研究施設
イメージング質量顕微鏡システム
本装置は、島津製作所の田中耕一博士のノーベル化学賞受賞の対象となった生体高分子解析の技術を活用したものです。質量分析を二次元化して分子イメージングを行うことができます。生体組織の解析に用いた場合、組織切片上にある多数の分子をイオン化、検出、可視化し、量と局在を一度に解析することができます。組織切片だけでなく、様々な生物試料をイメージング質量顕微鏡システムで測定することができ、試料中に含まれる分子を可視化します。本システムには、イオン化のために重要な前処理に必要な装置も含まれており、条件検討を行うことで効率的に再現よくデータ取得ができると考えられます。
3種類のラマン顕微鏡

3種類のラマン顕微鏡を自由に使って研究します。生きた細胞の蛍光イメージを見ながら測定するCO2インキュベーター付き、分子分布画像が得られるラマンイメージ、異なるレーザー波長が選べる共鳴ラマン顕微鏡の3台は、学生みんなでメンテナンスして、装置の原理や構造も学びます。
多種多様なラマンシステム

特殊なレーザーを開発し、小型で安定なコヒーレントアンチストークスラマンイメージング(CARS)顕微鏡やダイレクトラマンイメージ顕微鏡、小型高感度の内視鏡用ラマンシステムなど、新しい装置を開発しています。これまで見ることができなかった生物の画像や生きたままの細胞や組織の反応を計測し、新しい生物学の世界を切り拓きます。
共焦点レーザー顕微鏡(Leica SP8)

細胞内のタンパク質の局在を精密に調べることができます。生きた細胞の中のタンパク質の挙動も追跡可能です。
スピニングディスク・レーザー共焦点顕微鏡

この顕微鏡はZeiss Axio Imager M2に横河電機CSU-X1ユニットを搭載し、さらにHamamatsu Photonicsの超高感度カメラImageEMを用いることにより、サンプルへの光毒性を最小限に抑え、高速リアルタイムのライブメージングを可能にしています。
リアルタイムPCR装置(Roche、 LightCycler 480)

定量PCRにより、遺伝子発現を定量することができます。他にも、タンパク質の熱安定性(融点温度)を測定できます。384 サンプルを同時に解析可能です。
分注機(Eppendorf epMotion)

試薬を 384 ウェルプレートに分注するロボット。化合物スクリーニングで活躍します。
マルチモードマイクロプレートリーダー(Thermo、 Varioskan)

同時に384サンプルの吸光度、蛍光、発光などを測定できます。細胞表面の膜タンパク質量を測定するELISA法で重宝しています。経時的な変化も測定可能です。奥はプレートウォッシャーです。96ウェルプレートの自動洗浄を行ってくれます。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)装置とガスクロマトグラフィー(GC)装置

HPLCは溶液に含まれる微量成分の分析に使用し、脂質、代謝物、糖代謝物の分析ができます。GCはヘッドスペース分析すなわち匂いや香り成分の分析に使用します。
人間生理計測装置(BIOPAC MP160)

人間の脳波、心電図、呼吸、皮膚電気反応等を計測します。生理信号を用いた心の状態(ストレス,ポジティブ心理等)を評価する技術などの開発に取り組んでいます。
睡眠ポリグラフ検査装置(ソムノHD)
睡眠中の人間の生理信号を計測する装置です.病院の睡眠ポリグラフ(PSG)検査と同じ生理信号を計測できます.睡眠中の脳波,心電図,呼吸気流,呼吸運動,筋電図,眼電図,脈波,酸素飽和度などを計測して,入眠のメカニズムを調べています.
セルソーター

蛍光標識した細胞のみを選別する装置です。多能性幹細胞(万能細胞)から分化誘導した細胞の分取などに用います。
X線照射装置(メディエックステック MX-160Labo)

培養細胞やマウスに放射線(X線)を照射することができます。細胞の増殖能やマウスの免疫機能を失わせることができます。