2011.06.28.
シンポジウム・映画上映会・講演会「侯孝賢映画から知る台湾、アジア」を開催

左から朱天文氏、侯孝賢氏

左から朱天文氏、侯孝賢氏

 6月28日(火)、シンポジウム・映画上映会・講演会「侯孝賢映画から知る台湾、アジア」が開催され、会場となった西宮上ケ原キャンパスの関西学院会館には学生や一般市民、約300名が訪れた。
 シンポジウム「侯孝賢映画から台湾、そしてアジアを知る」では盧非易氏(台湾・政治大学)、ダレル・デイヴィス氏(香港・嶺南大学)、西村正男・関西学院大学社会学部教授、韓燕麗・関西学院大学経済学部助教による発表と張小虹氏(台湾・台湾大学)、菅原慶乃氏(関西大学)、陳儒修氏(台湾・政治大学)、廖炳惠氏(米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校)による総合討論が行われた。
 続く映画上映会では、侯孝賢監督の自伝的4部作の中の一作に位置づけられ、日本における侯孝賢の知名度を大いに高めた『恋恋風塵』(1987年)が35mmフィルムで上映された。
 最後の講演会では侯孝賢監督が「私の映画人生」、侯孝賢映画の多くで脚本を担当している朱天文氏が「私と侯孝賢映画」と題し講演を行った。侯孝賢監督は自らの少年時代やユーモアを交えて映画製作について述べ、「今後も良い経験を積み、良い映画を撮っていきたい」と語った。朱天文氏は「グローバル化・バーチャル化された時代の中で侯孝賢監督の映画は、ある意味時代にあらがったものだが、だからこそ貴重だ」と語った。
 会場に訪れた聴衆は熱心に聞き入っていた。