2009.04.06.
キルギスの現状を伝える写真展開催―国連学生ボランティア参加の中平さん
国連学生ボランティアとしてキルギスに派遣されていた中平東さん(09年3月法学部卒)の撮影した写真24点が4月中旬にドイツ・ボンにある国連ボランティア計画(UNV)本部で展示される。
中平さんは、昨年の秋から約5ヶ月間、キルギスのNGOが企画したプロジェクトに参加。貧困のなかにある高齢者の実態を調査し、その過酷な生活状況を伝える写真展の開催を任された。キルギスの高齢者は、ほとんどがわずかな年金で暮らしており、その大半は、寒さをしのぐための燃料費に消える。このため、毎日、お茶とパンだけの暮らしが続いている。中平さんは、その過酷な生活のなかで懸命に生きる高齢者の姿を、写真を通じて社会に発信することで、高齢者に対する社会保障制度の改善につなげたいと写真展の開催に奔走。国連ボランティア計画やJICAの協力も得て、3月にはキルギスで写真展を成功させた。取り組みは現地の新聞で取り上げられ、大きな反響を呼んだ。
帰国後、国連ボランティア計画本部でも写真展開催が決定した。中平さんは「高齢者の貧困問題は、子供の貧困にも密接に関っている。写真を通して多くの人にキルギスの現状を知ってもらい、支援の輪が広がれば」と期待している。国連ボランティア東京事務所も今後、写真展開催を検討している。
なお、中平さんの活動は、国連ボランティア計画ホームページでも紹介されています。⇒
http://www.unv.org/en/news-resources/news/doc/giving-a-face-to.html