2025.05.08.
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)特別講演会(国連システム政策専攻開設記念セミナー)を開催(5/2)

2025年5月2日(金)、総合政策学部と国連・外交統括センターは、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)渉外パートナーシップ局チーフであるアストリッド・ヴァン・ジェンダレン・ストート氏およびOHCHR人権オフィサーの佐治まどか氏をお迎えし、総合政策研究科国連システム政策専攻開設記念セミナーとして特別講演会を開催しました。

アストリッド氏は、人権および人道支援の分野で豊富なキャリアを持つ専門家であり、セミナー冒頭に国連の3つ柱である平和構築、開発、人権・人道のうち人権を扱う機関であるOHCHRの役割・活動内容や現在の紛争地での状況、また世界情勢や米・トランプ政権による各国連機関への影響などについてお話しされました。 また、ご自身のルーツや学生時代の学修、JPO(ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー)としてUNHCRから始まった国連でのキャリアについて学生にお話しいただきました。

さらに、日本人のOHCHR職員である佐治まどか氏より、北朝鮮の人権問題について、国連の調査がどのように行われ、どのように国連機関や各国の政策として反映されているのかについてもお話いただきました。これまでのキャリアを通じて、ジュネーブ、アフガニスタン、ソウル、ニューヨーク等世界各国での業務経験についてもご紹介され、学生にとって非常に刺激的な講話となりました。

セミナーの後半には、学生からの質問に答える時間が設けられ、活発な意見交換が行われました。参加者は、OHCHRや国連の活動の背景や具体的な取り組みについて学び、国際社会における人権の重要性について再認識するとともに、国連職員のキャリアパスに対する理解を深める機会にもなりました。セミナー終了後には参加学生から、「人権の最前線で活躍されている国連職員のお話を聞けたのは、とても貴重な経験になりました。」「人権は別分野の国際課題(気候変動やAIの発展など)とも深く関わり、各国政府などと協力して対応していく必要があることを学びました。」等の感想が寄せられ、参加者にとって非常に有意義なセミナーとなりました。