2023.12.04.
アダム・スミス『国富論』初版などを展示
西宮上ケ原キャンパスの大学図書館で12月2日(土)、アダム・スミス『国富論』初版(1776年)など稀覯本の展示が行われました。これはスミス生誕300周年を記念し、原田哲史・経済学部教授が経済学史研究会の特別企画として考案し、実現したものです。本企画は一般の方からも参加者を募って開催し、展示とあわせて、篠原久・名誉教授が「アダム・スミスの思想形成--稀覯本に見る生誕300周年」というテーマで講演を行いました。
経済学の創始者として名高いアダム・スミス(1723-90年)。著作には『道徳感情論』(1759年)、『国富論』(1776年)、死後友人によって出版された『哲学論文集』(1795年)があり、19世紀以降、経済学の諸学派はスミスを出発点として発展してきました。関西学院大学図書館ではスミス自身と周辺の思想家たちの著作の稀覯本を多数所蔵しており、特に有名な『国富論』は、河上肇の署名入りの初版(1776年)をはじめ死去直後の第6版(1791年)まで、また研究上極めて貴重な諸版を揃えています。
展示ではスミスの著作のほか、バーナード・マンデヴィル『蜂の寓話』初版(1714年)、デイヴィッド・ヒューム『人間本性論』初版(1739-40年)など、経済学形成期における様々な貴重な書籍が披露されました。