2009.12.14.
英国勅許公共財務会計士資格を取得―石原俊彦・経営戦略研究科長

 世界で唯一、公共部門を専門とする会計士に与えられる資格「英国勅許公共財務会計士(CPFA)」をこのほど、石原俊彦 経営戦略研究科長・教授が日本人で初めて取得した。
 この資格の認定組織である会計団体英国勅許公共財務会計協会(CIPFA)は、約120年前から、イギリスの地方自治体の財務管理や会計制度の改善に取り組んでいる。石原教授は7年前に出張先のイギリスでこの会計団体と出会い「地方自治体の監査からそこで働く会計専門職員の養成まで、公共部門に特化してさまざまな改革に取り組む姿に驚いた」と当時を振り返る。以来、その活動を研究し、今年1月に著書『CIPFA』を出版。その成果が高く評価され、資格を与えられることになった。
 石原教授は国内の自治体の財務管理や会計制度の改革改善にも携わってきた。「細かなケアのもと、生涯を通じて自治体職員の学ぶ場を提供することが大切」と2005年には行政経営に関わる800名の自治体関係者からなるネットワーク組織「フォーラムKGPM」を立ち上げ、その代表も務める。今後は「公共部門に目を向ける会計士を育て、国内のCPFA取得者を増やす努力もしていきたい」と話す。