーンズ大学、トロント大学)と協働で設置・運営している独自のプログラム。日本とカナダの学生が寝食をともにしながら、海外で事業を展開する企業や政府関連機関へのインターンシップや協働学習等を通じて、グローバル社会における企業の課題解決について考えます。これまで、面接など厳しい審査をクリアした240名以上の関学生が受講(日加合わせて450名以上)。即戦力となる実践スキルを身につけ、海外展開を行う企業に就職しています。2015年度は株式会社リコーやパナソニック株式会社などの協力を得て実施し、これまで企業や政府関連機関から高い評価を得ています。