2013.06.18.
世界難民の日を前に難民学生がパネルディスカッション

根本かおる氏

根本かおる氏

 関西学院大学人権教育研究室が6月17日に西宮上ケ原キャンパス第5別館で難民支援をテーマにした公開研究会を開催しました。
 
 研究会は6月20日の世界難民の日を前に開催。国連UNHCR協会理事の根本かおる氏を講師に招き、日本における難民認定の現状や課題などについて基調講演があったのち、関西学院大学で学ぶミャンマーからの難民学生3人が自らの体験を語り、その後、パネルディスカッションを実施しました。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

 パネルディスカッションに参加した法学部4年生のヘインさんは「日本では難民認定を受けるまで本当に苦労の連続でした。難民入試制度を通して関学で学べたことを本当に感謝しています。自分のような境遇の人が身近にいることを知って、引き続き支援してほしい」と話し、同じく自ら難民として日本に来た商学部4年生のラムさんも「ミャンマーと日本の架け橋になれるような仕事に就きたいと就職活動をしています。社会に出て、難民の人と出会ったときにはぜひ難民の人を温かく迎えてほしい」と話しました。

 難民2世の総合政策学部2年生のシャンカイさんは「現在、大学生協で難民の母国料理を紹介するイベントを実施しています。料理を通じて、難民問題を知るきっかけにしてほしいと思っているので、ぜひ食べてください」と呼びかけました。
 
 最後に根本さんから「難民学生の方から生の声を聞けるこのような機会はめったにありません。関学で学ぶ学生さんには、難民の学生さんらと関わることで、自分の知らない人の痛みや立場を理解できる人になってほしい」と話しました。

会場の様子

会場の様子

 関西学院大学は2007年から日本で初めて難民を対象とする推薦入学制度を実施しており、ミャンマーやカンボジアなどさまざまな国からの難民が学生として学んでいます。