2022.07.22.
地元小学生が教育学部生に感謝の会 21年続く通学ボランティアに

児童からメッセージ集を受け取る学生

児童からメッセージ集を受け取る学生

西宮市立上ケ原小学校の児童による教育学部生への感謝の会が7月15日、西宮聖和キャンパスで開かれました。同小学校の児童のために登校時の安全確保と見送りのボランティアを続ける教育学部の学生有志に対するもので、教育学部生15人、藤木大三・教育学部教授、児童30人が集まりました。
感謝の会では、児童の代表が「朝早くから私たちのために活動していただき、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします」と感謝を伝え、お礼にメッセージ集を学生らに送りました。

児童にメッセージを送る学生ら

児童にメッセージを送る学生ら

その後、学生から「みんなの通学を見守り、その後一緒に遊び、大学生がたくさんの元気をもらっています。新型コロナウイルスの影響で思うような学校生活を送ることができていないでしょうが、少しずつできることも増えているはず。たくさん遊んで、勉強して、これからも楽しい学校生活を過ごしてください」と児童に伝えました。

通学ボランティアの様子(2021年度のもの)

通学ボランティアの様子(2021年度のもの)

同ボランティア活動は2001年6月8日に発生した大阪教育大学附属池田小学校児童殺傷事件に衝撃を受けた藤木教授が学生たちに呼びかけ、事件からちょうど1ヶ月経った7月8日から始まったものです。その後も新たに入学してきた学生に受け継がれ、21年以上続いています。今年度は約30人の学生が参加しています。
現在は藤木教授や学生たちの熱心な活動を見た地域の老人会やボランティアの皆さまも共に活動に参加いただき、地域社会活動へと拡がりも見せ、世代を超えた交流も生まれています。

川下敦史さん(教育学部4年生)は「早朝から準備するため正直ハードですが、小学生からパワーをもらえることで、大きなやりがいとなっています。私は小学校教諭を目指しています。この活動を継続するうちに、一人ひとりの子どもと関係ができ、挨拶一つで『今日は元気がないな』といった変化に気づけるようになりました。学生時代にこれだけ多くの小学生と関われることはありがたく、すべての時間が財産です」と振り返りました。