2020.10.20.
生活に困窮する学生にと、米や缶詰、カレーなど「食材提供会」

コープこうべのハート基金から拠出、学生団体などが実施、24日も

 新型コロナウイルスの感染拡大により、仕送りやアルバイト収入などが減って生活に困窮する一人暮らしの学生にと企画された「学生を救え!食材提供会」が10月19日、関西学院大学西宮上ケ原キャンパス近くの上ケ原市民館で行われました。生活協同組合コープこうべと西宮市社会福祉協議会、本学など西宮市内の大学生が集まる学生応援プロジェクト「繋がり隊」が共同で企画したもので、この日は本学の学生が対象。予定を上回る345人が訪れ、米やレトルトカレーなどの食材を受け取りました。

 この提供会は、コープこうべの組合員によって1999年に設立された「コープこうべ災害緊急支援基金(ハート基金)」が資金を拠出して、コロナ禍で生計維持が困難な人たちに即席食品などを寄贈する活動を展開しており、その一環として学生向けに企画されました。一方、「繋がり隊」は今年6月、西宮市社会福祉協議会から備蓄していて賞味期限が間近になったカップ麺をいただいた本学の学生寮に暮らす寮生らが中心になって組織した学生団体で、コープこうべと同協議会の働きかけを受けてこの提供会を一緒に準備しました。

 食材提供会には繋がり隊のメンバー10人とコープこうべ、同協議会の関係者らがスタッフとして参加。集まってきた学生には、体温を測定したうえで学生証を確認。困っていることや不安に思っていることなどを尋ねるアンケートに回答してもらい、お米2キロと、サバの缶詰、レトルトカレー、コーンスープの一つを選んでもらって提供していました。当初の配布予定は200人分でしたが、予想を上回る学生345人に渡しました。

 お米などを受け取った商学部2年生の中川亜衣さん=広島県出身=は、大阪市内で姉と二人暮らし。「いただけて、ありがたいです」と話していました。一方、「繋がり隊」のスタッフとして動いていた教育学部4年生の古森日奈子さん=岡山県出身=は「春学期は帰省もできず、人にもほとんど会えなかった。この企画にかかわり、いろいろな人とつながりができて良かった。仲間を増やしたい」と話していました。食材提供会は24日(土)も14時から17時まで、上ケ原市民館で行われます(食材の受け取りは1人1回のみです)。