在学生・修了生・卒業生の声

[ 編集者:国連・外交統括センター       2019年9月5日   更新 ]

「国連・外交コース」の在校生、修了生や、関西学院大学卒業生の声をご紹介します。(本文の内容は取材当時のものです。)

◆在学生の声

在校生

松田 寛史 さん
人間福祉研究科 在籍
2018年3月 同志社大学 社会学部 卒業

このコースでは、持続可能な社会の実現のため、人権に基づいた開発やSDGsの解釈、国際人道法の適用など、第一線で活躍された先生方から少人数で密に指導を受けています。さらに、主専攻で学んでいる人間福祉研究科でも、ソーシャルワークの中核をなす多様性尊重や社会正義、人権について、多くの議論を通じて学びを深めています。実際にコースの授業を受けてみて、このコースと研究科の学びには強い相互作用があり、自身の専門性が高まり、将来必要となる実践力が磨かれていると感じています。

在校生

Carolin Jonczyk さん
経営戦略研究科 在籍
2018年7月 アウグスブルク大学(ドイツ) 国際経営学部 卒業

インターナショナルな校風である関西学院には、各国から学生が集まり、授業では日本人学生を含め多様な視点を持つ学生同士が活発にディスカッションを行っています。国際機関で働くことが将来の目標ですが、インターンシップ実習により実践的な経験を積み、またビジネスと国連·外交という異なる分野を通じて、公共分野とプライベートセクターを結びつけるような学びができると感じています。

◆修了生の声

織田さん

織田 雄太郎 さん
2019年3月 国際学研究科 修了
2017年3月 国際基督教大学 教養学部 卒業

コースを修了した今、ここに来て良かったと素直に思います。実務の現場で活躍した先生による、少人数かつハイレベルな授業は、他では経験できない本コースの大きな強みです。修了後は、民間企業での実務経験を通じて、物流を学び、そしてその先に国連、更には世界平和に貢献するという、自らの目標の実現へと道が拓かれるよう、これからも努力を続けていきます。

内藤さん

内藤 早百合 さん
2019年3月 総合政策研究科 修了
2017年3月 関西学院大学 総合政策学部 早期卒業

本コースでは、英語で行われるレベルの高い授業に加え、インターンシップを通して自らの将来に繋がる人脈や専門的な開発の知識を得ることができました。修了後は英国エジンバラ大学(イギリス)に進学し、コミュニティー主導の農村開発の可能性について更に学びを深める予定です。帰国後は国際公務員を目指し、国内の博士課程に在籍しながら専門知識や職務経験を積んでいきたいと考えています。

◆本学卒業生の声

これまでにも多くの本学卒業生が国連・国際機関等で働いており、その中から3名の方を日本経済新聞(2016年10月19日朝刊、全国)の1頁広告にて紹介させて頂くとともに、「国連・外交コース」についてご紹介しました。

田頭 麻樹子さん(1980年 文学部卒業)

田頭 麻樹子さん 今後も持続可能な開発を根付かせるために尽力していきたい

国連事務局経済社会局(DESA)社会政策開発部 社会問題担当官
1995年コペンハーゲンで開催された世界社会開発サミットにおいて、冷戦終結後に進展するグローバル化への対応として雇用創出、貧困撲滅、(すべての人が社会参加できる)社会的統合という3本柱が提言されました。私のいる国連・社会政策開発部ではその進捗状況を報告しています。他にも、社会的に弱い立場にいるソーシャルグループ、特に青年・高齢者・身体障害者・先住民・低所得者をサポートする政策およびプログラム支援、アドボカシー(権利擁護)、そして、社会的弱者も政策作成過程に参加できるように提言しています。最近では格差の是正、気候変動・環境劣化への対処などを目標に盛り込んだ「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が2015年に採択されましたが、これを社会的側面からフォローアップすることも私たちの役割です。顕在化する世界の問題をいち早く識別、概念化し、世界に向けて発信することで、社会をよりよくできるのはこの仕事の喜びであり、今後も、社会的、経済的、環境的に持続可能な開発を根付かせるために尽力していきたいと思います。

私が社会開発の問題に関心を持ったのは大学時代。現地の学生と寝食を共にしながら世界の問題を考える、インドネシア交流セミナーに参加したときの衝撃が原点です。水も電気もなく、子供の数だけが多いという貧困の連鎖。この体験が自分の周りだけではなく世界の出来事に目を向けさせ、世の中に役立ちたいという気持ちに発展していったのです。将来、国際機関で働きたいと考える方は、実際に世界を見る機会を持ってください。途上国の現状を知り、それが知識と結びつけば大きな力に変わります。私はこれまで国連職員として長い経験を積んできましたので、それを若い世代にも伝えたいと考えています。関西学院大学の学生がニューヨークの国連本部で学ぶ「国連セミナー」で講師をさせてもらっているのもその一環です。ここには女性が力を発揮できる本当に働きやすい環境が整っています。日本の女性にはもっと国連職員として活躍してほしいと思います。

清水 康子さん(1983年経済学部卒業/2006年総合政策研究科 総合政策専攻 博士課程 後期課程 修了)

清水 康子さん 学問の本質は他者への奉仕大学で培った価値観が仕事の土台になっている

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)インド事務所代表

国連難民高等弁務官事務所は、各国政府と連携して難民の国際的な保護・支援を担当しています。インド事務所の重要な仕事は、庇護申請者への個別インタビューをし難民認定をすることです。また、庇護申請者・難民のうち自立が難しい個人には生活支援も行います。私はその実施管理のほか、インド政府や他の国連機関、ドナー(資金提供)国との協力関係を構築するなどの役割を担っています。
難民とは政治や宗教などの理由で身の安全が守れないため自国にいることができなかったり、紛争の激化によりやむを得ず他国に避難したりする人たちです。難民に接していると国際社会が紛争問題を解決する意志を持つことの重要性、ひいては平和の大切さを痛感します。日本人にとって難民問題は身近でないかもしれませんが、異なる存在とどう向き合うのか。その問題意識の先に平和があるはずです。関西学院大学は日本で初めて「難民を対象とする推薦入学制度」を設置しました。私はそのような母校を誇りに思います。

今の仕事をめざす直接的なきっかけになったのは大学時代に参加したインドネシア交流セミナーでしたが、他にも国際貢献を仕事にする上で大切な素養を授けてくれた大学でした。例えば、各学部で実施されていた「チャペルアワー」では宗教的な講話だけでなく、経済と人間の関係について学ぶ機会もありました。そのとき学問とは自らの教養にとどまらず、誰かの役に立ってはじめて意味を持つと気づかされました。この考えは現在も常に持っています。また、難民の権利だけを主張するのではなく、その権利を実際に行使できるようにさまざまな活動をすることは事務所の大切な仕事です。学問的な議論だけではなく、実際に行動を起こす姿勢は関西学院大学のスクール・モットー“Mastery for Service”からつながっていると思っています。逆に、今の仕事を始めてから約10年後、博士課程に戻ったときは、実践的な行動を学問的に見直す機会になりました。

道券 康充さん(1989年 法学部卒業)

道券 康充さん 関西学院大学で国連職員をめざす道筋が具体的な形になった

国連開発計画(UNDP)政策・プログラム支援局 ポリシー・スペシャリスト

国連開発計画は、世界170カ国以上で活動する国連の開発援助機関です。貧困の撲滅と不平等の削減を目標に、民主的ガバナンスの支援、持続可能な開発の促進、紛争や災害といった危機の予防・復興という3つの重点項目を掲げています。私が所属する局は、これらの課題に対する組織全体の政策立案と、開発途上国を支援しているUNDP現地事務所への技術や資金の支援を行っています。中高生の頃から国際問題に対する関心はあったのですが、まだ漠然としたものでした。大学に入ってから、国際学生組織「アイセック」で活動したことや、国際関係論の授業を履修したことが進路を切り開く大きな契機となりました。この授業を担当されていた先生が国連職員を育成したいという熱意をもっておられたのです。さらに、外交史の研究に励んだゼミも知識や分析能力を磨く上で大切な素地になりました。このような大学時代に経験し学んだことが一つとなり、国連職員になるための具体的な道筋が見えてきました。その意味で関西学院大学に入っていなければ、今の自分はなかったと思います。

母校が2017年に大学院「国連・外交コース」を開設し、より高いレベルで国連職員を養成する取り組みを始めることは、卒業生として、また国連で働くものとしても非常に嬉しいことです。これまで培ってきた様々な国際協力の実績をもとにした関西学院大学らしいコースではないでしょうか。国連職員をめざす方には、国際社会が直面する課題への問題意識を持って、自ら未来を切り開いていく心構えを大事にしてもらいたいです。様々な困難もありますが、その覚悟があれば、大きなやりがいを実感できる仕事だと思います。