2018.08.30.
「関西学院世界市民明石塾」前半2日間を開講 (8/5~8/6)

明石塾1

関西学院大学は将来のグローバルリーダー育成を目的として、明石康・元国連事務次長を塾長に迎え高校生対象の「関西学院世界市民明石塾」を開講しました。
3回目となる世界市民明石塾は、本学西宮上ケ原キャンパスにおいて8月の4日間(8月5日、6日、25日、26日)にわたるプログラム構成で、全国の高校から選抜された24名の高校生が参加しています。今年度は「Challenges for SDGs! ~Goal 1: No Poverty~」を全体テーマとし、持続可能な開発目標(SDGs)と貧困について学びます。まずは前半2日間に実施された内容についてご紹介します。

開催初日8月5日の午前には明石康塾長の基調講演が行われました。同日開催の本学のオープンキャンパスと連携し、明石塾長の基調講演を一般の来場者にも公開し中央講堂で実施しました。「国連を知り尽くした日本人が語る~激動の国際社会をどう生きるか~」をテーマに明石塾長は、グローバル人材として「異文化への畏敬の念、異文化を理解しようとする気持ち」、「何事も自分のものにしようとする意気込み、チャレンジ精神」そして「表現力もさることながら、受信力すなわち相手の心を察する力」が重要であると語りかけました。基調講演後に行われた世界市民明石塾参加者との対話セッションでは、講演で発言があった「受信力」について高校生から質問が相次ぎました。さらに、「大学では何を勉強するのかに加え、どのような先生・友人と学ぶかという視点も大切である。」、「あえて意見の違う人と話すことで自分の視野を広げることができる」などの言葉に、高校生達は熱心に聞き入っていました。

明石塾2

続く午後から2日目(8月6日)の午前中にかけて、一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)のシニア・ダイバーシティ・ファシリテーターの鈴木大樹氏によるワークショップを行いました。8月5日の午後には参加者のお互いのバックグラウンドを知り多様性を体感するプログラムや、2030年の世界の未来像について考えるセッションを実施。8月6日の午前中には持続可能な開発目標(SDGs)を実現するプロセスをカードゲームを通じて体験しました。高校生は地球上の様々な課題が相互に関係し合っていること、SDGsの目標達成のために、各国そして一人ひとりが世界市民として、協力することの必要性を実感しました。これらのアクティビティを通して、参加者同士の仲が深まり、その後のディスカッションやグループワークがより活発になりました。

明石塾2

明石塾7

2日目の午後からは久木田純教授(元UNICEFカザフスタン事務所長)が講師を務め、UNICEFキルギス共和国事務所教育担当官の加藤真理子氏との中継セッションを実施。キルギスでのUNICEFの活動概要や、UNICEFの職員になるという小学生時代の夢を実現するまでのキャリアパスについてお話がありました。最後に「国連で仕事がしたい」という強い信念があれば道は開ける、というメッセージが送られました。引き続き久木田教授と法学部の赤星聖助教による人道支援のシミュレーションワークショップを行いました。ある仮想の国で大規模な地震が発生したと想定し、各国政府や国際機関としてどのような支援を行うかについて、グループに分かれて活発な議論が行われました。
高校生達は前半2日間を通してお互いの距離を縮め、皆が意欲的にディスカッションに参加しつつ、講師に疑問や質問を投げかけていました。

明石塾2日目PM