2014.10.27.
世界市民フォーラムin広島「途上国と私たち 同じ地球に生まれて」を開催

基調講演

基調講演

◆世界市民フォーラムin広島の採録記事が朝日新聞大阪本社版11月12日朝刊に掲載されました。紙面は、画面下のPDFファイルからご覧ください◆


 関西学院は10月25日に広島・ホテル広島ガーデンパレスで、創立125周年を記念した世界市民フォーラムin広島「途上国と私たち 同じ地球(ほし)に生まれて」を開催しました。朝日新聞社後援。採録記事は、11月中旬の朝日新聞朝刊に掲載される予定です。

 基調講演では、バングラデシュやネパールでバッグや服装雑貨のデザイン・生産を行い、日本や台湾などで販売している株式会社マザーハウス代表取締役兼チーフデザイナーの山口絵理子氏が登壇。「可能性に光をあてて」と題し、マザーハウス設立までの経緯、バングラデシュの生産スタッフと一緒に製品を作り出すやりがいや難しさなどを写真や動画を使いながら説明し、「途上国の可能性は1、2年では絶対にわかりません。私のバングラデシュでの活動は8年が経過し、ようやくバングラデシュの可能性を実感できるようになりました。現地の工場スタッフの成長や笑顔を見ると、彼らの職人としての誇りを感じます。今後も現地スタッフ一人ひとりに目を向け、多くの可能性を伸ばしていきたいです」などと話しました。

栗田ゼミ生による活動報告

栗田ゼミ生による活動報告

 基調講演の後は、「開発経済学」を学ぶ栗田匡相経済学部准教授のゼミ生8人が「途上国での現地調査」「海外インターンシップ」「途上国の子どもたちへ送るオリジナル絵本制作」について報告しました。ゼミ生らは「栗田ゼミのモットー『あきらめないこと』を常に意識し、学生の立場で、途上国の子どもたちの夢実現に貢献するために励んでいきます」などと話しました。

パネルディスカッション

パネルディスカッション

 パネルディスカッションには、朝日新聞社国際報道部記者・柴田直治氏がコーディネーターとなり、栗田准教授、山口氏、NPO法人ANT-Hiroshima代表の渡部朋子氏、関学大国際学部の1期生で京都大学大学院医学研究科のナバノバ・アイリーン氏が登壇しました。
 栗田准教授は「貧困とは本質的自由が損なわれている状況。国際貢献ができる人材に求められているのは、困難な状況にある人々の可能性を開くことです」などと説明し、これから国際貢献を目指す若い人々へ「どんどん世界に出て、現地を訪れて現状を感じて欲しい。それが様々な分野の興味を抱くきっかけになり、価値判断へとつながってきます」などと話しました。

 

 アイリーン氏は「母国のウガンダではエイズの感染が問題となっており、孤児もたくさんいます。エイズ予防には知識が欠かせません。将来は日本で得た知識や経験を、ウガンダに提供し、エイズ予防や国の発展に貢献したいです」などと夢を語りました。
 渡部氏は「国際貢献は、先進国と途上国の2国間でやるのではなく、国境や地域を超えた様々な国の人々が一緒になってやっていくことが重要です。支援には限界を感じることが多々ありますが、絶対にあきらめなければ限界は乗り越えられます」などと話しました。
 会場には高校生や大学生など多くの方が来場し、熱心に話を聞いていました。

朝日新聞記事「世界市民フォーラムin広島」PDFリンク[ 1.06 MB ]