2009.08.06.
理工学部・尾崎研の研究課題が、JST「先端計測分析技術・機器開発事業」に採択

 理工学部の尾崎研究室(尾崎幸洋 理工学部教授)が申請していた「ラジカル測定用時間分解ATR-FUV 分光システムの開発」が、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の 先端計測分析技術・機器開発事業(機器開発プログラム) に採択された。
 尾崎教授がチームリーダーとなり、倉敷紡績株式会社、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所と共同して研究開発を実施し、事業化を目指す。事業期間は2009~2012年度の3年半で、予算規模は約2億円の予定。

【ラジカル測定用時間分解ATR-FUV 分光システムの開発】 概要
 近年、ラジカル種の酸化還元力を半導体洗浄プロセス、食品の殺菌洗浄、環境汚染物質の分解処理などに利用する技術の重要性が高まっている。本開発では、水の遠紫外(FUV)分光スペクトルがラジカル生成によって変化するという独自の発見に基づき、水溶液中で起こるラジカル反応を追跡可能な時間分解ATR-FUV分光システムの実現を目指す。
 この方法では溶媒そのものをプローブとして利用するため、ラベルフリーでラジカル濃度を測定することが可能となる。これにより、最先端の半導体洗浄プロセスにおけるラジカル測定など、ものづくり現場での具体的ニーズへの革新的な応用が期待される。