2025.03.12.
上村知さん(理工学研究科 博士課程前期課程 1年生)らが電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会「優秀発表賞」を受賞

上村 知さん(理工学研究科 博士課程前期課程 1年生 情報科学専攻 巳波弘佳研究室)巳波弘佳先生(工学部情報工学課程教授)が2025年3月6日から3月7日にかけて沖縄産業支援センターで開催された電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会において「優秀発表賞」を受賞しました。
受賞した研究の概要は以下のとおりです。

【タイトル】
Selective Last-Mile Delivery Problems for Maximum Utilization of Parcel Lockers

【著者】
Sato KAMIMURA and Hiroyoshi MIWA

【概要】
2020年の新型コロナウイルスの流行をきっかけに、EC(e-commerce) 関連の需要が世界中で急上昇している。それにともなって荷物の配達回数が急増している一方、日本では人手不足を主要因として物流問題が深刻化している。その打開策の一つとして、個別の住宅に置く宅配ロッカー以外に、駅やコンビニに置く共用ロッカーの利用も広がりつつある。この共用ロッカーを使用するシステムは、個別の住宅に配達する回数を減らせるだけでなく、受取人の不在などによる再配達を防げるため、現在の配達の課題を解決できる可能性がある。しかし、共用ロッカーには収容荷物数の制約があるため、有効利用するために適切な運用スケジューリングが必要不可欠である。本稿では共用ロッカーを有効利用するためのシステムとその運用アルゴリズムについて述べる。このシステムは、事前にユーザが希望する共用ロッカーを入力とし、ロッカーと配達荷物のマッチングを行った結果、ロッカーに入らなかった場合は自宅に直接配達するというものである。これに対して、ロッカーに収容する荷物の選定、および自宅配達する荷物の配送経路を決定する必要がある。配送経路はコストや稼働の観点から短くなることが望ましい。本稿ではこのシステムにおけるアルゴリズムを設計し、数値実験により有効性を示した。