2021.03.18.
5,696人が世界へ旅立つ~西宮上ケ原キャンパスで大学卒業式(2020年度秋学期)
感染対策を講じたうえで挙行
2020年度秋学期の関西学院大学卒業式が3月17、18日、西宮上ケ原キャンパスの総合体育館で行われました。17日午前に文学部、経済学部、午後に理工学部、総合政策学部、国際学部、18日は午前に商学部、人間福祉学部、教育学部、午後に神学部、社会学部、法学部と学部ごとに分かれて実施し、11学部で合わせて5,696人の学生が世界へと旅立ちました。昨年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により式典を中止せざるをえませんでしたが、今年は座席の間隔を前後左右で十分に取るなど、感染拡大防止対策を十分に講じたうえで、かつ、従来1日に2回に分けて実施していたものを4グループに分けて2日間で実施しました。
村田治・関西学院大学学長は式辞で、卒業生たちへ祝福の言葉を述べた後、昨年の新型コロナウイルス感染症の拡大による影響やポストコロナ社会における世界の変化について、「このような状況は少なくとも1年間程度続くと予想されますが、数年後のポストコロナの世界の在り方を見据えることが必要です。皆さんは、時代の大きな転換期に社会に出ていくことになります。ポストコロナ、あるいはSociety5.0の社会で必要なのは既存の考え方にとらわれないイノベーティブな精神です。個人の特徴や個性が求められる時代で、若い皆さんが主体となって社会を変革していくことが求められています。時代に先駆けて、絶えず自己を鍛え、進化、成長させることが必要となります」と説明し、対応を求めました。
そのうえで、新型コロナウイルス感染症の拡大の中で、若者の価値観が「人のために貢献したい」「社会を良くしたい」と変化しているという報告について、「この考え方は、関西学院大学のスクール・モットー“Mastery for Service”とほぼ同義ではないでしょうか」と解説。「『奉仕のための練達』と訳されるこのスクール・モットーを、初代学長のベーツ先生は『我らは弱きを欲しない。強からんこと、主たらんことを願う。しかし我らが主たらんと願う目的は、己れ個人の富を積むことではなく、世に仕えることでなくてはならない』と説きました。社会や世界の変化に対応するために、自己を鍛え、その成果を自分のためだけでなく世界人類のために役立ててほしいと、心から願います。このことを肝に銘じて、関西学院大学の卒業生としての誇りを持って、社会で活躍してほしいと思います」と激励しました。
舟木讓・関西学院長は祝辞で、太平洋戦争直前に院長・学長を辞任し、カナダへ帰国せざるを得なくなったC.J.Lベーツ先生が遺した“Keep this holy fire burning(この聖なる火を絶やさぬように)”という言葉を紹介。「“holy fire”とは、皆さん一人ひとりの命の輝きではないかと考えました。命があるということは、それぞれの輝きを放っているということです。ベーツ先生が“holy”という言葉を使われたのは、そうした輝きには『質』があるからではないかと思います。将来に対して希望を抱き、理想を目指して努力しているときの輝きと、憎悪や自己の利益だけを追求しているときの輝きの質は全く異なります。周囲や自分を取り巻く社会に希望や力を与えるような輝きを"keep"して、関西学院で培った力をどうぞ発揮してください。皆さんの前に広がる無限の可能性に満ちた大海原へ、周囲を明るく照らす光、火を灯し輝かせながら、今日から自信を持って漕ぎ出していただきたいと思います」と激励しました。
その後、村田学長から各学部の代表者らに卒業証書が手渡されました。式の終わりには、校歌「空の翼」が映像とともに流れ、卒業生を温かく送り出しました。
442人に学位記を授与 大学院学位記授与式
2020年度秋学期の関西学院大学大学院学位記授与式が3月16日、西宮上ケ原キャンパスの中央講堂で行われました。修士学位記315名、専門職学位記103名、博士学位記24名、計442名に授与されました。
村田治学長は式辞で「皆さんには無限の可能性があります。既存の考え方に囚われることなく、困難と思われることにも真正面からチャレンジして行ってください。決してあきらめず、失敗しても、また起き上がって粘り強くチャレンジして行ってください。そして、自己を進化させながら身につけた知見や能力を世界人類のために役立ててほしいと願います。地球規模の課題を絶えず念頭に置きながら、目の前の仕事との関係を意識して、社会と人類に貢献することを忘れないでほしいと思います」と激励しました。
その後、各研究科の代表に学位記が授与されました。