[ 国連・外交統括センター ]国際公務員・外交官になるには
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「国際機関で働きたい」「国際協力や開発に関わる仕事に就きたい」と憧れている人は多いことでしょう。世界各地ではテロや紛争が頻発する中、政治・安全保障体制を脅かす諸課題への対応を迫られています。また、急速なグローバル化の進展の中、環境破壊や人権侵害、貧困、感染症等、地球規模の諸問題への対応がますます重要になっています。こうした現代にあって、日本や国際社会の平和や安全のために、国際機関で働く国際公務員や外交官に期待される役割や任務はさらに重大なものとなってきています。
例えば、国際機関で働くためには、専門分野での知識・経験を身につけていること、語学力を備えていること、関連分野での職務経験を有していることなどが求められます。学生時代に海外経験を積み、視野を広げ、国際社会や諸課題に対する自分なりの問題意識を持ち、自分は将来どの分野で貢献していきたいかを考え、キャリアプランを明確にすることが必要です。このページでは、国際機関職員や外交官となるためのプロセスをご紹介します。
国際公務員になるには?
国際機関の職員は、国際社会共通の利益のために、国連やその下部組織、専門機関等に勤務し、ニューヨークやジュネーヴ等にある本部の他、フィールドと呼ばれる開発途上国を中心とした世界各地の事務所で、専門分野を通じて活躍しています。日本人が活躍している主な国際機関としては、以下のような機関が挙げられます。
・国際連合(UN) ・国連開発計画(UNDP) ・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
・国連児童基金(UNICEF) ・世界食糧計画(WFP) ・国際労働機関(ILO)
・国連食糧農業機関(FAO) ・国連教育科学文化機関(UNESCO) ・世界保健機関(WHO)
・国際原子力機関(IAEA) ・経済協力開発機構(OECD) 等
職種について
国際機関の職員の職種は、主に「専門職」と「一般職」の2種類に分けることができます。
専門職:専門的知識や技術を活かして業務を遂行する職種
この職種の採用は、空席公告を通じて国際的に行われ、そのポストで必要とされる能力を持った即戦力であることが求められます。
職務内容は、各機関で実施するプログラム(開発、経済、環境等)に直接携わる業務と、それをサポートする業務(財務、人事、総務、広報、IT等)に分類できます。
一般職:各国際機関の本部やフィールドにおいて、専門職の指示の下、一般事務を担当している職種
GS(ジェネラル・スタッフ)と呼ばれています。原則として、勤務先所在地での現地採用が行われています。
◆求められる能力など
①語学力:英語もしくはフランス語で職務遂行可能であること(特に英語)
②学位:応募分野での修士号以上の学位があること
③専門性:学位取得分野での勤務経験など
※国際機関によっては必ずしも上記の限りではありません。
◆代表的な採用方法
・外務省JPO派遣制度(Junior Professional Officer:日本政府が経費を負担して主に基金・計画、専門機関へ若手派遣)
・YPP(United Nations Young Professionals Programme:国連事務局の若手職員採用プログラム)
・個別空席公告 など
外交官になるには?
外交官とは
日本を代表して、日本や国際社会の平和や安全のために外国と交渉したり、外国と良い関係を構築・維持するために交流を持つなど、国の代表として国外の在外公館(大使館や領事館など)で働く国家公務員のこと。
外国の政治・経済などの情報収集や海外に渡航、在留する日本人の安全を守ることも、外交官の大切な職務のひとつです。
採用試験について
主な外交官採用試験:
①国家公務員採用総合職試験
外務省の中核となる幹部採用を目的とした、他の官庁と共通の試験。学部卒で受験可。
②外務省専門職員採用試験
外務省独自の専門職員採用試験。語学や知識を活かして外交スペシャリストとして実務を行う。
学部卒で受験可。
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将来、国連・国際機関職員や外交官など国際公共分野のリーダーを目指す学生の皆さんのために、関西学院大学では以下のようなプログラムを実施しています!関心がある方はぜひ活用してください。
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学部 副専攻「国連・外交プログラム」
学部生のための複数分野専攻制(MS)の特別プログラムです。
国連・外交に関する専門分野の基礎知識を身につけ、「国連ユースボランティア」や「国連セミナー」などの現地実習等を通じて、国際社会で貢献するためのコンピテンシーを身に付けます。
国連セミナー
夏休みに約2週間ニューヨークの国連本部や国連日本政府代表部などを訪問し、国際社会の諸問題に対する国際機関や加盟国の役割や、グローバルリーダーとしてのキャリア形成方法について学ぶことを目的とした、導入的なプログラムです。
(問い合わせ先:国連・外交統括センター) 国連・外交フィールドワーク
ネパール等の国連機関、外交機関、NGO等を対象フィールドとする仮説検証型フィールド・リサーチプログラムです。プログラムを通して、開発途上国における国際諸機関の役割や、開発、平和、人権、人道などについて理解を深めます。
(問い合わせ先:国連・外交統括センター) 国際ボランティア(国連ユースボランティア・国際社会貢献活動 )
国連ボランティア計画(UNV)との協定に基づく開発途上国を中心とした国連機関に派遣される「国連ユースボランティア」と、開発途上国の政府系機関、教育機関、NGO等への派遣プログラム「国際社会貢献活動」が提供されています。選抜された学生は1学期間(約5ヶ月)現地での活動に携わります。
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国際教育・協力センター 国際ボランティアのページはこちら
)
大学院 総合政策研究科 国連システム政策専攻(2025年4月開設予定)
2025年度より新たに、総合政策研究科「国連システム政策専攻」、および同研究科が他研究科生・他専攻生向けに提供する大学院副専攻「国連システム政策」が設置されます。本学が積み上げてきた国際機関職員養成のための取組みや実績を基礎とし、国連システムの各機関や国際協力の分野に関する政策研究を通じて、プロフェッショナルな人材輩出に特化する修士課程、大学院副専攻です。