2022.01.17.
齋藤・兵庫県知事に、経済学部の学生が就職などで意見・提言~「学生未来会議」開催

「SNSで魅力発信を」「住みやすさのアピールを」…

 若者の自由な発想による意見・提案を県政に反映させようと、齋藤元彦・兵庫県知事が学生と話し合う「学生未来会議in 関西学院大学」が1月14日、関西学院会館で開かれました。行財政運営・行政改革などが専門の上村敏之・経済学部教授のゼミ生11名(2~4年生)が「大阪湾ベイエリアの未来~大阪湾海上交通実証実験を経験して」「働き・住みやすい兵庫の未来」の二つのテーマで意見を述べ、齋藤知事と語り合いました。

 上村ゼミの学生たちの一部は昨年11月、海上交通のニーズや、船上での国際会議などの実現性を探ることを目的に、県が実施した大阪湾での海上交通実証実験に参加しました。その経験をふまえて設定された「大阪湾ベイエリアの未来」で、学生たちは色紙に自分が述べるキーワードを書き込み、実証実験で乗ったクルーズ船での感想を交えて発言。「SNSで外国人や若者にクルーズ船の情報発信を」「船の中で楽しく過ごせるアイデアを」といった意見のほか、ベイエリアについて「若手芸人の発掘の場に」「2025年の万博に向けて、外国人のためのエリアに」「環境を考えるグリーンベイに」といった意見を出しました。これに対し、齋藤知事は「SNSでどう発信するかは大事な視点」「若手芸人をブレークさせるのと同じように、創造的な人材、自分でビジネスをしたいという若い世代を応援したい。兵庫に来れば可能性が広がるといったブランド化も進めていきたい」などと答えていました。

 また、「働き・住みやすい兵庫の未来」では、就職活動前(2年生)、就活中(3年生)、就活後(4年生)のそれぞれの立場から、思いや経験を語りかけました。2年生からは「国際交流が盛んな土地であるという発信を」「リモートワークがしやすいようにワーキングスペースの整備を」、3年生からは「仕事と子育てが両立できる企業への支援を」「兵庫の住みやすさのアピールを」、4年生からは「研修施設の誘致」「支店や店舗を置きやすい地域としてのアピールを」「県内企業がよくわからない。積極的に合同説明会を」といった意見が出されました。それぞれの意見をうなずきながら聞いた齋藤知事は「大阪と兵庫は持ち味が違い、大阪で働いていても西宮から通っている人が多い」と説明。「県内にリモートワークの拠点を増やしていきたい。リモートワークでは時間にゆとりができるので、地域の交流活動に参加でき、活性化にもつながる」「子育てをしながら働くことは普通になりつつある。そうした環境づくりをもっと推し進めたい」「東京で就職してチャレンジをし、U・I・Jターンして、力を発揮できる地域になるような取り組みをしていきたい」などと話しました。

 議論の終わりに、齋藤知事は「いろいろなポジティブな意見をありがとうございました。帰ってスタッフと話しながら、可能なものは予算や事業に取り入れていきたい。そして、施策に反映できた、これは難しいといったことをフィードバックさせていただく。自分の提案が県の施策に反映されていることが見えれば、県政により関心・興味を持っていただけるでしょうし、納得感も得てもらえると思っています」と語りかけました。