2025.08.07.
小学生が海の豊かさを学ぶ「海フェス☆夏のSDGs祭り」を神戸三田キャンパスで開催

8月1日、神戸三田キャンパス(KSC)のアカデミックコモンズで、学生プロジェクト『SDGs広報プロジェクト「SDGstep」』による体験型イベント「海フェス☆夏のSDGs祭り」を開催しました。夏休みの特別企画として、三田市内の小学校3・4年生ら11名が参加し、海洋ごみ問題を学べるミニゲームや、実際の海洋プラスチックごみを使ったキーホルダーづくりを通して楽しみながらSDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」、14「海の豊かさを守ろう」について学ぶ機会となりました。

『SDGs広報プロジェクト「SDGstep」』は、KSCで展開するアカデミックコモンズ・プロジェクト・SDGsタイプ(学生が協働して目標に挑戦し、『生きた学び』を実践する取り組みの中で、SDGsのゴールと関連が深い明確な達成目標を設定しチャレンジするプロジェクト)として、「みんなの生活にSDGsを」をモットーに、SDGsに興味はあるけれど何から始めればよいか分からない人々に向けて、身近な視点からSDGsを体感できるイベントを企画・実施する活動を行っています。

今回は、小学生の夏休みの時期にあわせ、深刻化が進む海の問題を身近に感じ、自分たちの生活とのつながりを考えるきっかけの場を提供し、SDGsを“自分ごと化”し、楽しく学びながら理解を深める体験型イベントとして実施しました。
最初の『ビーチクリーン・ゲーム』では、砂の入った箱に隠された様々なプラスチックごみから、お題と同じ種類のものを探し出すゲームに挑戦。一生懸命手探りで砂の中からお題のごみを探し当てる一方、次々に出てくる何かが割れたプラスチック片など様々なプラスチックごみに興味津々でした。続く、「有名なコーヒーショップチェーン店は土に分解されるストローをつくった」など9つのSDGsに関する取り組みが書かれた的のうち、正解だと思う場所を狙って輪を投げる『SDGs豆知識輪投げ』では、遊びながら自然とSDGsの知識を深める工夫に、子どもたちは夢中になっていました。さらに『魚釣りゲーム』では、ブルーシートを海に見立て、魚と一緒に散りばめられたプラスチックごみを釣り上げる体験を通じて、海洋汚染の深刻さを実感しました。

その後、SDGstepのメンバーが海洋ごみ問題やSDGsの重要性について、スライドを使って分かりやすく解説しました。よく耳にする「SDGsとは何か」を切り口に、川に捨てられたごみが海に流れつくことや、ペットボトルと水筒のどちらの使用が環境に優しいかという話題に触れ、世界中の海では年間数億トンのごみが捨てられている現実を紹介しました。終盤、まずはみんなでごみの分別から始めてみようという話になり、自分にできる身近なことから環境について考える機会となりました。

そして、プラスチックごみの分別方法や3R(リユース、リデュース、リサイクル)の説明や川に捨てられたごみが海に流れ出る様子を動画で学んだあと、実際に「SDGstep」のメンバーが西宮市の御前浜で採取した海洋プラスチックごみを使って一人ひとりオリジナルのキーホルダーをつくりました。
好きな型枠を選び、その中に色とりどりの海洋プラスチックごみを鮮やかに散りばめ、これらを固めるためにレジンを流しこんでいきました。完成した世界で一つだけのキーホルダーを照明に当てキラキラと光る様子を眺めたり、仲良くなった参加者同士で作品を見せあったり、自分のカバンにつけるなど、満足気な笑顔が会場に広がりました。

今回のイベントを企画した「SDGstep」代表の戸田萌果さんは、「子どもたちが積極的に手を挙げ、楽しそうにゲームに取り組んでくれたのが印象的でした。お姉さんお兄さんという学生ならではの親しみやすさでコミュニケーションを取りながら進めることができよかった」と振り返りました。小学3年生の参加者は「キーホルダー作りが楽しかった。好きな色を選べて、レジンを入れるのがちょっと難しかったけど、自分だけの作品ができてうれしい」と笑顔で話しました。