2009.08.11.
「リトリートin千刈」の記事がテゼ共同体の公式ウェブサイトに掲載

2009年6月27、28日に関西学院の学生、教職員計90人が参加した「リトリートin千刈-テゼ共同体のブラザーを迎えて-」の記事がテゼ共同体の公式ウェブサイトに掲載されている。

The Taizé Community "Visits and prayers in Japan"

 この企画は、関西学院宗教活動委員会が関西学院の建学の精神に触れる機会として開催したもの。テゼ共同体とは、フランス東部ブルゴーニュ地方の小さな村で、1940年代にブラザー・ロジェらによって創始されたキリスト教の教派を超えた男子修道共同体。第二次世界大戦中、ユダヤ人難民をかくまったロジェの働きは、若者の共感を呼び、やがてテゼ共同体が成立した。ロジェは1988年にユネスコから平和教育賞を授与された。テゼには1950年代から若者たちが訪れるようになり、今では年間を通して世界各地から数万もの若者が集う、出会いの場としてよく知られている。
 今回は、テゼ共同体のブラザー・ギランを講師に迎えて「いのちと希望の源泉」をテーマに1泊2日のリトリート(修養会)を開催。千刈キャンプの自然と静けさの中で、テゼの音楽を用いた祈りと礼拝を中心にブラザーのメッセージ、グループでの話し合い、個々の黙想の時間などを通して静かに自分を振り返り、心とからだを深呼吸させた。
 セッションでは、ブラザー・ギランが4歳で両親を亡くしたつらい幼少時代に触れながらも、その経験を通して多くの人から愛され、他者を理解することを知ったことなどが語られた。また、「私たちの命の源泉とは何か?」といった問いかけを与えられ、参加者は千刈の豊かな自然の中で静かに黙想を繰り返したり、グループごとにテーマに沿ったスキットを披露したりした。
 辻チャペルで持たれた夕の祈りの時では、ろうそくの明かりのみの幻想的な会堂内で、賛美歌や聖句の朗読などを捧げた。最終日の祈りの時にはブラザー・ギランが参加者一人ひとりに写真を配付した。重い荷物を背負った巡礼の旅の途中の少年の写真であるが、苦しい道程にあっても縦笛を吹きながら楽しげである。この写真から、私たちの日常はあまりに忙しすぎて走り回っているかのようだが、そんな中にあっても神との関わりを持つことは可能であり、私たちは不完全だからこそ、神はあるがままの姿を受け入れてくださることを語られた。
 宗教活動委員会は、来年度も継続的に「リトリートin千刈」を実施したいとのこと。