[ 司法研究科 ]特色

実践的な学習環境ときめ細やかな指導により、
複雑化する法的諸問題を解決する多様な能力を養う。

特色ある学習システムで、一人ひとりの学生が、効果的に専門知識や法的分析能力を高めながら、今後ますます複雑化・国際化する法的問題を解決できる高度な実践力を身につけています。

理論と実務の融合

研究者教員と実務家教員の密接な連携により、効果的な授業を実現。

本学では、研究者教員と実務家教員との連携を重要視します。研究者教員が法理論教育を担当し、実務家教員が実務的な科目を担当するという画一化された役割分担的な体制をとらず、「理論と実務の融合」という観点から、実務家教員も法理論教育に積極的に関与するという体制をとっています。なぜならば、「法曹養成に特化した教育」という法科大学院の理念を実現するためには、これまでの法学教育にしばしば見られた実務的観点の無視・捨象といった現象があってはならないからです。

本学では、全専任教員が出席するカリキュラム委員会や、研修会、研究会などの場で教育内容や方法について議論していくことにより、「理論と実務の融合」の確立を目指します。

また、30名(収容定員90名)の定員に対し19名の専任教員を配置しています。内訳も、研究者教員11名、実務家教員が8名とバランスもよく、理論と実務の融合を実践していくための体制をとっています。

少人数教育

丁寧な指導を可能にする、徹底的な少人数教育を実践。

本学における授業方式は、講義・演習・実習のいずれか、またはその組み合わせとなり、いずれの方式においても、少人数教育を実施します。
教員と学生、学生同士が議論しながら進める双方向、多方向の授業を行い、学生一人ひとりが自分の頭でじっくりと考え抜き、議論を繰り返しながら、問題を解決に導く訓練をします。

例えば「法律基本科目群」では、1年次は1クラス15~20名程度に、2年次は10~15名程度で構成するなど、きめ細かな指導を可能にする徹底した少人数教育を行います。
また、「実務基礎科目群」やその他の科目でも特性に応じた少人数での指導を実践しています。

これにより、基本的な実定法についての確実な知識の修得と、実務教育の導入部分についての効果的な学習を可能にします。
また、「基礎法学・隣接科目群」「展開・先端科目群」の諸科目についても同様に、1クラス15~20名程度の少人数教育を目指します。
さらに、「特別演習科目群」の1年次配当科目「基礎演習A」「基礎演習B」、2年次配当科目「基礎演習C」「基礎演習D」は、1クラス10~15名程度とし、3年次の「特別演習」でも、10~15名程度のクラス編成を行います。

シミュレーション教育

模擬依頼者(SC)を活用したシミュレーション教育~理論と実務の架橋~

本学では、市民ボランティアの方々を「模擬依頼者(SC=Simulated Client)」として活用した独創的なシミュレーション教育の方法を取り入れています。

これは、実務基礎科目(民事ローヤリングⅠ・Ⅱ)の中で、仮想の事案をもとに、模擬の依頼者になっていただく市民ボランティアの方がたと、それぞれ模擬の法律事務所に所属する弁護士役の学生とのロールプレイなどを行い、学生が主体的に事例に取り組むことができる教育環境を実現するものです。そこでは、たとえば遺産相続についての依頼人としてのSCが、シナリオにしたがった相談を弁護士役の学生に持ちかけ、弁護士役学生の説明や方針に対して市民感覚に基づいた質問をしたり、気持ちの動きを表現したりします。

学生は、さまざまな法律相談をもとにして、必要な法文書を作成し、他の模擬法律事務所の弁護士学生との交渉や調停、訴訟などを通じて紛争の解決を試みていきます。2008年度以降、刑事模擬裁判など他の分野においても活用の場を広げています。

このSCの協力によるシミュレーション教育を通して、「事件」を単に法的に見るだけでなく、その背後にある人間関係や人生の重みを受け止め、紛争を真摯に解決できる心暖かい有能な法曹を養成していきたいと考えています。

このような教育方法は、文部科学省に2004年度から3年間採択された「形成支援プログラム」として取り組んできた本学のプロジェクト、「模擬法律事務所による独創的教育方法の展開~仮想事件を通しての理論・実務の総合的教育プログラムと教材開発~」の成果を具体化したものです。また、2007年度から2年間採択された「教育推進プログラム」の取り組みである「先進的シミュレーション教育手法の開発」においても実施しています。「模擬依頼者(SC)」は、「弁護士の卵を一緒に育てませんか?」という呼びかけに応じていただいた市民の方々で、2006年度から授業にも参加しつつ研修を重ね、数多くの方々が活躍されています。

留学

アメリカのロースクールとの連携

本学が目指す法曹像のひとつである「国際的に活躍できる法曹」になるための一助として、一定の選考基準を満たした者が、本学在学中に提携している米国のロースクール(LL.M.)に休学せずに留学し、LL.M.の学位を取得することができる制度(法科大学院派遣留学制度)を設けています。

本人の申請に基づき、一定の単位数を限度に留学中に修得した単位の認定を行います。
なお、法学未修者として本学に入学し、本制度を利用して留学する場合、本学ロースクール修了までに3年半~4年かかります。

ただし、LL.M.に入学する条件のひとつとして法学士の学位が必要ですので、法学士の学位を持たない方(政治学科卒業を含む)は、在学中にLL.M.に入学することはできません。

また、本学での学習が厳しい中で、留学までに十分な英語力(TOEFL(iBT)100点以上)を身につける必要があること、在学中に留学することになるため、日本の法律を学びながら同時に米国の法律を学ぶ準備を行う必要があること、さらに帰国後、日本の司法試験を受験するに際しては、再び日本の法律を学び直さなければならないこと等、多くの課題があるため、これらを十分考慮したうえで留学を決めることが必要です。

留学スケジュール

留学スケジュールの一例は次のとおりです。

1年目
(入学年度)
2年目 3年目 4年目
学期 4/1~
9/19
(春学期)
9/20~
3/31
(秋学期)
4/1~
9/19
(春学期)
9/20~
3/31
(秋学期)
4/1~
9/19
(春学期)
9/20~
3/31
(秋学期)
4/1~
9/19
(春学期)
9/20~
3/31
(秋学期)
留学フレーム 関学で履修(2年半) 留学
(1年間:8月~7月)
関学で履修(秋学期)・修了
選考過程 留学説明会 出願・選考・推薦発表・出願

※ただし上記スケジュールは一例で、履修状況や英語力等、各自の状況に応じたスケジュールとなります。

提携先大学一覧

現在、提携を締結している大学は次のとおりです。(2020年4月現在)

■ Georgetown University Law Center(ワシントンDC)
■ Suffolk University Law School(ボストン)
■ Hofstra University School of Law(ニューヨーク)
■ Boston University Law School(ボストン)

経費

本制度は、在学中の留学となりますので、本学の学費と留学先大学の学費の両方の納入が必要ですが、一定の基準を満たした場合、留学先大学に納入すべき授業料相当額の奨学金(1名)または本学に納入すべき学費相当額の奨学金(2名程度)を受給することができる制度を準備しています。

留学にかかる旅費および生活費等は別途負担が必要です。