教員紹介

[ 編集者:文学部・文学研究科        2019年5月10日   更新  ]

【教授】大鹿 薫久(オオシカ タダヒサ)

研究テーマ:国語学、文法論、文の構造

私たちは、心に思い感じることを表現したり理解したりする道具として言葉を使います。この表現や理解という、言葉を用いた行動を言語行動と呼ぶとすれば、言語行動の最も基本的な単位は「文」ということになります。文は言語行動の中で果たす外面的機能と文の内部における構造を持ちます。外面的機能とは、相手に対する説明であったり、命令であったり、呼び掛けであったりというような文内容の相手に対する開示にともなう価値乃至は働きのことですが、驚きや感嘆のように相手が必ずしも必要ではなく、表現することそのことが価値であるものも含みます。狭義文法論は文の内部構造を明らかにし、組織立った説明を考究する学問ですが、この内部構造は外面的機能とお互いに密接な関係を持ちます。私は狭義文法論を中心に、外面的機能との関係を明らかにしていきたいと思っています。

関西学院大学の研究者データベースへ 外部のサイトへリンク

【教授】大橋 毅彦(オオハシ タケヒコ)

研究テーマ:日本近代文学の〈上海〉体験、室生犀星と大正・昭和文学

専攻は日本近現代文学です。

大学の教員になってのはじめの10年間は、主に大正から昭和にかけて活躍した室生犀星という文学者に注目し、彼の作品がどのような〈詩や小説のことば〉としての実験を試みているか、また同時代の文学思潮や文化動向とどんな交渉の軌跡を描いてきたかを考察してきました。

一方、この10数年来、「日本近代文学の〈上海〉体験」というテーマにも、強い関心を寄せるようになりました。アヘン戦争以降、特異な歴史的変遷を辿ってきたこの都市に、日本近代文学がいかに関わってきたかを問うことは、そのまま私がいま身を置く専攻分野の学問のありかたを相対化する機能を果たすのではないか、そう思いつつ、上海に亡命したユダヤ人と日本の詩人との交渉の内実や、邦字新聞「大陸新報」をめぐる多角的な調査、アジア太平洋戦争中に設立された中日文化協会の活動実態の調査に乗り出しています。

関西学院大学の研究者データベースへ 外部のサイトへリンク

【教授】北村 昌幸(キタムラ マサユキ)

研究テーマ:中世文学、軍記物語、歴史叙述

日本の中世文学のなかで、軍記物語というジャンルは非常に大きな位置を占めています。その双璧と見なされるのが『平家物語』と『太平記』ですが、私はとくに『太平記』に関心を寄せています。それは、この作品が儒教思想や仏教的因果観に拠りながら、中国故事説話を盛んに引用しつつ、当時の社会を動かしていた武士の生きざまを描くという、多面的性格を備えているからです。『太平記』を研究することは、中世日本の思想・文学・歴史を総合的に解明することに繋がるでしょう。また、『平家物語』を始めとする先行軍記や、室町時代以降の後期軍記と照らし合わせることによって、武士像の問題にも迫っていけるでしょう。もとより武士という存在は、私たちの心を惹きつけるものを持っています。現代の映像作品に幾度も取り上げられる所以です。そうした動きの原点ともいえる軍記物語の叙述を分析することは、日本文化研究の重要課題だと考えています。

関西学院大学の研究者データベースへ 外部のサイトへリンク

【准教授】福岡 弘彬(フクオカ ヒロアキ)

日本近代文学におけるデカダンスという概念について考察しています。「頽廃」「堕落」などと翻訳されるこの概念は、道徳的には退けられることが多いのですが、文学において、しばしば理念化されています。現在まで、岩野泡鳴・平林初之輔・保田與重郎・坂口安吾ら、デカダンスを唱えた文学者たちを中心に、この概念の文学史を編み上げようとしてきました。

デカダンスとは、壊滅的状況を眼前にしたときの身構えであり、廃墟の中で新たな何ものかが動き出すことを凝視しようとする、その態度のことでもあるようです。デカダンス文学者たちの言葉からこのことを知った私は、今、戦後文学をもう一度読み直そうとしています。「戦後」という時間の中で前提となった諸規範を否認し、「現実」を構成する言葉を問い直す、そのような契機が、文学の中にあります。今、言葉が言葉でなくなっていくような壊滅的状況の中で、文学に埋め込まれた様々な可能性を、改めて掘り起こしたいと考えています。

関西学院大学の研究者データベースへ 外部のサイトへリンク

【教授】星山 健(ホシヤマ ケン)

研究テーマ:平安文学、物語、引用

『源氏物語』を中心とする王朝物語の研究を行っております。授業では物語に限らず、女流日記なども取り上げます。今でこそ、「世界に誇る日本の古典」などと称揚される『源氏物語』ですが、当時は物語などサブカルチャーにすぎませんでした。そして、そのようなサブカルチャーであったからこそ描くことが出来た世界があります。光源氏をめぐるさまざまな恋愛模様を描く中において、この物語は結局何を伝えたかったのでしょうか。また、その流れを汲む平安後期の物語は、『源氏物語』の圧倒的な存在感に押しつぶされそうになりながらも、それに抗う苦闘の中で、新たにどのような世界観を描き出そうとしたのでしょうか。一緒に読み解いていきましょう。

関西学院大学の研究者データベースへ 外部のサイトへリンク

【教授】村上 謙(ムラカミ ケン)

研究テーマ:日本語学、日本語史

中世末以降の、いわゆる「近代日本語」の研究を行っている。特に、関西圏を中心とした上方語に関する資料、表記、音韻、文法、研究史など、各種の研究領域を幅広く扱うことで、当時の上方語の再構を目指している。

また、明治以降の上方語(一般に関西弁と呼ばれる)についても、文献資料や録音資料、演劇資料などを用いて行っている。

関西学院大学の研究者データベースへ 外部のサイトへリンク

【教授】森田 雅也(モリタ マサヤ)

研究テーマ上方、西鶴、受容文芸学

近世(江戸時代)の日本文芸を「受容文芸学」という学的立場から研究を行っています。特に西鶴を中心に上方の浮世草子・俳諧・歌舞伎・人形浄瑠璃等を研究課題としています。

私は作品を分析するのに際し、当時の読者にどのように受容されたかを知ることを大切にしています。したがって、作品が形成された同時代の文芸環境・社会的背景をも含めた総合的な視野からの研究を行っています。

研究対象においても、近世前期小説に限らず、近世文芸全体の体系化を目指して、近世後期小説はもちろん、近世の和歌、国字、漢詩、随筆等、幅広く考えています。又、近世日本文芸の中国文芸からの受容についても、興味をもっています。さらに最近は江戸時代を舞台とした歴史小説(藤沢周平、山本周五郎、司馬遼太郎等)も研究しています。

近世の人々に、そして、現代の我々に愛される近世文芸の本質とは何か。この大きなテーマに挑んでいます。

関西学院大学の研究者データベースへ 外部のサイトへリンク

森田雅也研究室ホームページ 外部のサイトへリンク