2025.09.02.
大阪・関西万博の国連スペシャルデーでエゴラドが合唱披露

国連スペシャルデーで合唱披露
8月22日、関西学院大学混声合唱団エゴラドに所属する44名の学生が、大阪・関西万博で開催された国際連合のスペシャルデーに招待され、アントニオ・グテーレス事務総長らの前で、世界の平和を願いながら合唱を披露しました。
大阪・関西万博では、参加している世界中の様々な国や地域、国際機関について、それぞれの伝統的な音楽や踊り、食生活などを紹介するナショナルデーと、国際機関の理念や活動を紹介するスペシャルデーを実施しています。
この日は、国連のスペシャルデーが行われ、アントニオ・グテーレス事務総長や万博協会・政府関係者などが参加しました。
国連は、今回のイベントに若い世代に多く参加してほしいという思いがあり、大学生で構成されるエゴラドに登壇の依頼が来たということです。
式典の中で、学生たちは自分たちで選曲した「瑠璃色の地球」と「もう一度」という曲を披露しました。

アントニオ・グテーレス事務総長と対面したエゴラドの学生たち
「瑠璃色の地球」を選曲した理由について、指揮者を務める文学部3年生の内海 小晴さんは「国連の担当者の方から平和や地球に関する曲を披露してほしいと要望いただいたため、自然を慈しむ心が存分に溢れている松田聖子さんの「瑠璃色の地球」が相応しいのではないかと思いました。人工物に囲まれて生きる現代だからこそ、自然を慈しむ心を思い返しながら地球に恩返しができる社会にしていきたいという想いを込めてこの曲を選びました」と話していました。
また、「もう一度」の選曲について、副指揮者を務める文学部2年生の川田 悠悟さんは「事務総長が掲げられた“人類で団結しよう”という理念に共感し、その思いに応えたいと考えたからです。人は一人では生きていけず、また一人が守れる範囲には限りがあります。だからこそ、互いに支え合い、つながり合うことが大切だと強く感じました。また、SNSの普及によって誰もが自由に発言できるようになった一方で、人の弱さが浮き彫りになりやすい時代になったとも感じています。だからこそ、世界中の人々が誠実に、素直に生きられる世の中であってほしいと願いました。この歌を通じて、ほんのわずかでも誰かの心を救うことができるなら、その思いを胸に全力で歌いたいと考えました」と曲に込められた思いを説明してくれました。
それぞれの曲を選んだ思いと共に平和を願った学生たちの合唱に対して、会場からは惜しみない拍手が送られていました。
式典の後、学生と面会したアントニオ・グテーレス事務総長は、「みなさんに会うことを楽しみにしていました。この日を迎えられたのは、みなさんの努力があったからです。国連の活動を広く一般の人々に伝える仕事はとても重要です。みなさんはその仕事の一翼を担ったことになり、多くの人たちに国連を好意的に感じてもらえたと思います。
みなさんの中からいつか、国連で働く人が出てくることを願っています。」とメッセージを送り、学生たちは改めて国連の活動の重要性を感じていました。

国連パビリオンの方と記念撮影
チーフマネージャーを務める法学部3年生の神長倉 万結さんは、「国連スペシャルデーに参加できたことは、私たちにとって非常に貴重な経験となりました。本番でも練習でも、歌の完成度を高めることに加え、平和で持続可能な未来を築くという想いを歌に込めて、聴いてくださる方々に届けたいという気持ちで臨みました。当日は多くの国連関係者や来場者の前で歌う緊張感もありましたが、“良かったよ”と声をかけていただいたり、歌い始めた瞬間に海外の方々がカメラを向けてくださったりと、普段味わえない大きな喜びを感じました。また、言語の壁を越えて歌で世界とつながれることを実感し、合唱の持つ力を改めて知ることができました。今回の経験を基に、合唱が人の心に響き、気持ちを一つにできる素晴らしいものであることを、より多くの方に伝えていきたいと感じています。」と大舞台に立った達成感とあわせて感謝を述べていました。
式典の後、国連パビリオンを見学した学生たちは、合唱を聴いたウガンダの担当者から「演奏が良かったので自身のSNSに動画を挙げて良いか?」などと声をかけられて、記念撮影をするなど、国際的な交流を深めていました。