教員紹介

[ 編集者:文学部・文学研究科        2018年6月6日   更新  ]

【教授】後藤 裕加子(ゴトウ ユカコ)

研究テーマ:西アジア史、イスラーム、ペルシア語文化圏の歴史、サファヴィー朝史

前近代の西アジアは常に中央アジアから進入する遊牧民の影響を受けて来ました。13世紀のモンゴルの征服活動によりユーラシア大陸に巨大な統一国家が出現し、その支配のもとでアジアとヨーロッパの交流が盛んになりました。本格的な世界史が幕を開けたのです。16世紀になると、西アジアのイスラーム世界は、オスマン帝国、ムガール帝国、サファヴィー朝史といった大帝国が繁栄を迎えていましたが、この時代にはキリスト教の布教や富を求めるヨーロッパ人が進出し、旅行記など多くの記録を残すようになりました。ドイツ語などこれらの欧米語による記録は、ペルシア語などの現地語史料と平行して、貴重な同時代史料となります。歴史学は史料を解読することから始まりますが、その際には書き手のバックグラウンドも考慮しなければなりません。キリスト教徒のヨーロッパ人は異教徒のムスリムや異文化をどのように観察、理解したのか。これは現代にも有効な問いかけです。

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【教授】佐藤 達郎(サトウ タツロウ)

研究テーマ:漢から六朝時代を中心とする古代中国の官僚制

前漢と後漢、紀元前202年から紀元後220年までの統一帝国時代に、皇帝制度、官僚制など中華帝国の基本的枠組みはほぼ出来上がります。この時代の官僚制がどのような構造を持ち、どのような仕組みで運営されていたかを解明することが私の第一の研究テーマです。近年、中国各地では秦漢時代の木簡・竹簡の発見が相次いでいますが、これら新出土史料の利用も、その研究のためのきわめて有効な手段となります。
制度を背後で支える理念は、当時の思想・文化史上の潮流と深く関わり合っています。秦帝国の体制をほぼそのまま受け継いだ漢帝国は、儒教を統治の基本精神として採用しつつ、その体制をどのように儒教の理念に合致させていき、中国古典文化の担い手たる文人官僚層を形成していくか。そういった観点のもと、漢から六朝時代の制度と文化の関わりにも関心を持って研究を進めています。

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【教授】成田 靜香(ナリタ シズカ)

研究テーマ:中国語教育、唐詩

英語教育のような国民的関心事ではありませんが、中国語教育においても何をどのように教えるべきかという議論はあります。わたしは主に関学の中国語教育のために、他の先生方とともにその問題に取り組み、共同研究を行っています。
白居易の「閑居」を詠った詩が、潘岳「閑居賦」、沈約「郊居賦」や陶潜の詩などをどのように受け継ぎ、どのような自己を描こうとしたものなのかを考えています。

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【教授】水越 知(ミズコシ トモ)

研究テーマ:中国近世の社会史、中国の民俗宗教

中国近世の社会史を専門にしています。近代以前の中国において人々はどのような価値観や社会関係のなかで生きていたのでしょうか。およそ宋代から清代後期に至る近世と呼ばれる時代、商品経済や都市化の進展によって人々の生活は大きく変化しました。社会階層の流動性や地理的な移動量が拡大するなかで、個々の家族は生き残りのために新たな形を作り出し、精神的な支柱となる宗教信仰も、より民衆に近い通俗的なものになりました。この時代の史料からは湧き上がるような社会の活気と、懸命に生きる人々の声が聞こえてきます。
個別のテーマとしては、中国近世の親子や夫婦などの家族関係、また旧来の宗教と民間信仰が融合した民俗宗教について研究してきました。近年は、裁判に関する官庁公文書(档案)を読むことを通じて基層社会のあり方を考察するとともに、「善書」と称される通俗的な宗教書をから当時の価値観を探ろうとしています。

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【准教授】森川 裕貫(モリカワ ヒロキ)

研究テーマ:中国近現代の政治思想・政治文化

中国近現代の知識人と政治との関わりについて研究しています。清末以降の中国では、数多くの政治的・社会的問題が噴出する一方、思想や文化の多彩な発展が見られました。この発展の担い手だった知識人は、思想や文化の世界に閉じこもることはせず、現実の政治にも強い関心を抱いていました。彼・彼女らの関心の表出の仕方は様々でしたが、注目に値するのが、政論と呼ばれる緻密な論理に支えられた政治批評がなされる一方、過激な言論やときに暴力をもともなう政治・社会運動に支持が集まった点です。私の研究では、政論の論理を読み解くと同時に、過激な言論や運動を支える情念にも注意を向けています。これまでは、憲法に関する議論や、煩悶青年と政治運動の関係について考察してきましたが、近年は特に、孫文・蔣介石・毛沢東といった中国近現代を代表するリーダーの著述が、知識人によってどのように解釈され、中国社会にどのような影響を与えたのかにも関心をもっています。

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