2023.03.28.
社会人大学院生と関学中高生が勇者となり起業家の世界を冒険 五月山動物園をテーマに

ワークショップの様子

ワークショップの様子

経営戦略研究科 「IBA研究フォーラム」傘下研究会のイノベーション研究会は関西学院高等部、中学部と3月19日、西宮上ケ原キャンパスで「多様性が混ざるアントレプレナー(起業家)体験教育」を開催し、社会人大学院生24 人、高等部生10人、中学部生11人が参加しました。

五月山動物園での事前調査

五月山動物園での事前調査

この取り組みはイノベーション研究会の下川哲平さん、中小企業診断士・キャリアコンサルタントの山崎研さん、中学部の小谷世和・教諭が「未来を担う中高生が身近にある課題を実践的に、楽しみながら解決する力をつけてほしい」という目的で企画しました。ワークショップの特徴は、革新的な成果を生み出すため、中学生から社会人まで世代が異なるメンバーがチームを組み、魅力発見や新サービスの開発に挑むことです。そのため、指定された役割(職業)になりきって考えることで、様々な「視座・視野・視点」での発想が可能となるRPG発想法®︎(ロールプレイングゲーム発想法®︎)を導入。参加者は勇者となってアントレプレナーの世界を冒険する設定となっています。

今回のテーマは、大阪府池田市にある五月山動物園を盛り上げよう。参加者は2月19日、3月12日、3月15日に五月山動物園を訪問。園長や飼育員などから話を聞いたり、園内を調べるなど、事前に調査を行いました。

3月19日は、初めに中小企業診断士・キャリアコンサルタントの佐々木千博さんがアイデア出しのレクチャーとファシリテーションを実施。参加者は指定された役割となり、模造紙などを使用してブレインストーミングを行いました。中高生も積極的に自分のアイデアを出し、活発な議論が行われました。

最後に各グループが発表。学校行事と動物園がコラボレーションする「Zoo甲子園」や、ギネス記録を建物の高さで目指す「世界一高い動物園」などユニークな視点が入った提案がありました。会場には五月山動物園の園長、副園長、飼育員らが出席。松本慎也・園長は「動物園のスタッフでは考えられないユーモアのある貴重な提案だった。現実的には少し難しいと思われる提案であっても、これだけの人が集まれば実現できる可能性さえ感じた」と講評しました。

発表後の集合写真

発表後の集合写真

参加した関西学院中学部の石川莉紗さん(2年生)は「自分で意見を出して形にする楽しさを知った。今回学んだことはこれからの生活にも役立てたい」と話しました。

関西学院高等部の片山桜彩さん(2年生)は「社会人と同じテーマについて話し合ったのは初めてで、新鮮で貴重な体験となった。プレゼン前は緊張したが、オーディエンスの方の温かい笑い声に安心し、最後までゆっくり、はっきり話すことができた」と振り返りました。

社会人として参加した中西正樹さんは「チームビルディングが早く、良いワークができたことが印象的だった。生徒、社会人といった立場関係なく、お互いを尊重できていたからだと思う」と話しました。

関西学院大学は、創立150周年(2039年)までに、起業家精神(アントレプレナーシップ)に基づいて自ら事業を起こし株式を公開(IPO)する本学出身者を100人輩出することを目指す「IPOアントレプレナー100人創出プロジェクト」を2016年よりスタートしています。