INTERVIEW在学生・卒業生が語る文学部の学び

さまざまな問題解決に役立つ
「応用行動分析」

白石有佳

白石有佳Yuka Shiraishi

文学部 総合心理科学科心理科学専修3年(取材当時)
石川・金沢二水高校出身

心理科学演習 米山直樹ゼミ (第3・4 学年)
学習理論と行動理論に関する講義を行うとともに文献を輪読し、深いレベルでの理解と知識の獲得をめざす。その後、応用行動分析に関する論文報告を行う。それらを受けて興味のあるテーマを選び、卒業論文の作成に取り組む。

私が心理学に興味を持ったのは、小学校のときに「一緒に教室に行こうよ」と声を掛けていたのですが教室に入れず、ずっと保健室に通っているクラスメートがいたことがきっかけです。大学に入り、人の行動の原因を解明する応用行動分析について研究したいと思い米山直樹先生のゼミを選びました。ゼミの実習で特別支援学級などを訪問できるのも魅力的でした。

私たちは行動の原因を「あの人はあの性格だからこんなことをする」など内面的なものと結びつけて考えがちですが、行動分析は内面的要因だけでなく、その人が置かれた環境や立場との相互作用から考察します。行動分析を学んでいることによって、ふとしたときに自分自身や他者の行動について深く考えるようになりました。

応用行動分析は、摂食障害や発達障害の人への対応や不登校など教育分野の重大な事態はもちろん、さまざまな課題解決に活用することが可能です。例えば「部活で部員が掃除をしない部室を掃除させる」なども研究のテーマになり得ます。そんな点にも面白さを感じています。