研究科長メッセージ

 
研究科長 野田 輝久

 関西学院大学ロースクールは、2004年度に設立され、2018年度で15年目を迎えました。これまでの12回の司法試験ですでに362名の合格者を出し、法曹界に確固たる地歩を築いています。
 2019年4月に、関学ロースクールは、通学に非常に便利で駅に直結している西宮北口キャンパスに移転しました。新しいキャンパスで、あなたが理想とする法曹像を志高く描いて、法曹への道を歩みませんか。
 優れた研究者教員と経験豊かな実務家教員とがバランスよく配置された教員体制、1クラス最大10名程度の演習や実務科目を中心とする徹底した少人数教育、在学生全員に保障される個人専用キャレル(自習机)等の充実した設備、本学出身の弁護士や上級生による丁寧な学習支援などの体制を整えています。教員やOBの熱心さ、学生との距離の近さは、他校と比べても決して引けをとるものではないと自負しています。
 きめ細やかな就職支援も行っています。夢と希望にあふれた意欲あるあなたを、関学ロースクールは待っています。

 -PROFILE-

 野田 輝久(のだ てるひさ)
 
 1967年生まれ。青山学院大学法学部卒業後、
 青山学院大学大学院法学研究科私法専攻博士前期課程修了、ドイツ・ミュンスター大学法学博士号取得。
 青山学院大学大学院法学研究科私法専攻博士後期課程単位取得満期退学。
 関西学院大学ロースクールには2013年から在籍し、主に会社法を担当。
 学外においては、公認会計士試験考査委員(2011年~2014年)などを務める。
 著書として、『会社法重要判例(第3版)』(共著、成文堂、 2019年)など。

(2020年度入学式 研究科長式辞)

 新入生の皆さん、関西学院大学大学院司法研究科(以下、「本学法科大学院」といいます)へのご入学おめでとうございます。既修者14名、未修者22名の計36名の新入生をお迎えできることは、大変喜ばしく、こころよりお祝い申し上げます。

 本年2月以降、新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるい、わが国においても首都圏をはじめとして、感染者が増加していることとの関係で、本年度は大学全体としても、また本学法科大学院としても入学式を挙行することができず、新入生の皆さんには大変なご心配とご不便をおかけしていることと思います。入学式における式辞に代えて、ここに皆さんにご挨拶申し上げます。

 ご承知のように、本学法科大学院は2019年4月より西宮北口にキャンパスを移しました。駅直結の非常に便利な場所を拠点として、元号も変わったこの年に新たな船出をしたのです。確かに、関西学院大学のメインキャンパスがある上ケ原の地より、自然の美しさという点では劣るかもしれません。ですが、それを補って余りある西宮北口という交通の便の良さ、駅の改札口から徒歩1分程度の立地、さらにコンパクトにまとまった清潔感ある新キャンパスは、勉学の意欲あふれる皆さんをお迎えするのに適した場所と言えるでしょう。また、本学法科大学院は、研究者教員11名、実務家教員8名、そして多数の非常勤講師という教員体制と1人1台のキャレル、ロッカー等の充実した設備を備えています。

 皆さん方は、法曹になりたいとの希望を胸に本学法科大学院に入学されました。そこには、個人個人で理想とする法曹像があるはずです。弱者に寄り添う弁護士や企業法務の最前線で活躍する弁護士になりたいという方もおられるでしょうし、裁判官や検察官になりたいと考えている方もおられるでしょう。いずれにせよ、法曹になるという夢を実現するためには、難関である司法試験に合格しなければなりません。必要以上に恐れる必要はありません(2019年実績では、実受験者4,466人のうち合格者は1,502人であり、合格率は約33.6%です)が、合格するためには必死に勉強しなければなりません。毎日地道にコツコツと積み重ねていくことが大切です。もちろん、自分で勉強していて理解が進まないところや疑問に思うところが出てくるでしょう。その時には、教員に遠慮なく質問してください。また、本学法科大学院では、上級生が1年生の学習その他をサポートするという教学補佐の制度を採用しています。さらに、本学法科大学院出身の弁護士による土曜ゼミも複数開講されています。ですので、先輩たちに、自分の質問を思い切りぶつけてください。疑問点や問題点を残したまま上のレベル進んでも、正確な知識は修得できません。

 法律は説得の学問であるといわれます。他者を説得するためには、自らがしっかりと理解していなければなりません。しっかりと理解した知識であれば、これを自由に操ることができます。ですが、丸暗記をして付け焼き刃で修得した知識は、真に理解していないために、時の経過ととともに忘却の彼方に消え去ることになりますし、そのようなうろ覚えの知識は、他者の説得に際しては使い物になりません。もちろん勉強に際して暗記が必要な場合もあるとは思いますが、多くの場合は理解、しかも正確な理解が必要になります。正確な知識を正確に理解する手助けをするために、われわれ教員や先輩たちがいるのです。物的施設共々、十分に活用してください。また、本学法科大学院には、有能な事務スタッフも多数いますので、生活その他の悩み事なども気軽に相談してください。

 本学法科大学院は、専門的な知識を習得するとともに、豊かな人間性や責任感、高度な倫理観を養い、社会に貢献しうる法曹を養成することにより、21世紀の法曹界を支えていくことを理念とし、この理念を実現するために、「人権感覚豊かな市民法曹」「企業法務に強い法曹」「公務に強い法曹」および「国際的に活躍できる法曹」の4つを養成すべき法曹像として掲げています。これらはすべて、関西学院大学のスクールモットーであるMastery for Service(奉仕のための練達)につながるものです。この理念を実現し、新たな挑戦を積極果敢に行うことができる法曹になるために、われわれ教職員一同は、皆さん方を全力でサポートします。ともに頑張って行きましょう。