2024.11.07.
2024年(令和6年)司法試験の結果について
2024年(令和6年)司法試験の結果について
11月6日,本年7月に実施された司法試験の合格発表がありました。本法科大学院は,合格率24.39%(合格者10名)で,合格者数は昨年の倍となり,ひとまず3年前の水準に戻すことができました。まずは,それぞれ様々な困難を抱えながらも,見事に所期の目的を達成された本法科大学院の合格者のみなさんに敬意を表するとともに,心からお祝いを申し上げます。
今年の司法試験結果について指摘すべき点の第1は,短答式試験の結果が非常に良かったことです(合格率85.37%)。これが最終合格に十分に反映されなかったのは今後の課題ではありますが,少なくともこれまでの本法科大学院の教育力向上に向けた取り組みが功を奏した成果の一つと言えます。第2に,まだ1名ではありますが,本法科大学院では初の在学中受験の合格者を輩出することとなりました。昨年までは在学中受験には慎重な姿勢を維持していましたが,今年度より積極的にチャレンジしてもらえるよう態勢を整えており,今後の伸びが期待されます。第3に,合格者10名のうち6名は修了後1年目の受験生でした。この点も,かつてより日程がやや後ろ倒しになった司法試験に対しても現役受験生のモチベーションが下がることのないよう,教職員一丸となって受験生への支援に取り組んだことの成果と言えます。
なお,合格者10名のうち5名が本学法学部出身で,その全員が(司法)特修コースの出身者でした。さらに,そのうちの2名は早期卒業して本法科大学院に入学した学生でした。本学法学部との連携は今後も本法科大学院にとっての重要な施策の一つであり,今後も緊密な連携に努めてまいります。
もとより,他大学から本法科大学院を選んでくれた5名の合格者のみなさんも,我々にとっては同様に誇りです。交通の利便性に優れた西宮北口キャンパスにおいて,これまで以上に多くの優秀な入学者を受け入れるとともに,法曹コース制度の定着に向けて,入試制度や教育カリキュラムの改善等の取り組みを積極的に推進していく所存です。そして,関西学院のスクール・モットーである‘Mastery for Service’を体現するすぐれた法曹をより一層輩出することができるよう,今後も尽力してまいりたいと考えています。
今後とも本法科大学院への温かいご支援・ご協力の程,何卒宜しくお願い申し上げます。
2024年11月7日
関西学院大学大学院司法研究科長 京 明