今岡研究室

佐久間 理香 (さくま りか) 助教

今岡研究室

研究分野:
脳梗塞モデル、多能性幹細胞、分子再生医学
研究室サイト

研究テーマ

「自分の体の中の細胞をリプログラミングして幹細胞を作る研究」
「幹細胞」とは、私たちの体の細胞を作る「素」になる細胞のことです。
幹細胞は別の種類の細胞に分化する力があります。
年齢を重ねてくるとだんだん記憶力が落ちてきたと感じることがあると思います。
それは脳の中の「幹細胞」が産生されなくなり減ってきているからです。
私たちは自分の体の中にある細胞をリプログラミングさせて素の状態、つまり幹細胞の状態まで戻す研究をしています。

「リプログラミングの鍵 ー脳梗塞と血管周皮細胞(ペリサイト)ー」
細胞をリプログラミングさせるヒントとして脳梗塞があります。
脳梗塞とは、脳の血管が詰まって、脳に酸素や栄養が行かなくなる病態のことです。
最近の研究で、この壊死に近くなった領域に幹細胞が産生されることが分かっています。
この幹細胞は、外胚葉系(神経など)や内胚葉系(血管、脂肪など)に分化します。
そして、この幹細胞は、血管の周りに存在する「血管周皮細胞(ペリサイト)」から産生されることが分かっています。
この「脳梗塞」と「ペリサイト」が、リプログラミング現象を解明するキーとなっています。

具体的に行っている研究活動

「細胞のリプログラミング現象にどのようなストレスが関わっているのかを解明しています」
私たちはペリサイトを脳梗塞の状態に近づけることで、ペリサイトが幹細胞化するのかどうかを解明しています。
上で述べたとおり、脳梗塞は酸素や栄養が行き渡らなくなる病気です。
ですので、私たちは酸素の濃度がリプログラミングのキーになっていると考えています。
私たちの研究室には、細胞を低酸素状態にしたまま培養する「低酸素インキュベーター」があります。
ペリサイトを低酸素の状態にして培養したり、酸化ストレスを加えるなどして、変化した遺伝子や分化能を解析しています。

「日常の食べ物で細胞のリプログラミングを助ける研究をしています」
このリプログラミング現象を、日常的に摂取している食べ物で助けられないか、といったことにも注目しています。
今私達が注目しているのはコーヒーの成分・クロロゲン酸です。
クロロゲン酸はアンチエイジング、ダイエット効果などの健康的な効果が知られていますが、
最近では脳の神経細胞を守る報告が増えてきています。
このコーヒーの成分のクロロゲン酸によって、幹細胞化を進められないか、といった研究にも取り組んでいます。

研究室の雰囲気

「今岡研究室メンバーは後輩への面倒見がとてもよいです」
細胞の育て方、高価な機械の使い方など、初めての研究室は何をどのように触っていいのか分からないものです。
私たちは毎週発表者を決めてゼミで研究内容を発表したり、新しい発見があった時は学会で発表します。
初めて経験することを不安に思って当たり前ですので、分からないことは何でも聞いてください。何回でも教えます。
大学は小中高等学校と続いて最後の学校です。
今まで培ってきた知識をフル活用して、まだ教科書に載っていない現象の解明にチャレンジしていきましょう。