2022.05.16.
多様な性の在り方を尊重したキャンパスへ 第10回「関学レインボーウィーク」始まる

関西学院大学の西宮上ケ原、西宮聖和、神戸三田の3キャンパスで5月16日、性的少数者をはじめ多様性を認める環境を作ることを目的にした第10回「関学レインボーウィーク」が始まりました。今年のテーマは、「十人十色「隠レインボー(かくれんぼ)」しなくてもいい関学へ」。5月20日まで、パネル展示やLGBTQ+関連図書の展示のほか、映画上映会、交流会、トークイベント、パネルディスカッションなどが企画されています。

西宮上ケ原キャンパスの中央芝生で開かれたオープニングイベントでは、村田治・学長が「この10年、関西学院大学では『LGBTQ+』『SOGI』尊重への様々な取り組みが進みました。年々、学生や教職員の意識も高まっています。次の10年に向けてさらに進めていきたいと思います」と挨拶しました。
その後、人権教育研究室長の望月康恵・法学部教授が「関西学院大学が誰にとっても過ごしやすいキャンパス、ダイバーシティ(多様性)を力とする『垣根なき共同体』を実現するためには、関学レインボーウィークの考え方が浸透し、一人ひとりの行動につながっていくことが大切になります。学生のみなさん、レインボーウィークをどうぞ楽しんでください」などと話しました。

イベントの後半には、きんきトランス・ミーティングのLilyさんが登場。「LGBTQ+当事者は孤立しがちですが、世の中には安心して話せる仲間がいますので、一人で悩まないでください」と訴え、「関学レインボーウィークのようなセクシュアリティの多様性をテーマにしたイベントを全学的に行っている大学は珍しいので、素晴らしいことだと感じています。今後も継続されることで、誰もが生きやすい社会になることを期待し、その思いを曲にも込めています」と関学レインボーウィークをテーマにLilyさんが作詞・作曲したオリジナル曲「ぐるぐる踊る」を演奏。中央芝生は一体感に包まれました。

「関学レインボーウィーク」は、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)と称される多様な性の在り方を認め、考える「IDAHOT(国際反ホモフォビア・反トランスフォビア)の日」(5月17日)に合わせて、2013年から毎年開催しています。関西学院は2010年9月、学生・生徒・児童・教職員ら関西学院に集うすべての人が性別や年齢はもとより、国籍、人種、民族、出生地、宗教、セクシュアリティといった違いを尊び、それぞれの能力を発揮できる環境づくりに向けて努力していこうと、「インクルーシブ・コミュニティ(多様性を力とする垣根なき共同体)宣言」を発表。2019年には、インクルーシブ・コミュニティを実現するための基本方針を策定しています。